手の怪我を見てふと昔懐かしい風景が蘇ってきました。
私、ご幼少の砌、いろいろな道具が好きで、
手近なトンカチ、ノコギリ、ドライバー、カッターナイフなど手に
いろいろ分解したり、怪しげな物を作ってみたり、穴を掘ってみたりと、
今だったら怪我するから止めなさいと言われそうな事を、
バッチリ怪我しながら楽しんでいました。
傷跡もだんだん薄くなって来る年になってもノコギリの傷は強烈のようで、
今も尚、左手親指に二筋残ってます(懲りずに二度やったと言う事)
包丁とかナタとか刃物の研ぎ方に凝ったのもこの頃かな。
さて小学校低学年の頃のお話。
私の実家を増改築する事になり、大工さんが何人か来る事になりました。
まずは解体作業。カケヤという大きな木製のトンカチのような物で
壁を崩します。なんでもやりたがり屋だったので私も。
重くて一撃で諦めました。でも大工さん、バンバンガンガンやって
すご~いと思ったもんです。
壊すべき所を壊し、片付けが終ると次は柱を追加して壁の中身になる
板を貼り斜交いを入れ、新しくできる2階の床の骨組み?など板を
釘で留めたりします。私もトンカチを片手に随分釘を打たせて貰い
ました。とても難しく手を何度も叩きながらやったもんです。
外では柱にする材木に鉋を掛けていましたが、飽きずにずっと見てました。
ちょっとだけ触らせて貰ったけど、これはまったく無理でした。
上手に鉋を掛け水に塗らして張り合わせると剥がれない、と言う事は
この頃知りました。との粉塗りはやったかな。
そんな或る日、大工さん達が3時のおやつを食べながら一息いれてました。
私もその座に加わって雑談を聞いていると、中でも1番おじーさんの
大工さんが、”ぼーず、なんか刃物ないかな?トゲが刺さっちゃったから”
と私に頼みました。私は早速工作用のナイフを持って来ました。
私自身、トゲが刺さって痛かった時、ナイフでソロソロ突っついて
取った記憶が有ったもので、同じようにやるのかと思ったら、
いきなり指の腹をザクッと切り開き!、おもむろにグイグイ。
すると長さ3ミリ太さ1ミリ以上の木の破片が出てまいりました!!!
(そりゃトゲじゃねーだろと内心思った)
”お、おじさん、痛くないの”思わず声に。
”あ~ちょっとは痛いけどな、こんなのしょっちゅうだ”
”ついでで悪いが、消毒液とバンソコウも”
再び私が”走り”バンソコウとマキロンと日本酒を持ち込みました。
おじーさんは”こんなのヘーキ”と言いつつマキロンに顔をしかめ
バンソコウを貼ると、湯飲みに日本酒を注ぎグッとやって、再び仕事を始めました。
残された私は、唖然というか呆然として、ひたすらスゲ-と感心してました。
これから暫く将来は大工さん志望で有った事は言うまでも有りません・・・。
なんだか妙に鮮烈に覚えてる話でした。
この記事は、
指を挟むOTL について書いています。
Posted at 2008/01/29 22:16:27 | |
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みんから | 日記