不思議なニュースが目に飛び込んできました。
伊フィアットがクライスラー株の35%取得へ=米クライスラー
イタリア工業界を代表するコングロマリットの割には積年の赤字体質で一時身売りも囁かれていたFIATが、これまた風前の灯とも言える米国クライスラーの株を35%も取得するようです。引き取り株価が大変安価である事は容易に想像できますが、それでも結構な額になるんじゃないでしょうか。
世界同時不況により日本国内の産業のみならず世界中の企業で今第一に取り組んでいるのが生き残りを掛けた運転資金調達で有ると思います。資産がどうのって事より肝心の血液たる現金をいかに多く持っていられるか、が企業の耐久力を示してるとも言える現状で塩漬け確定の相当額を株式に使ってしまう事はかなり危険な判断だと思います。サーベラスの甘言を弄した口説きが凄かったんでしょうね。
単独で米国進出する事(販売網など)を考えると割に合う話、とでも吹き込まれたんでしょうか。
一方、クライスラー(サーベラス)側からすれば今年3月末までに再建策提出しなければならないので不得意な小型車技術補てんという意味ではFIATは申し分ないと思いますが、肝心な次世代車開発計画についてはどうするんだろ。新FIAT500のEV化でお茶を濁す積りなんでしょうか。
組み合わせとしては悪くはないお見合いですが、ダイムラーですら見放したクライスラーの体質がFIAT本体を弱らせる事にならねばいいなと思います。
Posted at 2009/01/21 01:31:59 | |
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みんから | 日記