この人の本も何冊か読んでいる(溝口敦)。あんまり覚えていないが、食肉の帝王とかピストルと荊冠とかそうじゃなかったか。パチンコは超巨大産業と聞いたことがあり(この本では30兆円と言っている)、在日や警察も絡んで前々から興味があった。サマナーズウォーは本質的にはゲームというよりパチンコに近いと感じていたが、最近はやはりパチンコはソシャゲに市場を取られ、カジノも控えている。それでも、至る所にパチンコ屋があり、コンビニには攻略本が並んでいる。
この本でも指摘しているように、法的なグレーゾーンとして現状維持を続けようとすると、警察権力や裏ロム、ゴト師など様々な蟻がたかり、ユーザからの収入をしゃぶり尽くす巨大な蜜壺になってしまう。疑問なのは、なぜ警察がこんな面倒なことをしているのかということだが、既得権の実態が少し書いてある。
「大都市の繁華街の署長ともなると、業者からの餞別がすごい。額から言えば退職金の2度もらい、3度もらいと一緒だ。盆暮れの付け届けは当然、生活安全課長や係長クラスにも何かと理由をつけて金を運んでくる。」という。3回異動すれば家が建つ。闇金ウシジマくんでも、警察に賄賂を渡して捜査情報を横流ししてもらうシーンがあった。
今はマイナンバーもあり個人の所得管理が細かいが、そこは会社の帳簿にも発生しない裏金なのだから、実態としても把握のしようがないのだろう(裏金は客が出した玉のように1時間くらい出し続けることで準備する)。世界のアングラマネーが表面上の金額の10 %になったと指摘したのはピケティだっただろうか。全てを税務署が把握するのは無理だろう(そうなると法人税などより、消費税が捕捉率が高いという話を思い出す。)。そういう意味で、細かい実態から制度上の問題点まで理解できるようになっている。
一方、少しきになるのは市場規模だ。この本ではパチンコ30兆円、自動車41兆円としているが、これは貸玉(メダル)料である。一方、「ホールの実質的な売上高は、玉やメダルを貸した金額からプレイヤーが遊技の結果、獲得した玉やメダルを賞品に交換した金額を差し引いたもの、つまり粗利額に相当する金額を指標とするべき」という意見もある。※
「カジノを代表とするゲーミング産業では、プレイヤーが投じた金額から獲得した金額を引いたものを売上高として計上するのが一般的です。ラスベガスやマカオ、シンガポールのカジノ業界の市場規模が各々、約102億米ドル(約1兆399億円、2013年)、約3607億マカオパタカ(約4兆6,897億円、同年)、約52億シンガポールドル(約4,193億円、同年)だと言われていますが、それは上記の会計処理によるものであることに注意が必要です。」。
この記事では、数値を日本が賭博天国という批判に対する文脈で述べているが、同じ記事の中で、民間の推計では3兆3200億円と見積もっており、マカオよりは小さいがラスベガスより多い。疲れた。
※パチンコ業界 WEB資料室
http://pachinko-shiryoshitsu.jp/structure-industry/scale/
Posted at 2019/01/21 00:45:11 | |
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