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2014年10月29日 イイね!

サンジュールとJOSのこと

サンジュールとJOSのこと『サイクルスポーツ』誌の「じゃんじゃん横丁」を通じ、いくつかのフランス古物パーツを譲っていただいたSさんとは、横浜市内のとある駅近くの喫茶店で何度かお会いさせていただいた。
当時まだ高校生の自分には充分な手元資金がなく、それでありながらあれもこれもと欲張って一時に支払える金額を超えてしまい、欲しいパーツを何度かに分けて譲っていただいたのだ。
Sさんにしてみればまとめて処分してしまいたかっただろうに、今思うと随分面倒を掛けてしまった。

毎回お茶もごちそうになりながら、貴重なパーツを結構安価に譲っていただいただけでなく、年の離れた大人の自転車乗りの方のお話をいろいろ聞かせていただくのがまた、何とも楽しい時間だった。
中でも、当時はそれこそ"ア"の字も知らなかったアレックス・サンジェの話が印象に残っている。

しばらく地方に赴任されていたSさんは、当地のショップでサンジェ(Sさんは“サンジュール”と発音されていた)と出会われた。
恐らく有名なI編集長のサンジェと同じ「コッピ・バルタリ」型であろう、手元からいきなりストンとドロップするハンドルバーの付いた、変な自転車だと、最初は思ったそうだ。

それでも何となく気になり店に顔を出す度眺めていると、ある日ご主人に
「乗ってみる?」
と言われ跨ってみた。
するとサイズぴったり。ペダルを踏むとすい~っと走る乗り味が忘れられなくなってしまった。

乗せておきながら、売るとも何とも言わないご主人。
店に赴くたび募る想い。

ある日意を決し是非とも譲って欲しいと申し出ると、
「この自転車はきっと君を待っていたんだね」
とあっさり譲っていただけたそうだ。

そのサンジュールは疲れ知らずのよく走る自転車で、一度走り出すととにかく距離が伸びるのだとか。
「やっぱりね、乗るのが一番だよね~」
としみじみとおっしゃるSさん。
サンジュールを手にし、時間さえあれば走りに出掛けられ、もうストックしていたパーツやらはどうでもいいやぁという、いかにも健全な"悟りの境地"に達してしまわれたのだとか。

まだ知識のない頃で絵的イメージもないままに、"サンジュール"って何かすごいみたいだなぁと、朧ろに感じたことが、これまた朧ろに胸に残っている。

悟りの末のパーツ放出からSさんと自分はお会いすることになったのだが、自らは悟りを開きつつも、Sさん、自分に対しては何とも不健全な煩悩の芽を植え付けていかれたのだった。

AD-HOCのインフレーターを受け取るため最後にお会いした日、
「横須賀でJOSが出たらしいよ」
内緒のようにささやいていかれた。

Sさんもお知り合いから伝え聞いた話で詳細は分からないとのことだったが、横須賀のどこかのお店で、誰かがJOSを発掘したらしいという話。
JOSの何が出たのか、だいたい自分はJOSにどんな型があるのかすら認識していなかった頃。
当時はまだ型番も知らなかったが、NC誌のどこかで目にしていた431のヘッドランプ辺りと思い込み、あの瞼の付いたベルみたいなカッコしたヤツを探せ探せと、瞬く間に狩猟本能に火が点いてしまった。

日を置かず赤いユーラシアで横須賀へ突撃。
とある交番で電話帳を見せていただき、市内すべての自転車店の名前と所在・電話番号をレポート用紙に書き写した。
これを都市地図と照らしながら、431っぽいへたくそな絵を描いたメモを片手に、
「すみません、こんなかたちのライトありませんか?」
と一軒一軒訪ねて回った。

細かな記憶は薄れてしまったが、何日間かに分けて50軒くらいのお店を回ったと思う。
自転車店といいつつも殆どバイク屋さんだったり大半は"ハズレ"であった。
それでも回っていると、こんなところにこんなお店? えっ、こんなモノ? という希少パーツの発見も結構あった。
話好きのご主人につかまってなかなか帰れなかったりしたこともあった。
ないならないと言ってくれればいいのに、負けず嫌いなのか、
「ソービックはあったかなぁ」
とか、微妙に間違った挙句実は何にもなかったり、なんてこともあった。

発見はしてもたかだか高校生の財力では即座に回収は叶わない。
レポート用紙リストの店名脇に"ジュビリーFDバフ""ヌーボレコード箱入り""TAプロ50×43"などと獲物の名前を小さな文字でメモをしつつ、訪問先を消し込んでいく作業はなかなかに楽しく、全部回り終えたときには結構な充実感もあった。

収穫はそれなりにあり、その後小遣いが貯まるとお目当ての店へと出向き、何年か掛けて欲しいものはほぼ回収することができた。
まだ大分長閑な時代だったのだと思う。

で、肝心のJOSはと言うと・・・






いやいやこれは当時の妄執消し難く、想い続け縁あって、ここ数年で自分のところにやって来てくれたもの。

そのとき出てきたというJOSは一個だけだったのか、或いは見付けた人が全部持って行ったか、或いは本当に出てきたのかどうか、結局見付けることはおろか、「ウチで売ったよ」といった類の痕跡すらも辿ることはできなかった。
それでもこのとき手に入れたパーツのいくつかは、現在手元にある三台の自転車それぞれのどこかしらにピカリと装着されており、この三台があるのはSさんのお蔭であると思う。



ネットや写真集のサンジェなどを見ていると、まるで標準装備であるかのようにフロントガードに431を載せているものが多い。
もしかしたらSさんの"サンジュール"にも、JOSはチョコンと載っかっていたのだろうか。
Posted at 2014/10/29 07:44:05 | コメント(4) | トラックバック(0) | 自転車パーツ | 日記
2014年10月25日 イイね!

ブルーメル・クラシック

ブルーメル・クラシック思いも掛けず、ブルーメル・クラシックの未使用品を入手してしまった。

故・加藤一氏のエルス・ロンシャンのような自転車を夢想し、何となく探してはいたのだが、まさかホントに手にできるとは考えていなかった。
ただし色は赤。

加藤氏のエルスは総クロームに黒いガードで、ホイルベース、特にバックが詰められ、レーシングマシンのような隙のない凝縮感にあふれている。



小諸で実物も拝見させていただいたが、今にも走り出しそうなシルエットが、とてつもなくカッコよかった。



この色と自分のサイズであの雰囲気はとても出せそうにないが、ちょっとスイッチが入りそうな、入ってしまったような・・・。

Posted at 2014/10/25 18:15:58 | コメント(3) | トラックバック(0) | 自転車パーツ | 日記
2014年10月11日 イイね!

トンネルの向こうに聳える富士山の雄姿 「湯之奥猪之頭林道」

トンネルの向こうに聳える富士山の雄姿 「湯之奥猪之頭林道」秋はやっぱり富士山だ。
できれば他人の少ない静かなところで、ドラマチックに富士山にまみえたいと思い、山梨県・身延町下部から静岡・富士宮市猪之頭へと山中を抜けて行く林道コース「湯之奥猪之頭線」を走りに行ってきた。

このルートのポイントは、標高1200m超の最高点、丁度山梨と静岡の県境となる「湯之奥猪之頭トンネル」の静岡側正面に聳える富士山の雄姿だ。
都留側「鹿留林道」から攻める二十曲峠も、登り切ったところで富士山に出会えるなかなかのポイントではあるのだが、あちらは既に何度か走行済。

今回は“新規開拓”ということで、道の駅しもべを起点に山梨側から天辺を目指し、トンネルを抜けるとそこに富士山がドーンと聳えるという、それを人参にインナーギヤを頑張って踏んで行こうという、57kmほどのルートを描いてみた。
今回も同行はいつものお二人、ティオさんとtaboomさんだ。

起点の「道の駅しもべ」には約束の30分以上前に着いてしまった。
しかしお二人の先着はいつものこと。
予定より早い出発で、まずはここから下部温泉郷を目指し国道300号を南下する。


下部温泉入口で国道を左折、ここから頂上・湯之奥猪之頭トンネルまでの13.5kmは、1,000m少々の標高を稼いでいくほぼ登り一辺倒の行程だ。
JR身延線「下部温泉駅」前を通過、温泉郷を抜けて行く。


あまり俗化されておらず静かな雰囲気の温泉街。こんなところで宿をとってのサイクリングもよさそうだ。






身延川に沿って進む道はやがて温泉街が途切れ、徐々に山深さを増していく。




案内標識の矢印も上を向いている?


この辺りから勾配も増してきた。ヘルメットのベンチュリーがきかず、すぐに汗が噴き出してくる。
堪らず九十九折れの途中で息をつくと、身延川と先ほど来た道が随分下の方に見えている。


脚を止めては汗を拭いの繰り返し。結構しんどい登り坂だ。




だんだんと脚にも応え、景色がよいのを“口実”にこまめに休憩。


もう間もなくの紅葉の頃、或は新緑の季節に訪れても、また違った表情を楽しめそうな林道だ。


山梨側の眺望はあまり期待していなかったのだが、高い天子山地に見守られながらの行程。
南アルプスが顔をのぞかせることもあり、休憩の口実には事欠かない。
一番高いのが、多分毛無山。山頂から八合目付近までの木々が既に色付き始めている。


ティオさん持参のナビで、あと100mと高度のカウントダウンが始まってしばらく。
そろそろかな、とカーブを曲がると現れた湯之奥猪之頭トンネル。


カーブを曲がってくるティオさん、taboomさんに「着きましたよ」と声を掛けるや待ちきれず、ワンダーのバッテリーランプに灯を点し、富士山富士山と念じつつトンネルに突入した。

果たして、トンネルを抜けると真っ正面に、まさに飛び込んでくるように富士山が姿を現してくれた。


木曜までの予報では曇りがちとのことで、富士山は見えないかもと決行か否かを迷っていた。
これが金曜朝の予報で晴れ時々曇りに変わり、思い切って決行決定。
それでも見えるかどうか心配だったが、それを一気に吹き飛ばしてくれる一瞬だった。

トンネルの中からもう一度。


遅れてお二人が到着。
目の前の風景を見るやいなや、感嘆の言葉とともに「これはいい」「来てよかった」と喜んでくださり、こちらも更に嬉しさ倍増だ。

丁度お昼時と言うことで、トンネルの前でこの眺めを独占してのランチタイム。
これは間違いなく、今年ベストのサイクリングだ。


いつまでも眺めていたい風景。非常に名残惜しいが、そろそろクリップに足を通そう。


富士山を横目に、或いは正面にした猪之頭へのダウンヒル。


気付くと空には、ハンググライダーや無数のパラグライダーが舞っていた。


猪之頭から先は国道139号に合流し朝霧高原を経由、本栖湖方面へ8kmほどのだらだらとした登りをこなさねばならず、終わりかけていた脚には、結構なダメ押しであった。

それでもこの日は終日富士山が姿を見せ続けてくれ、ペダルを回す励みになった。

朝霧高原にて。


本栖湖畔にて。


本栖道を下りつけばデポ地の道の駅だ。


トンネル出口で期待以上の富士山が見られ、またお二人にご一緒いただき、非常に楽しく充実した一日を過ごすことができました。
ティオさん、taboomさん、今回もお付き合いいただき、ありがとうございました。
またよろしくお願いします。
Posted at 2014/10/12 16:57:12 | コメント(3) | トラックバック(0) | 林道ツーリング | 日記
2014年10月06日 イイね!

こっちもエビ印

こっちもエビ印taboomさんのモンキーに関する記事を見て、うちのは何だったかなと工具袋を開けると、こっちもエビ印でした。

ホームセンターに行く度、小さくて軽いモンキーはないかと探していて見つけたものです。
全長150mm・重量実測87g。
「ハイブリッドモンキレンチUM」というシリーズの一番小さいもので、ペダルレンチの代用にもなりそうです。
携帯工具として持ち歩くには丁度よいサイズで、ヘッドナットは回せませんが、白板さんの要求にもかなり適っているのではないでしょうか。

柄の部分は薄いだけでなく大きく肉抜きされ、見た目にも軽そうな印象です。




嘴先端はペダルにも余裕の5mmという薄さ。


あごは25mmまで開きます。


クランクを締めるには、もしかしたらもう少し柄の長い方がいいかもしれません。
Posted at 2014/10/06 22:32:22 | コメント(5) | トラックバック(0) | 自転車メンテナンス | 日記
2014年10月04日 イイね!

隅田川を下り晴海へのナイトラン

隅田川を下り晴海へのナイトランまだ夜の遊びにはなかなか出させてもらえない中学生の頃、毎年町内の盆踊りの日は特別な夜だった。
この日ばかりは大手を振って夜の外出がまかり通る。
子供の頃から人混みが大嫌いで、騒がしく焼きそば臭い公園に等行く訳もない。
自転車仲間数人と連れ立ちダイナモを唸らせながら、車の少ない街道を走るのは、昼間のサイクリングとは違う、何だか妙に気分の高揚するものだった。

当時のことを思い出しながら、白板さん、taboomさんと三人、夜の隅田川周辺をライトを灯し巡って来た。

スカイツリーを横目に、白板さんの先導で隅田川を下って行く。本日はあとを付いて行くだけのラクラクサイクリング。


白板さんのALPSは明るいバッテリーランプとソーラーテールを装備。taboomさんと自分のTOEIはSOUBITEZ12Nでキャリア直付ランプとシートテールをほんのり灯すトラディショナルスタイル。


赤いテールを追いかけるのがナイトランの味わい。高層ビル・マンション群の明かりも雰囲気を盛り上げてくれる。BGMはウィーンと響くSOUBITEZの回転音だ。


本日のテーマは「橋巡り」。
隅田川とその周辺河川に架かる橋の形やライトアップの様子を楽しみながら、晴海まで行けるかな~と、ふんわり進んで行く。

駒形橋と厩橋。
どちらも無数にリベットの打たれたぶっといアーチ部分が、力強さに漲り迫力だ。




厩橋袂のユニークな公衆トイレで“小”休憩。


先の二橋とは別の迫力を見せる清洲橋。
隅田川に架かる橋の多くは関東大震災の復興事業で建造されたそうだが、この特徴的な吊り橋形状には他の橋梁平均建造費用の約三倍のコストが掛けられているとのことだ。


日本橋川と隅田川の合流点、豊海橋から望む永代橋。


中央大橋。隅田川の橋の中では二番目に新しい。


石川島公園の突端からもう一度永代橋を見返す。
橋巡りの屋形船が出始めてきた。


先程の日本橋川の分流・亀島川と隅田川の合流点に架かる南高橋。
軽量そうなトラス構造にそそられる。


勝鬨橋を渡れば、目指す晴海はもうすぐだ。




勝どきから晴海へ。朝潮運河を渡る人道橋・朝潮小橋からお台場方面を望む。


晴海ふ頭に到着。
夕方一瞬雲が濃くなり、ちょっと心配した雨も杞憂に終わった。






佃のカフェLUXEで食事をしながらおしゃべりに興じ、時間の立つのはあっという間。
浅草や月島等一部を除き、ビックリするほど人の少ない週末の夕暮れはなかなかサイクリング向きではないかと見直してしまった。

白板さんご案内ありがとうございました。
taboomさん、ご一緒いただきありがとうございました。
是非またよろしくお願いします。
Posted at 2014/10/05 16:22:23 | コメント(3) | トラックバック(0) | ナイトサイクリング | 日記

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「[整備] #145 水温センサー交換 https://minkara.carview.co.jp/userid/406520/car/322656/6532728/note.aspx
何シテル?   09/05 22:04
雑誌の記事でほとんど一目ぼれだったALFA145。 それでも自分がイタリア車なんぞ手にするとは思っていなかったのだが、思い切って乗り始めたらいつの間にか走行2...
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