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ザクとは違うのブログ一覧

2025年10月12日 イイね!

重巡鳥海の製作(艦橋の工作その1)

重巡鳥海の製作(艦橋の工作その1)本題の艦橋に入る前に、前回報告した5番主砲脇の揚貨機について再び触れます。
前回は総ざらい鳥海図面とS16年に撮影された上空写真からその位置を推定しましたが、先日この写真を見ました。


一番下が鳥海で、撮影は1933年とされています。鳥海の竣工は1932年なので、新造時を示す貴重な写真ということになります。この写真の後部主砲群付近を拡大したのがこちら↓

5番主砲左舷側(赤矢印部)には何もありません。艤装中ということならこれから設置するという見方も出来ますが、既に就役しています。不審に思い、ネイビーヤードの内山氏図面を確認すると…


他の同型艦同様、4番主砲左舷側に描かれています。むしろ先ほどの実艦写真の青矢印部に何かが置かれています。これが揚貨機か…。同型艦と同じ場所ということなら蓋然性も高まるので、こちらへ移設しました。


そして本題の艦橋。
キットは旧キットの高雄なので、大改装後のコンパクトになった艦橋パーツが入っています。

大改装では上半分を縮小しているので、下半分のパーツをこのまま使うかどうかの判断をする必要があります。そのためにまず寸法確認。ベースとなり得る図面はシコルスキー図面と日本海軍艦艇図面集(造船学会刊)の二つでいずれも竣工時の高雄を示すものです。
これらから各部の寸法を測って自分なりの図面を作ります。

この作業をやる中で改めて思ったのは「高雄型の艦橋はなんと複雑な面構成をしているのだろう」ということ。
日本の戦艦の艦橋は何本かの柱を立ててその中間に何層ものフロアを作っています。
空母はコンパクトな直方体を中心とした比較的シンプルな構造。
高雄型以外の巡洋艦も円柱型の司令塔+羅針艦橋などとなっており、比較的シンプルです。
駆逐艦以下は言うに及ばず。
こう見てくると特に新造時の高雄型はフロアの数も多く、しかもその全てを壁面またはガラス面で囲っており、その周囲に各種の観測装置や指揮装置、機銃などを配置するためのブルワークや台座を設置してあり、そのため面の構成が非常に複雑に作られていて、極めてテクニカルな設計を行っているという印象を受けました。


マイ図面を書きながら、「こんな複雑なつくりをスクラッチできるだろうか」という思いと、「キットのパーツを使うとしてもかなり細かく手を加えないといけないな」という思いが何℃も何度も繰り返され、その決断を下すだけでも相当な時間がかかりました。
さんざんに悩んだ挙句、結局スクラッチすることに決定。
パーツさえ残しておけばスクラッチが失敗しても後戻りできますからね♪
ということでまずは前面の一枚板をスクラッチ。

左右のラインがこれまた複雑に折れ曲がっています。いったいこの後ろにどうつながっていくのかという恐怖を感じました。
一枚板と言いながらも実は下から約3mmの箇所で若干手前に出る形になっています。ここで不思議に思ったのは、この手前に出る部分とその直上の部分に垂直な側面の壁が付くのだろうか?という点。つまり前壁が折れ曲がった部分を境に側壁も折れ曲がっていないだろうか、と。
実艦写真を何度も何度も見返してみましたが、どうやら側壁は垂直な一枚板の様子。私の勘違いか…。
そう思って図面通りの寸法で側壁を作って前壁と合わせてみると…

きっちりラインが合いました!
すごいな藤本喜久雄造船少将!
それにしてもテクニカルなライン構成ですよね…。

そしてこれを船体に設置してみます。

シェルター甲板のラインとしっかり合いました。ホッとする瞬間です。

このあとは一層ずつ積み上げていく工程となります。
シェルター甲板上に乗る下部艦橋フロアは、中央に煙路が走るので両側に分かれており、このような造形としました。


このまま一層ずつ積み上げていくと艦橋背面が段々になってしまいそうだと考えたので、背面を一枚板で作ることにしました。
これまた慎重に寸法を図面から取って、できるだけ正確に0.5mmプラバンを切り出しました。

いつも思いますが、こういう形を左右きっちり均等に切り出すのって本当に難しいですよね。

それにしても複雑な艦橋です。
工作はまだまだかなり続きそうです。
完成させられるかな…。
Posted at 2025/10/12 08:40:37 | コメント(2) | 艦船模型 | 趣味
2025年09月28日 イイね!

ジオラマ「終焉」

重巡・鳥海は艦橋製作に取り掛かっていますが、日本艦船屈指の複雑な構造を理解するのに大変な時間がかかっていて、その考証作業は困難を極めています。
ちょっと気分転換しないと。
ということで取り掛かったのがこちらの写真の再現。


昭和20年4月7日、沖縄へ侵攻した米軍艦船を叩くため、9隻の護衛を伴って出撃した戦艦大和は九州坊ノ岬沖で米軍艦載機の波状攻撃を受けついに沈んでしまいました。
写真はその爆発によるキノコ雲を撮影したものです。

写真に写っている3隻の駆逐艦は左から霞、初霜、冬月とされており、キノコ雲に最も近い冬月から縮尺を1/14200とすることにしました。この数値から推定したキノコ雲の高さは1,065m。巨大です…。
小さなジオラマベースにこの風景を押し込むため、手前の霞は少し大きめ(1/8429)に作ります。


ジオラマベースはだいたい15×12㎝くらいの大きさ。台座となるスチレンボードを貼った上にアルミホイルで作った海面を乗せ、サフをかけました。
少しでも遠近感を出すため、舞台奥の方の波は小さくしてあります。


海面の塗装は出来るだけ有機溶剤臭を避けるため主にアクリル絵の具を利用しますが、暗めのブルーがないので下地にグレーを塗ることにしました。その実験。

左はスカイグレイ、右はジャーマングレイの上に青の絵の具を吹き付けたもの。ジャーマングレイの方がイメージに近いので、こちらに決定。
キノコ雲の柱として8mm径の透明パイプを立てました。

キノコ雲は薬局で買ってきた脱脂綿を薄く引き伸ばして、両面に黒の絵の具を吹き付け、これを小さくちぎって丸めたものを無数につけていくという作業になります。


キノコ雲の根元近くは小さな粒、上に行くにしたがって大きなものとなるように配置しました。ちなみに接着は木工ボンド。

背景となる曇り空は、AIに作ってもらいました。

具体的な指示を何度か出してあげると、ほぼイメージ通りの画像を作ってくれますね。便利。

こうして完成したのがこちら↓




戦艦大和の就役は昭和16年12月16日。
真珠湾攻撃のわずか10日後です。
その後、太平洋各地を転戦しましたが、世界最大の艦載砲である45口径46センチ主砲9門は敵戦艦に向けられることなく昭和20年を迎えました。
その頃には、建造当初に想定した艦隊決戦仕様というよりも、真珠湾攻撃とマレー沖海戦に始まった航空優位の時代に合わせて24門の12.7㎝高角砲と150挺を超える25mm機銃を装備したハリネズミのような姿に変わっていました。
そして最後はやはり航空機の大群に沈められてしまう。
この戦いを最後に日本海軍が攻撃のための組織的な艦隊作戦行動を行うことはなくなり、まさに日本海軍の「終焉」を迎えた瞬間でもありました。

冒頭の実物写真と比べると若干の差異はありますが、駆逐艦の配置などはおおむねイメージ通りに出来たかなと♪
わずか1週間程度の作業でしたが、なかなか楽しめた工作でした。
さて、鳥海艦橋に戻るかな…若干気が重い…(汗)
Posted at 2025/09/28 09:42:32 | コメント(4) | 艦船模型 | 趣味
2025年09月15日 イイね!

重巡鳥海の製作(飛行機格納庫などの工作)

重巡鳥海の製作(飛行機格納庫などの工作)3本の煙突が立つと、あぁ船の形になってきたなぁと実感します。
引き続きの工作はその煙突の後方に設置される飛行機格納庫。
鳥海は沈没までの間に大改装が行われなかったので、新造時と同様の飛行機格納庫を持ちます。その外観はこのような感じ。


これらの参考に、まずは側壁を作りました。ランドセル型の給気トランクの位置は左右で異なります。


次にその後端から延びる機械室給排気筒をスクラッチします。まずは写真を見ながら形状を研究。ご覧のように非常に複雑な形をしており、しかも左右非対称です。




そして図面から寸法を取って実物大のイラストを描き、これを基にしてスクラッチしました。


手元にはアオシマのリニューアル版鳥海のキットもありますが、そのモールドは型抜きの関係でこれほどリアルには再現されていません。こうした部分で自分なりの形を再現できるのがスクラッチの醍醐味のひとつですね。その分、時間と手間は膨大にかかりますが…。

ここで気分転換がてら、甲板上に配置された昇降口と揚貨機を設置します。昇降口の位置は「総ざらい」の鳥海図面を全面的に参考にしましたが、ここで気になったのが揚貨機。
3番主砲両側の設置は高雄愛宕摩耶と同じ位置なので特に悩みませんが、総ざらい鳥海図面では5番主砲左舷側に1基あると示されています。
ここで高雄と愛宕の写真を調べてみると…


摩耶の確認ができませんが、少なくとも高雄愛宕は5番主砲左舷側には何もありません。
鳥海のこのあたりの確認が出来る写真はこの1枚のみ。

確かに主砲脇にキャンバスが掛かった何かが配置されています。
これ以上確認が出来ないので、総ざらい図面を信用してここに揚貨機を配置することにしました。ということで昇降口と揚貨機の設置完了。


再び飛行機格納庫に戻ります。
格納庫の前壁の前にはいくつかの小さな部屋が設置されているようです。

総ざらい図面ではこのような図が示されています。

ん~、なかなか複雑…。
実際には図面のように作ったとしても、その上に機銃などが乗る甲板が覆いかぶさって全く見えなくなるので、雰囲気重視で工作することにします(笑)
そして屋根をかぶせる前に格納庫内部に手を入れます。
残念ながら鳥海の格納庫内部が分かる写真は残されていないようなので、同型艦を参考にします。




また、ネイビーヤードVol.51に掲載された内山氏の1/100鳥海の写真も参考にします。

そして作ったのはこんな感じ。


これまた屋根がかぶさるとほとんど見えなくなりますが、こうした部分を作りこむのってなぜかものすごく楽しいんですよね~♪
さぁ皆さん、大きな声で叫んでください、「このヘンタイモデラーw」

そして格納庫屋根の製作。
こちらは機銃が前部両端に配置されるとともに、後端は一段上がっているので、スクラッチもなかなか大変です。
これも図面から寸法を算出して、できるだけ正確に切りだりました。

屋根の接着は後日。というのも、接着してしまうと格納庫内部の床面の塗装に困るからです。

ということで次はいよいよ艦橋。
高雄型が人気なのはあの城郭のようにボリューミーな艦橋がポイントになっているのは間違いなく、その意味ではしっかり作り込んでいきたい部分でもあります。
しかしその構造の複雑さは日本軍艦随一と言ってもいいほど。
さて、どう作りましょうか…。
Posted at 2025/09/15 21:24:08 | コメント(1) | 艦船模型 | 趣味
2025年09月06日 イイね!

重巡鳥海の製作(煙突の工作その2)

第1~第3煙突それぞれの整流板は、図面を参考に0.1mmプラバンで縦横に組み上げました。第2・第3煙突の横板は実際にはもう少し多いのですが、私の技術の限界により↓の枚数で妥協しました。


第2・第3煙突の間には甲板室があり、その上には第2煙突の支柱が立ちます。スーパーイラストレーション高雄(MA刊)に掲載された図によると形状はこんな形。


しかし甲板室の正確な寸法が分からない…
シコルスキー図面にも日本海軍艦艇図面集(造船学会刊)にも詳細図が示されていないのです。やむなく若干の推定を交えつつスクラッチします。まずはプラブロックを作り…


これを削り込んで全体形状を整え、排気口や水密扉などのディテールを追加しました。


さらに第2煙突支柱も0.2mmプラバンで工作。それぞれの板には大きな穴が開いているので、これも出来るだけ正確に再現します。しかし小さい…


次は第1・第2煙突をつなぐ接続板を作ります。
「総ざらい」の鳥海図面では、板の下端が丸く削れたように表記されており、シコルスキー図面の高雄でも同様の表記になっています。



しかし鳥海の写真をよーく見ると少し異なっています。


なので、この写真を参考にしながら0.2mmプラバンを整形。


ココで先ほどの写真を更によく見ると、第1煙突下に軽目穴の開いた構造物らしきものがうっすらと確認できます。さらにその手前には柱のようなものも。


これは第1煙突の支柱ではないか?
これを見付けるまでは、第一煙突は下部にある第第二・第三缶室給気口ユニットによって支えられているものだとばかり思っていましたが、どうやら違うようです。
鳥海については別角度からの写真もあります。


先ほどの写真では煙突から少し奥まったところに軽目穴の開いた支柱らしきものが見えましたが、こちらの写真では煙突の側面とほぼ同じ位置あたりにそれが設置されているように見えます。これは同一のものなのか?

鳥海は高雄図面を基に建造されていますが、同型艦・摩耶も同様の建造でした。高雄と摩耶の写真ではこんなものがあります。



これを見ると高雄と摩耶は同様の支柱が建っているように見えますね。

ここでもう一つの疑問が。

この水色矢印で示した支柱らしきものは何か?
蒸気捨管の支柱?しかし他艦には同じものがありません。しかも先ほど上げた別角度の鳥海煙突写真にこれが確認出来ないのです。

改めてシコルスキー図面を見直してみると…

ここから推察すると、先ほどの第一煙突下の奥まった部分はピンク矢印部、手前に見えた支柱は水色矢印部、煙突を斜め前から撮った写真に見えた軽目穴の開いたユニットは青矢印部ということでよさそうな気がします。
やれやれ、やっと辿り着いた…ようやく工作に移れます。と言って完成してもこの周囲にいろんなものが立つので殆ど見えなくなりますが(苦笑)
ということで、こんな感じに仕上げました。


煙突関係では煙突頂部の雨除け格子の設置などが残っていますが、ここでいったん終了。
次は水上機格納庫の工作に移ります。
Posted at 2025/09/06 14:56:49 | コメント(2) | 艦船模型 | 趣味
2025年08月29日 イイね!

重巡鳥海の製作(煙突の工作その1)

重巡鳥海の製作(煙突の工作その1)このところずっと色んなことに忙殺されていますが、最近は以前に比べて若干の余力が生まれつつあるかなという状態。模型工作やキャンプの時間が少しずつ取れるようになってきました。ということで久しぶりの鳥海製作記。
今回は煙突の製作です。
高雄型の煙突は前後2本あります。まずは前の大型煙突のパーツのサイズを検証してみると、図面から算出するサイズに極めて近いことが分かりました。すごいぞアオシマ!
しかしよくよく調べていくと微妙な違いが…


第一・第二の2本の煙突の下にある缶室給気口が一体成型されていることも気になります。
んー、これはスクラッチか…
しかし形状がなかなか複雑で、図面通りの形に作れるか自信がありません。だいぶ悩んだ挙句、やはりスクラッチすることに決定。元のパーツを残しておけば、スクラッチに失敗しても問題ありません!
早速、シコルスキー図面などから第一煙突の寸法を取ります。


プラ棒とプラバンを使って四角いブロックを作り、そこへ図面通りのラインを鉛筆で書き入れて、それを参考に少しずつ削り出します。長い時間をかけて出来ました!微妙な曲線もばっちり出せています♪
よし、これで行くか!
と思った瞬間…よくよく確認すると横幅が1mm短いことが判明…
このスケールの1mmは結構大きいので、仕方なく作り直すことに…
そして、二度目の完成(笑)


微妙な曲線の具合を確認するために、写真に撮った図面を1/700の大きさにして画面に映し出して、スクラッチしたパーツと比較したりもしました。

ここでいったん第三煙突に移り、キットのパーツをチェックしてみました。


サイズ的には図面通り。すごいぞアオシマ!
若干の課題はあるものの、このまま使用しても問題ないと判断できたので、軽いディテールアップを施します。具体的には排煙整流用の空気穴の表現。

プラペーパーを巻いてまち針で穴を開け、その下に0.2mmくらいのプラ各棒を巻き付けました。


そして第二煙突のスクラッチ。



こちらも上段1/3程度の高さに空気穴がぐるっと配置されているので、まち針の先で突いて表現しました。
シコルスキー図面などによると、第二煙突の根元には小さな傘状の構造があるので、これもプラバンで表現。ここは全体が組みあがると多分全く見えません(笑)

第一・第二煙突の間には第二・第三缶室給気口があります。
これもプラ棒などでスクラッチ。少し斜めになっている上面はわずかにV字型に凹ませてあり、その上に第一煙路が乗ることになります。


これで合計3本の煙路の概形は完成。
引き続きディテール表現を追加していきます。
Posted at 2025/08/29 07:11:27 | コメント(2) | 艦船模型 | 趣味

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「ロッキーと行く初お出かけ http://cvw.jp/b/488285/48715015/
何シテル?   10/16 21:11
模型工作とキャンプが大好きなヘタレをやぢです。 私がフォローする方には2種類あります。 一つは「以前からのみん友さん」 もう一つは「ちょっと興味を持っ...
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