2021年1月、ネプチューンオオカブト(国内で繁殖されたブリード品)の産卵に成功し、2月に幼虫に孵化しました❗
まずは、ネプチューンオオカブトについてですが…
ネプチューンオオカブトとは、カブトムシ界世界最大の体長を誇るヘラクレスオオカブトの仲間でして、ヘラクレスに次ぐ世界第2位の体長のカブトムシです。
最大体長は165mmになります。
アンデス山脈(コロンビア、エクアドル、ペルー北部)の標高の高い場所(1000~2000メートル)に生息しています。
ヘラクレスオオカブトとの違いは、前羽の色だけで無く、小さい角が2本あり合計4本の角があります。
ヘラクレスオオカブト
ヘラクレスオオカブト
ヘラクレスオオカブト
ヘラクレスオオカブト
ネプチューンの名はローマ神話の海神に由来します。
海神の武器トライデントは、マセラティのエンブレムにもなっております🔱
以上がネプチューンオオカブトについてです。
続きまして、「ネプチューンオオカブトを含めたカブトムシの成虫の飼育」に関して説明します。
ブログ「ミヤマクワガタの飼育と卵の産ませ方」の成虫飼育と同じになってしまいますが…
プラケースに昆虫マットと止まり木、木の皮を入れます。
ケンカをするので、交尾以外は1ケースに1匹ずつ入れてください。
炎天下の場所は、虫が弱るので、厳禁です。
なるべく日かげで、風通しがいい場所に置いてください。
時々霧吹きなどで加水して下さい。
エサは昆虫ゼリー、リンゴ🍎もしくは腐りやすいですが、バナナ🍌をあげてください。
腐りかけたり、無くなりましたら、交換してください。
カブトムシはクワガタムシよりも大食いで、餌を散らかすので(特にメス)、気をつけて下さい。
スイカ🍉や砂糖水は、甘いだけで栄養価があまり無い(人間に例えるとお菓子のようなもの)ので、長期飼育及び産卵させる事を考えるとオススメ出来ません…(栄養価を考えると果物ではバナナ🍌が一番です)
産卵を目的とした飼育においては、高タンパクゼリーをあげて下さい。
ネプチューンオオカブトですが、ヘラクレスオオカブトや国産カブトムシよりも標高の高い山間部に生息しているため、真夏の高温に弱いので、飼育ケースを冷房の効いている部屋に置く、もしくは…
ペルチェ素子を使った簡易冷暖房付き昆虫飼育室の「冷やし虫家」を使用します。
私は、冷やし虫屋を使用しています。
電気代が気になる方は、クーラーボックスの中に飼育ケースを入れて、ケースの上に保冷剤もしくは凍らせたペットボトルを置きます。(この方法は朝と晩に1回ずつ交換する手間がかかります…)
温度は18度~25度が理想です。
ちなみに、ヘラクレスオオカブトは25度~30度(出来れば30度未満)が理想です。
国産カブトムシは、日陰で風通しがいい場所で大丈夫です。
国産カブトムシは、冬の前に成虫が死にますが(幼虫で冬を越します)、ヘラクレス等の外国のカブトムシは冬の低温に耐える事が出来ないので…
温室もしくは…
パネルヒーターを使用します。
以上が成虫の飼育になります。
卵の産ませ方ですが、
餌を食べている成熟したメスにオスを近づけると交尾(ペアリング)をします。
もし、メスがペアリングを拒否する場合は、また次回にペアリングを試みます。
ケンカをしますので、交尾が終わりましたら雄、雌を分けます。
ここで、メスを産卵用セットに即投入するのは厳禁です。ペアリング終了後、メスの体内でオスの精子が卵に馴染むまで1週間程度時間を置いてからセットします。
メスを産卵セットに即投入してしまうと無精卵を大量に産んでしまう事があるので、必ず1週間は休ませて下さい。
その1週間の間は、メスにバナナ🍌や高蛋白ゼリーの栄養のある餌をあげて下さい。
次に産卵セットですが、
まず、出来るだけ大きなプラケースを用意します。
プラケースの大きさは、縦25cm×横40cm×高さ25cmが目安です。
カブトムシ用の黒いマットを用意します。
カブトマットは、ホームセンターもしくはネット通販で購入出来ます。
プラケースにカブトマットを沢山入れます。
カブトマットにジョウロ等で水を加えます。目安はマットを握ってダンゴになり水が染みない程度です。
よくかき混ぜます。
とにかくカブトマットをガチガチに固めます。
カブトムシは固めたマットに卵を産むので、「ガチガチ」に固めるのが、ポイントです。
固めたマットに再びマットを入れて、水を加えます。
再びよくかき混ぜて、メスが潜りやすいように、今度はマットを「柔らかめに」つめます。
メスが転ばないように、止まり木等を入れ、餌を入れます。
交尾から1週間経過し、餌を十分与えたメスを投入します。
蓋をして完成です。
餌は無くなったり腐りかけていましたら、交換します。
だいたい、1ヶ月後にメスを取り出します。
卵が孵化するまで、そのまま1ヶ月待ちます。
沢山幼虫を取りたい場合は、また交尾をさせ、メスを別の産卵ケースに入れます。
メスは1匹あたり、上手くいけば約60個程卵を産みます。
以上が、カブトムシ全般の卵の産ませ方になります。
ちなみに、ネプチューンオオカブトは、産卵時にも温度を18度~25度の「低温」に保ちます。
ヘラクレス、国産カブトムシ(野生品、ブリード品問わず)はこのマニュアル通りで産卵しますし、かなりの確率で孵化しますが、ネプチューンは何故かあまり卵を産みませんし、孵化もしづらい(卵が腐りやすい)印象です…。(特にブリード品…。野外品はある程度は幼虫が取れます。)
メスに問題があるのか、温度なのか…マットの水分量なのか…まだまだ分からないところがあります…。
ヘラクレスオオカブトはホームセンターで見る機会が増えましたが、ネプチューンオオカブトはブリードの難しさ故に見ないですね…。
繁殖に癖がありますが、個人的に「独特な」雰囲気も持つ「最も美しい」カブトムシだと思いますし、やりがいがある種類だと思います❗
ネプチューンをはじめとした低温種(ミヤマクワガタ、ウエストウッディ等)は飼育が難しいのですが、「独特な」雰囲気を持ちまして非常にカッコいいですね🤩
国産ミヤマクワガタ
ミヤマクワガタの最高峰 ユダイクスミヤマクワガタ
アジア最大のミヤマクワガタ カンターミヤマクワガタ(インド、ネパール、ブータン、ミャンマー)
この種の飼育は本当に難しいらしいです…。
カブクワ界のセレブ的存在 ウエストウッディオオシカクワガタ(インド、ミャンマー、ブータン、チベット(?) )
1ペアでミャンマー産が¥15万~、インド産が¥30万~と非常に高額です…💦(車のパーツが買えますね…😅 ちなみにヘラクレスが1ペアで¥1万5千~、ネプチューンが1ペアで¥2万~です。)
繁殖も癖があり、オークションで幼虫の偽物が出回るとの噂があります…。
いつかは…とは思うのですが…(笑)
標本では欲しいと思いますね❗
(標本もそこそこいい値段がしますが…)
異形の南米最大のクワガタ チリクワガタ(チリ、アルゼンチン)
この種類も低温種で繁殖が難しいらしいです。
これから幼虫の画像を載せます。苦手な方は閲覧注意です⚠️
現在、ネプチューンの幼虫が13匹いましてすくすくと育っています👍
次回は、「カブトムシの幼虫の育て方、幼虫~蛹~成虫へ」のブログを書きます❗
幼虫、蛹の画像だらけですので苦手な方は閲覧注意です…⚠️😅
よろしくお願いします🙇