ケーシング天井上に設置される高角砲弾薬供給所を作ります。

図面を見ると上から見た形状はハート型のような形をしていますが、太平洋戦史シリーズ金剛型戦艦に掲載されているイラストでは「拡張天井板」と表記があるので、前部は天井のみのようです。
これらの形状が写真で確認できればよいのですが、手元の資料ではそのようなものはありません。写真集などの解説でも金剛型の中央構造物付近は不明な部分が多いと書かれているので、更にリサーチを加えてもどこまで成果が上がるかは不明です。
これまでの検討を元に、第二煙突と高角砲弾薬供給所を作りました。

第二煙突は前方の一部が破損している状態としてあります。
煙突基部のケーシングは、キットでは第一煙突から第二煙突を経て後部艦橋までつながったパーツで作られていますが、霧島の図面(↓)を見るとマスト基部でいったん途切れているようなので、榛名も同様だろうと推定しました。
ケーシングはキットのパーツを前後に切断して作ろうかとも思いましたが、高角砲座などの修正も必要なことを考えるとあまり効率的ではないと思われたので、プラバンからスクラッチしました。
その際、図面などにあったケーシング天井の開口部も再現しました。

高角砲弾薬供給所の拡張天井板の下部にステーを設けるとともに、5番6番高角砲座下に1mm丸棒で支柱を追加しました。
更に1番2番高角砲座を設置しました。
砲座は円形の周囲が一段高く、その部分が操作フラットとなっているので、プラバン2枚重ねでその表現をしてみました。
後部艦橋の形状について検証します。

霧島の図面では後部艦橋の背面上方に後部見張所が設置されています。
ネットでググって出てくる作例の多くはこれが省略されているので、霧島と榛名では異なるのかと思って調べたところ、丸スペシャルのイラストでは霧島同様の作りになっていました。
第二次改装後の榛名の後部艦橋について、詳細が分かる画像は手元にありませんが、S10年10月の写真(↓)では、どうやら丸スペシャルに書かれた形状をしているように思われたので、今回の製作ではそのように作ることとします。
現時点での状態です。

後部艦橋は先程の検討を元にしつつ、頂部に94式方位盤を設置しました。なお、今回は昭和20年7月の呉軍港空襲時を再現するので、方位盤は撤去済みです。
第二煙突頂部にはリード線をほぐしたもので雨除けを作りました。
3番4番高角砲座は、1番2番と平面形も高さも異なるので、極力図面通りになるように作ったつもりです。
副砲は、右舷側は全て撤去されていることが実艦写真から確認できますが左舷がどうなのか確認できませんでした。海側に当たる左舷は残した可能性もありますが、今回は全て陸揚げされたものと推定しました。
Posted at 2020/12/05 20:13:17 | |
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