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コンビニで買い物した時のありえへん話


会社帰り、いつもの事だが嫁さんに買い物を頼まれ、コンビニに寄りました。

夜も遅いので、さっさと頼まれたものをカゴに入れ、レジの前に立つ私。

店員は20代後半の兄ちゃんが二人。

トラックが到着し、商品が届いたばかりか、二人共忙しそうにバーコードリーダーで商品の入荷処理をしている。

見ていると、手前の兄ちゃんに目が合った。

当然作業を中断し、カウンターに戻って来るだろうとレジ側に向き直った。

………来ない。

あれ？

しばらく待ってもカウンターに戻る気配がない。

振り返ると、黙々とバーコードリーダーで作業をしている。

おいおい。さっきお前と目が合ったのは、ワシの錯覚か？？

まぁ、ええわ。ちょっとぐらいなら待ったる。ワシは世界で二番目に優しい男や。

しばらく見ていると、見られている視線を感じ、再び兄ちゃんと目が合う。

ニッコリ。（そして兄ちゃん作業再開）

ん？ 今のは何や？？？

ワシの理解をはるかに超越した態度。

ワシはお前の何や？友達か？彼女か？

なんで暖かい眼差しでワシを見た？

多少錯乱しつつも、

（コイツはかなりのポンコツや）

確信したワシは、兄ちゃんが次こっちを見るまでガン見してみようと、そしてなんか言ってやろうと心に決めた。

じぃ〜〜〜。

流石のポンコツも、中年のオッサンにガン見されたら気になるのか、たまらずこちらを見た。

私「待ってるんですけど💢」

ポンコツ「はい。ちょっと待ってくださいね。」

そう言い放って、ポンコツはバーコードリーダーで作業再開。

？

？？

？？？






コイツ、ホンマもんや。

一流のポンコツや。

ポンコツ王子や。

ポンコツ界のサイヤ人や！

いや、ポンコツサイヤ人GODや！


ポンコツはワシの一言の後、自分のキリのいいとこで作業をやめ、レジカウンターに戻って来た。

ポン・コツー（孫悟空）から強烈な、かめはめ波を打ち込まれた私は、教育的指導をかます事も忘れ、呆然としたままコンビニを出た。

負けや。

完全に負けや。

48年も生きてきて、ここまで敗北感を味わったことはない。

ポン・コツーの台詞が頭をよぎる。

「おめえはオラには勝てねぇ」