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2014年04月03日

大人のずるさがまかり通るのは許せない~STAP細胞論文「事件」~

話題の「STAP細胞論文事件」について、研究グループのリーダーで筆頭執筆者の小保方晴子氏が窮地に追い込まれている

これに関して、私は科学的・学術的なことは全く分からず、ことの本質に斬り込むことはできないが、多少なりとも研究分野に携わったことのある者としてここで独り言のように吠えたい

普通、「世紀の大発見」には、その世界で十分な実績のある教授や研究所幹部級が前面に出て発表し、一方でその実証実験の中心として活躍した若手研究者を「陰の立役者」として紹介して賞賛するものだ
そういう意味でも、今回の「事件」は最初からおかしかった

私が一番呆れたのは、理化学研究所が「存在の事実確認を今後1年程度かけて検証する」と発表したことだ
おいおい、この「大発見」は組織としては確認していなかったのかい?

Nature誌からの「かん口令」が解かれ、満を持して理化学研究所のクレジットで「世紀の大発見」を発表したのは1月の下旬
その後、「論文」としての体裁に疑義が噴出し、「そもそも本当なのか」となったとたんに「研究者としても未熟で倫理観の乏しい1人が理化学研究所の名を汚し、さらには日本の科学技術の信頼を損ねた」とばかりに個人の責任に摩り替わってしまう
挙句の果てに、「本当かどうかはこれから検証する」というのだ
その間、わずか2か月のことだ

研究者の世界には当然だがその指導者がいて、特に若手研究者には既知又は明らかな事実を科学的に論証する「初級論文」が星の数ほどあり、それは若手には場数を踏む重要な成長過程で、彼らを育てた指導者は「私は若手の育成を図っていますよ」とその論文に名を添える
当然出来の悪い「論文」もあるが、教授や研究所幹部級の指導者から見れば「よくあること」で、「お互い様」として指導者達は通常は責められない
それにいちいち検証している時間もないし、研究者の世界は金の卵ではなく魚の卵で良いのだ
中には、「おっ!」という「プチ発見」級の論文があれば、名を連ねた者として自分の実績にカウントする
それが研究者の世界では常識的なことであり、それで良いのだと私も思う

しかし、STAP細胞の発見は、明らかに「初級論文」の域を超えている
STAP細胞の存在が事実なら歴史を覆す物凄い発見だということは十分認識していたはずなのに、理化学研究所は「初級論文」と同じ扱いにしていた
これには組織としての無責任さを指摘せざるを得ない

でも私は、ことの本質はそんな単純なことではないような気がするのだ

そもそも、これほどの「発見」を発表するのに、理化学研究所はSTAP細胞の存在の確認を怠ったそのことのほうがよっぽど信じられない
研究者個人の倫理観を指摘する前に、「大発見」の事実確認を怠った理化学研究所と名を連ねた者たちのほうがむしろ拙速で「基本のキ」ができていないのではないのか
その責任の大きさは計り知れない

なぜそれができなかったのか?
一刻を争うほど急ぐ理由があったのかもしれない
再生医療の研究で一歩先に進んだiPSの山中教授らへの対抗として何か打ち出さなければならない「焦り」があったのか
仮にそういうことがあったとしても、それはかなり上のレベルでのこと、小保方氏のような若手にそんな対抗心はあるはずもない

STAP細胞の存在が事実だろうことを前提に、科学的な立証が十分ではないにもかかわらず、「大人の事情」から時間的に急がれ、デッチ上げでもいいから「論文」としての体裁を整え、発表に追い込まれたということも十分考えられる
世界中が驚愕に沸く中、さらに「リケジョ」ブームを加速させる効果も狙って小保方氏を前面に出してスポットライトを浴びせつつも、理化学研究所や「急がせた者」達の実績にもなる、そんな狙いが垣間見えるのは私だけだろうか
ところが「思いのほか論文としての体をなしておらず出来が悪かった」ということで頭を抱えてしまった、そんなところじゃないかな

利用するだけ利用し、危うくなったら「担当者」の責任とする
「不服申し立てがあればそれを審査して、その後具体的な処分も検討する」と言っているが、「日本の科学技術の信頼を失墜させた」のは小保方氏ではない

こんなことをやっていては若手研究者は育たないし、つまりは日本の科学技術の発展はない
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Posted at 2014/04/04 01:05:57

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この記事へのコメント

2014年4月4日 5:48
 そういう意味では、彼女は被害者なのかもしれませんね。ゴーストライター氏の事件と同列に扱われるのはかわいそうなのかも。
 そもそも、理化学研究所のような研究機関や大学と、そこに所属する研究者・教授たちとは、どのような関係なのでしょうか。こういった組織は、
「研究にはカネを出すけど、あとは勝手にやってくれ。」
という立場なのでしょうかね。

 去年、埼玉県の理研の施設を見学しました。国家級の実験施設を見学するとともに、研究者のお一人(この方も女性でした)の講演を聞いたのですが、とっても面白いだけでなく、信念をもって研究してるんだなと、敬意を払ったことを覚えてます。
コメントへの返答
2014年4月5日 23:27
>「研究にはカネを出すけど、あとは勝手にやってくれ。」
世の中にそんな「いい人」はいないと思います(笑)
本当は、共同執筆者として名を連ねているこの研究所の幹部が、自らの名を前面に出して発表するほど自信が無いんだけど、iPSグループのライバルとして何もしないわけにはいかないという焦りから彼女を前面に持ちあげて、失敗すれば彼女に責任を押しつければ良いと思ってやった茶番のような気がしてなりません
2014年4月4日 6:58
若い世代のコピペ世代の弊害でしょうかね。
それと理研じゃなく利権にしがみつくジイさんたちの得意技、問題のすり替え。

昨日でしたか、香港の研究者が、このやり方でstap細胞ができたと、発表がありました。ちょっと救われますね。

有名大学の教授、研究室とは言え、国からお金をもらう以上、国の意向にそった研究になりがちだとか。。。

ぴなじろうさんの書かれているとおり、まさにその通りだと思います。
ちょっと考えれば、理研側もおかしいよね?って言いたいところですが、それをさせないただのお祭り騒ぎ報道がいけません。
コメントへの返答
2014年4月5日 23:52
これも1つの「時代」なのでしょうね
私が大学の卒論を書いた頃は、全て「手書き」でした
パソコンで簡単に切り貼りや画像の加工ができることを知ると、人間はそういう「誘惑」につられそうになりますね
彼女の論文の作成過程での「見せ方」の工夫だったのか、悪意のある工作だったのか、これはいずれにせよSTAP細胞の存在の有無が教えてくれることになると思います

いずれにしても、STAP細胞の存在の有無を指導者が確認もしないでこういう発表をするのは稚拙極まりないです
でも、その指導者は、彼女の論文の恐らく一部始終を知っていて、「自分が表に出るのは危険だ」と感じたのでしょうが、とにかくこのままiPSグループ」の後ろにいるわけには行かないという焦りから、一発逆転の材料としてはコレでいけると思って、自分の保身からあえて彼女を前面に出して発表するという大胆な手法をとって、名声と研究予算を獲得しようという賭けに出たのだと思います
報道する側も、表面的なことだけにおもしろ半分で書き立てるのではなく、「なぜこうなったのか」という視点から報道してもらいたいですね

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