先日、仕事の関係で名古屋港へ行くこととなりました。
通常行くことのない場所であり、なおかつ今回は船で港内一周をしてくれるのだとか。
もう、当日が来るまでワクワクが止まりませんでした(笑)
当日は13時過ぎに名古屋港ガーデンふ頭にあるポートビルに集合となっていましたが、せっかくの機会なので少し早めに現地に入り、ポートビルのすぐ北にあるポートハウスで昼食。
ここは大きなスペースが無料休憩所として提供されており、全面ガラス張りの外には南極観測船ふじが見えます。
その後、近辺を散策。

舩や港が好きな私にとってはこれだけでも楽しすぎる時間です(笑)
そうこうしているうちに集合時間となり、全員で
名古屋港管理組合所有の船「ぽーとおぶなごや2」に乗船します。

この船には初めて乗りましたが、上甲板に設置された会議室の豪華なつくりに驚きました。

話しによるとこの船は他都市だとか海外からの視察があった場合に使うものなのだそうで、この部屋の上には応接室やテラス席も作ってありました。
船内会議室では名古屋港管理組合の方が概ね以下のような説明をしてくださいました。
・大手埠頭は海外からのバナナの輸入が多かったため「バナナ埠頭」の異名を取っていた。今は稲永埠頭がバナナ埠頭。
・潮凪埠頭は旧海軍の基地だった。鉄道も引かれており、外地から物資を輸入していた。現在は緊急輸送物資の受け入れも行う。
・戦時中の灯台が空見埠頭東南角にあり、米軍艦上機の空襲(機銃掃射)による弾痕もある。

・金城ふ頭の総岸壁数は26。現在は再編改良事業中(埋め立てによりクルマ関係を集約予定)
・名古屋港全体で年間3万隻が入港する(管理対象は排水量500t以上の船)。北米、欧州からの航路が中心。ちなみにぽーとおぶなごや2の排水量は158t。
・近年はガントリークレーンを事務所から遠隔操作する。
・名古屋港の陸域の広さは日本一。
・名港トリトンは橋脚が3色(Tri-tone)

・ポートアイランドは港内の浚渫(溜まった泥などを掻きだす作業)により一杯になってきたので、常滑の空港沖に次の場所を作る予定

・高潮防波堤は高さ8m
いずれもここでしか聞けない大変貴重な話ばかりで、メモを取るのに必死でした。
舩はポートアイランド南側にまで到着し、ここで全体説明は終了。以後は甲板に出てもよいと言われたので、早速最上甲板へ。
強めの日差しの下、名古屋港を眺めながら進む船。
とりあえず波の立ち方を確認したモデラ―・ザク違(笑)

実はこっそり動画も撮りましたw
甲板上には名古屋港管理組合の職員さんもいらっしゃったので、ちょっとお話を伺いました。
・港の南東部の埠頭はエネルギーや原材料関係が集約されており、これを後背地へまわし、反時計回りに回るイメージでモノづくりにそれら原材料が使われ、その完成品を飛島等から外へ運び出す流れという説明をすることが多い。
・空見埠頭の戦時中の灯台は、そのエリア全体が一般の立ち入り出来ない場所。代わりに名管Youtubeに動画をアップしてある。灯台内部も撮影している。
・ロケット関係は木場金岡埠頭の三菱重工工場からP2岸壁へ運び、そこから種子島へ行く。
・飛行機関係の部品等は弥富埠頭(川崎重工業)や大江埠頭(三菱重工業等)から常滑へ運ぶ
・ぽーとおぶなごや2は他都市や海外からの視察があった場合に使用する船。視察目的のメインはコンテナ搬出入用のガントリークレーンのIT化。これは名古屋が国内唯一の例。ただし民間施設のため、詳細説明はせず概要のみとなる。IT化は平成17年頃から開始した。
・現ポートアイランドの利用計画はこれから作る。計画検討にあたっては商工会議所等と話し合っていくが、始まったばかりなのでまだまだ時間がかかる。アクセスの問題などもあり、なかなか難しい
この日は上司と一緒に行ったのですが、あまりにも楽しすぎて上司の対応は完全ほったらかしにしておきました(笑)
名古屋港の管理は一部事務組合(特別地方公共団体)である名古屋港管理組合が行っていますが、実はこのような管理の仕組みを採用しているのはごく少数です(名古屋の他には苫小牧、四日市、境、那覇など)。他の港は市役所が行っています。その結果、名古屋港では物流拠点機能に軸足を置いた展開が中心となり、横浜や神戸などと異なってアミューズメント機能などのにぎわい創出などは若干弱めです。この点については港が名古屋都心部から遠いという「地の不利」もありますが、実はかなり魅力的な名古屋港水族館を抱えているという強みもあるので、これを活かした施策展開も一般市民としては期待したいところです。
いやぁ、それにしても船旅は楽しいですね~(^^♪
Posted at 2024/10/03 21:14:27 | |
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