ヴァンダレイ、ダン・ヘン、リデルを破った元ライトヘビー級王者ランペイジvsティト、ジャーディンを破ったハミル

ランペイジはPRIDEでイゴール・ボブチャンチンや元UFCヘビー級王者ケビン・ランデルマン、チャック・リデル、ヒカルド・アローナらをTKOし、“PRIDE絶対王者”と呼ばれたヴァンダレイ・シウバとも2度にわたる死闘を繰り広げた選手だ。07年にUFCに参戦すると、2戦目にしてライトヘビー級王者リデルと再戦、アメリカ格闘界のスーパースターとなっていたリデルを初回TKOし、いきなり王座に就いた。そしてPRIDE二階級制覇のダン・ヘンダーソンにも勝利して初防衛に成功したが、ジ・アルティメット・ファイター（TUF）シーズン1優勝の人気者、フォーレスト・グリフィンと5Rにわたる激闘の末に敗れ王座から陥落した。

しかしその後、“宿命のライバル”ヴァンダレイに初回TKO勝ちでリベンジし、元ライトヘビー級王者の空手王リョート・マチダにも判定勝利するなど、かつての勢いを取り戻しつつある。

対するハミルは聴覚障害を持つファイターだが、大学時代はレスリングでNCAAディヴィジョンIII優勝。また聴覚障害者向け五輪（デフリンピック）でフリースタイルとグレコローマンの両方で優勝している。またTUF3にも出場して初戦は勝利したが、負傷のためリタイアした。

UFC系列大会では、後に“世界一有名なケンカ屋”キンボ・スライスをKOするセス・ペトルゼリに勝利したほか、アンデウソン・シウバのチームメートであるマーク・ムニョスや元バウンティー・ハンター（賞金稼ぎ）のクセ者キース・ジャーディンらを破っている。昨年10月のUFC121では、TUF3でハミルのコーチを務めた元ライトヘビー級王者ティト・オーティズに勝利、現在5連勝中と勢いに乗っている。一撃必殺のランペイジのパンチをかいくぐって組みつき、得意のレスリングでテイクダウンできるかどうかが勝負のカギとなるだろう。

ランペイジとしては、ここでハミルを一蹴し、タイトル戦線に復帰したいところだが、ハミルも大物食いを果たしてトップ選手の仲間入りをしたいと燃えている。激戦必至の一戦。

元関脇・若翔洋、わずか９秒でごう沈

 　「掣圏」（２４日、後楽園ホール）
　初代タイガーマスクこと佐山サトル（５３）が考案した「武道　掣圏」の第１回武術大会に、大相撲の元関脇・若翔洋（４５）が参戦し、桜木裕司（３３）にわずか９秒で一本負けした。
　掣圏は八角形のノーロープリングを採用し、ルールもＫＯ、降参の完全一本勝ち以外に、場外（押し出し）、制圧（３秒の押さえ込み）でも勝負が決まる。場外は若翔洋にとって有利とみられたが、結果は無情だった。相撲の立ち合いからぶちかましに出た若翔洋だが、パンチ連打で動きが止まり、左フックで前のめりに倒れて動かなくなった。
　正面から受けて立った桜木は「立った瞬間『壁だな』と思った。男としてどうあるべきか、いい形で示せた」と会心の笑み。佐山総監は「２人ともよくやってくれた」とねぎらっていた。

若翔洋の相撲技不発　桜木に“完全一本負け”=掣圏第１回大会

内藤、世界ランクから除外＝ボクシング