先日のお遍路旅で、お遍路の初心者さんを道案内した時に、初心者としての困り事を伺いました。
子供の頃から、お遍路文化に触れている四国4県生まれの初心者と四国以外の初心者とではお遍路の認識が異なるようです。また宗旨によって大きく影響するようです。
みんカラの諸兄の中にもひょっとして、リタイアしたら四国お遍路を遣ってみよかと思ってる方が
居らっしゃるかもしれないので、簡単にまとめておきます。
昨今は、ネットで情報を集められますので足りない部分は自分で検索して下さい。
初心者が戸惑うのは、参拝方法と勤行次第と思いますので簡単に記載します。
一部ネットから引用
参拝方法
1・山門(仁王門)で合掌、礼拝して境内に入ります。境内は仏さまの聖域です。
2・身を清める
手水舎で身を清めます。手を洗い、口をすすぐことは、身体の外と内を清める行為です。 左手→右手の順に水をかけ、左手で受けた水で口をすすぎ、 残りの水を柄杓の柄に流してすすぎます。
3・鐘打ち
お参りの前に1度だけ撞くとよい。撞き忘れても帰る際は撞かない。理由としては死者を送る鐘を「でがね」と呼ぶからともいわれています。
4.本堂へ
献灯(灯明)献香(線香)をし、納札を納め、鐘を打ち、お賽銭を納め、礼拝し、お経(写経等)を奉納します。
5・大師堂へ
本堂と同じ手順で献灯、献香をし、納札を納め、鐘を打ち、お賽銭を納め、礼拝し、お経(読経、写経等で)を奉納します。大師堂では勤行次第から各札所本堂の「ご本尊真言」を省きます。
6・納経所にて 納経をされる方のみ
参拝が終われば、納経所でお納経(ご朱印)を頂きます。また、その際に各寺院のご本尊が描かれた御影(おみえ)も頂けますので保存帳などにしまいます。
原則として 諸堂の読経(参拝)後に納経所で納経(ご朱印)を頂きます。
7・山門にて
山門で本堂に向かって合掌、一礼して境内を出ます。 仏さまが山門で見送りしてると言われています。
その他気をつける事
①すでに読経中の方が居たら被せないように、小声で読経しましょう。
②お線香はなるべく中心に近い所から、蝋燭は上の段からお供えすると、後からお参りされる方の妨げになりません。
③納札入れからお札を持ち帰るのは、止めましょう。お札はお参りされた方が仏さまやお大師さまにお供え(祈願)しているものです。道中で他のお遍路さんと縁あって頂いたもの(お札交換)は別です。
勤行次第(読経) 経本に書かれています。ネットからDLもできます。
お試し参拝ならこれだけでOKです。
・「開経偈」を一返唱えます。
無上甚深微妙法、百千万劫難遭遇、我今見聞得受持、願解如来真実義
[むじょうじんじん みみょうほう] [ひゃくせんまんごう なんそうぐう] [がこんけんもん
とくじゅじ][がんげにょらい しんじつぎ]
・「般若心経」これは外せないお経です。是非読経ください。
276文字ありますので省略します。
仏説魔訶般若波羅蜜多心経~~~菩提薩婆訶般若心経。頭に仏説が付くと278文字
般若心経の漢字はインドの音読みにそのまま漢字を当てただけで意味はありません。
・各札所のご「本尊真言」を3回唱える。
例 大日如来 アビラウンケンバララダトバン
聖観音菩薩 オンマカアロリキャソワカ
薬師如来 オンコロコロセンダリマトウギソワカ
・お大師さんのご宝号「南無大師遍照金剛」を3回唱える。
・「回向文」を一返唱える。
願以此功徳、普及於一切、我等與衆生、皆共成佛道
「がんにしくどく」「ふぎゅうおいっさい」「がとうよしゅじょう」「かいぐじょうぶつどう」
願わくは、この功徳を以て あまねく一切に及ぼし 我等と衆生と 皆共仏道を成ぜんことを
超々簡単参拝でも
・お大師さんのご宝号「南無大師遍照金剛」を3回唱える。
これを欠かさないでください。これをしないぐらいなら、
はなっから、行・く・な。
霊場会の推奨次第はここから 経本に記載されています。
・合掌礼拝(がっしょうらいはい)
胸の前で合掌し三礼しながら「うやうやしくみ仏を礼拝したてまつる」と唱えます。
・開経偈(かいきょうのげ)
「開経偈」を一返唱えます。
・懺悔文(さんげのもん)
「懺悔文」を一返唱えます。
・三帰依文(さんきえもん)
「三帰(さんき)・三竟(さんきょう)」を三返づつ唱えます。
・十善戒(じゅうぜんかい)
「十善戒」を三返唱えます。
・発菩提心真言(ほつぼだいしんしんごん)
「発菩提心真言」を三返唱えます。
・三摩耶戒真言(さんまやかいしんごん)
「三摩耶戒真言」を三返唱えます。
・般若心経(はんにゃしんぎょう)
「般若心経」を一巻唱えます。
・ご本尊真言(ごほんぞんしんごん)
各札所の「本尊真言」を三返唱えます。各札所の本尊真言は表示されています。
・光明真言(こうみょうしんごん)
「光明真言」を三返唱えます。
・ご宝号(ごほうごう)
お大師さまの「ご宝号」を三返唱えます。
・回向文(えこうもん)
「回向文」を一返唱えます。
・合掌礼拝(がっしょうらいはい)
「ありがとうございます」と述べ、合掌し礼拝をします。
用具について 自分のレベルに合わせての購入が失敗が無い。
1番札所でセット(一式取り纏め)販売が安いと騙されないように注意。必要品だけ購入。
値段は2番札所(極楽寺)の売店が安い気がする。
お試しお遍路(参拝)で最低限、必用な用具
賽銭 賽銭袋(財布でもOK)
数珠 真言宗の男用女用とある 他宗のでもOK ダイソーにもある。
線香 灯明(ロウソク)ライター ダイソーでOK
経本 1000円 ネットからDLしてプリントする、若しくはスマホに取り込む方法もある
少し気合を入れた巡拝の場合
納経帖 3000円 1ケ寺300円の納経印(お参りした証)をしないなら不要
輪袈裟 2500円 「四国88ケ所」の文字入りで無ければ。仏事に使える
白衣袖なし 2500円 気持ちの問題。普段着でOK。
白衣袖あり 3500円 気持ちの問題 1回限りで終わっても自分の臨終用に使用
納め札 200枚綴りが200円 祈願事を書く用紙、自作でもOK 176枚必要
お遍路カバン 5000円 ダイソーのトートバックでOK
2巡目以上の巡拝を望み、本気でお遍路するつもりなら(使わなくてもOK)
菅笠 3000円 夏場は日傘の代わりになり通風が良い。小雨なら雨傘に
金剛杖 3500円 若い人には不要。年配者でもダイソーの杖が使いやすい
ズボン 4000円 趣味の世界。 普段着でOK 白いジャージなら動きやす。
お遍路地下足袋 7000円 車遍路では不要だが、趣味を越えマニアックな世界
持鈴 2000円 山道を歩くお遍路さん以外不要。煩いだけ。
個人的な感想が多分に含まれています。自己判断で解釈してください