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「薔薇」はバラ、「葡萄」はブドウ、「菖蒲」はアヤメ。
いかにむずかしい漢字でも、「草かんむり」が付いててくれれば、草花の名前であることはわかります。
でも「躑躅」ときた日には、これがあのきれいなツツジを表すなんて!難読漢字のクイズによく出題されるのも、もっともです。
この「躑躅(音読みではテキチャク)」を小社『大漢和辞典』で調べてみると、意外なことがわかります。
まず最初に出てくる意味は、「足で地をうつ」。
2番目は「行きつもどりつする」。
3番目は「躍(おど)りあがる」。
てな具合で、なかなかお目当てのツツジが出てこないのです。
でも、「躑躅」の意味が本来はこの3つだったとすれば、「足へん」が付いているのはナットクできるところ。
でも、こんな意味を持つ漢字2文字が、どうしてツツジの花を表すことになったのでしょうか。
『大漢和辞典』の「躑躅」のところでは、ツツジという意味が書かれているのは4番目になるのですが、そこに、「羊躑躅(ヨウテキチャク。ツツジの一種)」に関連して、5~6世紀ごろの学者・陶弘景(とうこうけい)の意見として、次のような興味深い話が載っています。
羊がその葉を食べると、「躑躅」して死ぬ。それで「羊躑躅」というのだ。
また、別の本には、次のようにあるとも書いてあります。
食べれば死ぬので、羊たちはこの葉を見ると「躑躅」して散り散りに分かれてしまう。だから「羊躑躅」という名を付けたのだ。
どちらの場合も「躑躅」するとは、「おどり上がる」ことなのでしょうか?
後の説では、羊さんもちょっと賢くなったようですね。
何にしろ、このあたりが、ツツジを「躑躅」と書く由来のようです。
でも、本当でしょうかねえ。ちょっと、おもしろすぎやしませんかねえ。
躑躅で花見も、また乙なものかも(^-^)/
Posted at 2023/04/23 23:06:35 | |
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