相変わらず激務の続くザクとは違う。一時期ほど帰りが遅くなったり休日出勤が連続したりまではしないようになったものの、週休1日確保するのがやっとで疲労がなかなか抜けない日々が続いています。そんな状況なのでもう1ヶ月位模型工作から完全に離れており、前回報告から1ヶ月経っているものの、それ以前に撮りためていたものをまとめた内容です。
前回は艦首甲板上の構造物などを制作するところまででしたが、それらを甲板上に設置しました。それがこちら↓

それぞれの機器は艤装中の第9号の写真を見ながら配置しました。
次に作ったのが艦橋前の12.7cm連装高角砲(主砲)の操作フラットです。
図面の寸法を基に0.3mmプラバンを切り出しました。

フラット上面は木製だったので、表面にデザインナイフで切込みを入れました。図面では主砲両側の木の設置方向が横向きに描かれていますが、大和ミュージアムで入手した第4号の写真では縦向き(艦首尾方向と並行)に張られていたので、そのように切込みを入れました。(おそらく松型や橘型も同様の作りになっていると思われます。)
次はいよいよ艦橋の製作。
キットのパーツを見る限り、手元の図面と同じ形状をしていることが分かりました。

一等輸送艦のフラッシュデッキは艦尾に向かって緩やかに下っていますが、羅針艦橋の床面は水平線と平行になっており、1/700では艦橋前面と後面で高さが0.1mm異なります。これをプラブロックでスクラッチするのは困難だろうと感じたので、キットパーツの面出しをして使用することにしました。

さらに羅針艦橋の床を0.3mmプラバンに下書きします。

さて切り出すかと思った瞬間。
待てよ、これって実艦写真と見比べて検証しとくべきだなと。
すると…

キットの構造とは全然違うことが分かりました!
最大の違いは艦橋両側に付く単装機銃フラットの高さ。キットでは羅針艦橋床面と同一面になっていますが、実艦写真では単装機銃フラットのほうが一段低くなっています。
また連装機銃座の平面形も、図面では台形ですが、実艦では六角形のようになっています。
確認してよかった…。
ここで悩んだのは、羅針艦橋の外壁面は機銃座より下にある外壁面とそのままつながっているのかどうか。先程の写真を見る限りではつながっているようにも見えます。
しかし↓の写真をよーく見ると…

・羅針艦橋の窓後端から後ろへ延びる胸の高さ程度の壁は艦橋後端に設置されたデリックポストに接続されているように見えること
・艦橋前の連装機銃両側の弾薬箱が羅針艦橋に邪魔されずに見えていること
・同弾薬箱の手前に手すりが設置されていること
以上3点から羅針艦橋外壁面はその下の外壁とはつながっておらず、ひな壇状になっていると断定しました。そして漸く羅針艦橋床面の寸法を決定することが出来ました。

ちなみにこの時点で艦橋のキットパーツ使用に限界を感じたので、結局プラバンの箱組で全スクラッチすることにしました。
艦橋後面にはデリックポストが2基設置されますが、旗甲板から下は艦橋構造物にポストが半分めり込んだような作りになっています。その表現のために0.8mmプラ棒を購入し、それを断面が半丸になるまでヤスリで削りました。

ちなみにデリックポストの直径は図面ごとに0.7~1.0mmの幅があり、どれを採用するか悩みましたが、独断と偏見で0.8mmくらいが適当だろうと考えました。
艦橋前面の連装機銃座の下に側面形が三角の構造物が見られますが、これは甲板下へ降りるための階段の屋根だそうです。しかし形状は単純な直角三角形ではなく、↓の図面では下端は垂直に切られた形状となっています。
駆逐艦の羅針艦橋の床は木製グレーチングなので一等輸送艦も同様と推定し、床面にまち針で無数の穴を開けました。羅針艦橋の窓はこれまでは伸ばしランナーを一本一本植えていましたが、今回はエッチングのラッタルを使ってみました。さらにナノドレッドの水密扉を図面で示された箇所を参考に取り付けました。

さらにこの後羅針艦橋の上に防空指揮所などを作ることになりますが、さてそれはいつになることやら…。
Posted at 2022/08/06 17:49:12 | |
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