
東交観光バス
K-01
杉並810あ701
日野レンジャー BDG-FE7JUWA+中京車体工業+東急テクノシステム
2010年式
元 練馬800か540
変わった見た目のこちらのバスは、「トラバス」などと呼ばれるもので、日野の中型トラックであるレンジャーのシャーシに中京車体工業による専用バスボディを載せていて、「車いす移動車」という登録となるようです。
フロントマスクは大型観光バスであるセレガRのものが流用されており、前側のみを見たら普通にセレガRと勘違いしてしまいそうですね。
もちろんボディは専用なので、側面はセレガRとは別物です。
安全窓はふそうローザ用でしょうか、うまく流用されています。
側面窓は黒サッシのメトロ窓が並び、中ドアは4枚折戸となります。
前ドアがないのはトラックベースである構造上装備できないからでしょう。
リアから
リアスタイルはこのようになっています。
最大の特徴は後部に車いすリフトを備えている点で、これはリアエンジンであるバスベースの車両では実現できない部分でフロントエンジンであるトラバスの利点です。
狭い道路などでは側面リフトの場合乗り降りができないことがあり、このように後部からの乗り降りとすることで解決しているようです。
このリフト関係などに東急テクノシステムが関わっているそうです。
リフトの左右に凹みのプレスが確認できますが、これはおそらく日野ブルーリボン系のものを模しているようでセレガR顔のブルーリボンシティ辺りがモデルなのでしょう(実際そんな組み合わせは実在しませんが)。
非公式側(右側面)です。
こちら側も見どころがあり、運転席側ドアは日産シビリアンからの流用です。
そのドア上には不要と思われたのか、窓類は一切設けられておらず飾り板も何もない部分となっています。
ルーフには丸型ベンチレーターとポンチョなどで見られる小型のデンソー製エアコン機器が搭載されています。
大きな車体ではありますが、これで十分なのでしょう。
別アングルより
この前輪の引っ込み具合もたまらなく好きなポイントの一つです。
非常に気になるのは、既にセレガRが絶版となりセレガは新型となっていたはずの2010年になぜセレガR顔で制作したのかという点です。
よほどこだわった注文だったのでしょうか…?
こちらの車は普段は都内でスクールバスとして使用されていましたが、学校名を剥がした上で2021年に行われた「東京パラリンピック」にて選手輸送に充当され注目を集めました。
車いす選手の輸送に大きく貢献したようです。
私は残念ながら輸送中を目撃することは叶いませんでしたが、現地のバス置き場にて姿を捉えることができました。
レスクル観光の西工とも並び、二度と実現しないであろう並びが実現していました。
現在は同社からは除籍され、売却されたようですが今後の動向が気になるところです。
Posted at 2024/10/22 18:44:58 | |
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