![ずいぶん長い付き合い… ずいぶん長い付き合い…](https://cdn.snsimg.carview.co.jp/carlife/images/UserDiary/12240549/p1m.jpg?ct=8d2e01acb8a7)
今日作業したBNR32ですが、
10年以上の付き合いの車です。
初めての出会いは、みんカラお友達の
ktr230さんが乗っておられるのが
きっかけでした。
その頃はゼロヨン全盛期で
ビッグタービン装着車・ハイパワー車
がゴロゴロ居た時代です。
その後、ktr230さんはベンツに乗り換えられ
今のオーナーの元へ…
今のオーナになってから色々仕様変更がなされ
エンジンはHKSのキットを使った2.8Lに
タービンはパワーと乗り易さの両立を求め
GT2530のツインへ。
ミッションはドグをやめ純正タイプのクロスへ。
車の詳細は又の機会にすることして
クラッチ交換の報告です。
今回取り付けしたキットは、
エクセディーのカーボンRクラッチのトリプルプレート
今回の車はパワー的に650PS程度なので
ツインプレートでは少々伝達能力に不安があるので
トリプルを選びました。
作業手順は、
バッテリーのマイナス端子を外し
(常時電源の入ってるセルモーターを外す為)
室内のシフトレバーブーツを外し
その下のゴム製ダストブーツも外して
ミッションに刺さってるシフトレバーの
大きなえeピンを外してシフトレバーを取り外します。
後は車両下での作業です。
まずミッションオイルを抜き、
フロントパイプを取り外し。
クラッチオペレーションシリンダーを外して
フロント・リアのプロペラシャフトを切り離します。
今回のBNR32そしてBCNR33はフロントプロペラシャフトが
簡単に切り離し出来ますが、BNR34だけはゲトラグミッションの為
フロントプロペラシャフトが長いのとパワステ配管のせいで
ミッションと同時に降ろすといった作業になります。
ここまで部品が外れるとミッションが降りるまでもうすぐって感じですが、
スピードメーターワイヤー(33・34はセンサーのハーネス)
バックスイッチ・ニュートラルスイッチのハーネスを外し
今回の作業で一番狭い作業セルモーターのボルト取り外しです。
セルモータのボルトはエンジン側から刺さる方向なので
作業するにも非常に狭く、下側のボルトはコンビネーションレンチで
取り外し出来ますが、上側のボルトはセルモーター自体が邪魔するのと
RB26の場合、フロントデフが邪魔になりレンチを入れるスペースがほとんど
有りません。社外オイルクーラーが装着されてない場合ですと
インタークーラー~サージタンク間のパイピングを1本外すと長い長い
エクステンションロッドにボックスレンチの駒を取り付ければ緩める事が
出来るのですが、入庫するGT-Rほとんどが、
今回の車の様に社外オイルクーラーが付いてる車なので
毎回苦労するポイントです。
苦労してセルモータのボルトを外したら
ミッションジャッキをセット。
ミッションメンバーを取り外して
ミッションのベルハウジングのボルトを8本外して行きます。
ボルトが外れたらいよいよミッションAssyをゆっくりと降ろして
ミッションの取り外しが完了!
クラッチカバー・プレッシャープレート・ディスク・センタープレート
といった順で外し、フライホイールボルトを外せば
今までのクラッチきっととお別れです。
今回装着するクラッチを箱から取り出し
一度バラバラにして脱脂の為、パーツクリーナーで洗浄します。
カーボンクラッチの場合、ディスクはほとんど必要無いのですが
センターハブ・フライホイールから出ているタワーシャフト・
センター・プレッシャーのプレートの作動時に接触して動きに
影響が出そうな部分はヤスリで少し削って滑らかに動くようにして置きます。
準備が出来たら、フライホイールをセットしてボルトを規定トルクで締めます。
フライホイールが回らない様に専用のロックツールで固定して
ボルトにロックタイトを少々塗ってから締め付け。
残りのクラッチ構成部品をセットしてメンドラが入る
センターハブのスプライン位置合わせをしながら
クラッチカバーのボルトを仮組み。
センターがずれないように規定トルクで本締めします。
そしてクラッチのレリーズベアリングとベアリングスリーブを交換
上記2点の部品は各メーカー・クラッチキットによって指定されている
物が違うのでご自分で作業される方は注意が必要です。
ここまで来たら、ミッションを搭載。
外したのと逆の手順・工程で組み付けたら完成です。
完成したらミッションオイル・トランスファーにオイルを給油
アテーサポンプの作動油も入れ、エア抜き作業で終わりです。
ロードテストしてメタルのトリプルからカーボントリプルに変わったので
非常に乗りやすくなりました。クラッチミートも滑らかだし
半クラの使い易さはカーボンならではですね!
かなり長文になりましたが、第二世代GT-Rのクラッチ交換の手順と方法でした。
実際に作業されない方もご自分の車をショップに預けた時にどんな作業
そんな工程でクラッチ交換されてるのかな??とお思いの方の参考になればと
思い書き込みました。