前回のブログで、ユダイクスミヤマを含めたヨーロッパミヤマクワガタの紹介及び産卵と幼虫孵化の成功についてを載せましたが、今回はミヤマクワガタ(だいたい全般)の飼育、卵の産ませ方についてを紹介します。
まず、成虫(ミヤマクワガタに限らず全てのクワガタ、カブトムシ)の飼育に関してですが、
プラケースに昆虫マットと止まり木、木の皮を入れます。(ミヤマクワガタは樹上性で、地面を歩くのが下手であるため止まり木は特に重要です。蓋を忘れずに…)
ケンカをするので、交尾以外は1ケースに1匹ずつ入れてください。
炎天下の場所は、虫が弱るので、厳禁です。
なるべく日かげで、風通しがいい場所に置いてください。
時々霧吹きなどで加水して下さい。
エサは昆虫ゼリー、リンゴ🍎もしくは腐りやすいですが、バナナ🍌をあげてください。
腐りかけたり、無くなりましたら、交換してください。
スイカ🍉や砂糖水は、甘いだけで栄養価があまり無い(人間に例えるとお菓子のようなもの)ので、長期飼育及び産卵させる事を考えるとオススメ出来ません…(栄養価を考えると果物ではバナナ🍌が一番です)
昆虫ゼリーも高タンパクのものをあげてください。
ミヤマクワガタなど標高の高い山間部によく見られる種類は、夏の高温に弱いので、飼育ケースを冷房の効いている部屋に置いてください(電気代がかかりますが…😅)
もしくはペルチェ素子を使った簡易冷暖房付き昆虫飼育室の「冷やし虫家」を使用します。(私は、この方法です。)
電気代が気になる方は、クーラーボックスの中に飼育ケースを入れて、ケースの上に保冷剤もしくは凍らせたペットボトルを置きます。(この方法は朝と晩に1回ずつ交換する手間がかかります…)
国産クワガタで冬越しできる種類(オオクワガタ、コクワガタ、ヒラタクワガタなど)は寒くなりましたら、マットを深めに入れます。
時々、きりふきで水を与えます。
真冬の間は、毛布やダンボールをかけてください。
たまに暖かい日には活動しますので、昆虫ゼリーを入れておきます。
外国産など冬越しが出来ない種類は、温室やパネルヒーターを使用してください。
以上が成虫飼育です。
産卵についてですが、
クワガタムシは、「木(ホダ木)に産卵する」、「ホダ木を粉砕したマットに産卵する」、「木、マット両方に産卵する」の大きく3パターンに分かれまして、ミヤマクワガタは「マットに産卵する」です。
交尾のために小さいプラケースにオスとメスを入れます。
1週間後にオスとメスを分けます。(あまり長いとケンカをします。)
産卵セットですが、
プラケースを用意します。プラケースの大きさは、縦15センチ横25センチ、高さ15センチ位です。
産卵マットです。ミヤマクワガタに産卵させるマットは通常のクヌギマットよりも黒く発酵が進んだマットが必要で、ホームセンターではなかなか販売していないと思いますので、専門店もしくはネットショップで購入してください。
産卵はしませんが、マットの中の足場としてホダ木を用意します。
ケースの下にマットを入れます。
加水しマットをよく混ぜます。湿り具合はマットをにぎって、ダンゴになり、水がしみない程度です。(水分が多いと卵が腐り、少ないと卵を産みません)
マットをガチガチに固めます。ミヤマクワガタは固めたマットに卵を産むので、ガチガチに固めるのが、ポイントです。
固めたマットの上にホダ木を置きます。
ホダ木が完全に隠れる位までマット(水分量はマットをにぎって、ダンゴになり、水がしみない程度です。)を入れます。メスがもぐりやすいように、今度はマットをやわらかめにつめます。
メスが転ばないように、止まり木を入れます。
交尾した♀と餌を入れ、蓋をして完成です。
餌は、無くなりましたら、交換します。だいたい1か月後に♀を取り出します。
卵が孵化するので、そのまま1か月待ちます。たくさん幼虫をとりたい場合は、♀を別の産卵ケースに入れます。
産卵セットの図です。
以上が産卵方法になります。
温度ですが、国産ミヤマが16~20度、ヨーロッパミヤマが18~25度です。
実は、国産ミヤマよりもヨーロッパミヤマの方が産卵が簡単でして、理由がこの温度にあります…。(ヨーロッパミヤマの方が温度対応の幅が広いです。真夏に20度以下はなかなか至難ですね…。)
私は、飼育が容易で、姿形が迫力あるヨーロッパミヤマに目移りしてしまい、今年で昆虫飼育が23年目になりますが、実は、今まで国産ミヤマの産卵は挑戦した事がありません…😅
ユダイクスミヤマ
国産ミヤマ
将来は、国産ミヤマに挑戦してみたいと思います😉
余談ですが、実は国産ミヤマは3種類がございます。
これは、よく見かけるミヤマですね。
これは、アマミミヤマクワガタです。(奄美大島)最大体長は約51mmです。
ミクラミヤマクワガタです。(御蔵島、神津島)最大体長は約35mmです。
アマミミヤマ、ミクラミヤマとも稀少かつ採集禁止(成虫ペアでおおよそ約¥25000~、よく見かけるミヤマクワガタは約¥1000~、ヨーロッパミヤマは約¥15000~)で産卵も難しいです。
以上…ミヤマクワガタの飼育、産卵方法についてでした😁
幼虫飼育等は、また次回以降に過程を含めてブログに載せたいと思います👍
Posted at 2021/10/02 23:55:48 | |
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