2017年10月07日
腹八分目の喜び
「腹八分目」という言葉があります。
これは文字通りで食事の際、満腹になるまで食べるのでなく、八分目と思われる程度のほどほどの分量にしておくのが、健康・長寿のために良いという意味でありますが、最近色々な意味でこの言葉を実感する事が多くなって参りました。
今日は妻と義母は昔の同業者の方の不幸があって出掛けた為、姪と池袋をぶらぶらしていました。
昼時になって少し高級な寿司屋に入り、ランチのお決まりは椀物と握り6貫とお上品な量だったので、足りなければおかわりすれば良いと食べ始めました。シャリが小ぶりで江戸前とは少し違いますが、今様の洒落た寿司という感じで申し分のない内容でした。
あっという間に6貫を平らげて姪は2品ほどおかわりしましたが、私はこれで適度に満腹になって鯵を一貫おかわりするに止めました。逆にこの程度に止めたほうが物の美味しさをより感じるようになり満足感が高いのです。以前であれば一人前で12貫程度は当たり前でしたが、最近は本当に少食になったものです。
私も姪も酒を飲まないので早々に寿司屋を出て歩いていると、現行ポルシェ911のカレラが走って行きました。
すると姪が「スポーツカーの中でもあの車は上品だよね」と分かったような事を言っております。『何でそう思ったの?』と聞くと、「何か背中が丸くてヘンな羽が付いてないからじゃないかな」と答えが返ってきました。この一番ベーシックな911カレラは今個人的に一番気になる車で、口に出さずに「車が分かるようになったじゃん」と嬉しくなりました。
ここ数年、私的に一番ベーシックなグレードの車が一番気になる訳で、「一番高いの持って来い!」的な買い物よりも楽しさを感じます。かく申す私自身も「一番高いの持って来い!」を何度か経験した事もあります。が、その結果はお腹いっぱいになってしまい、何となく損した感じが否めずに「スタンダードなものにしておけば良かった」と後悔した事しばしばです。
本当にいい車のベーシックモデルは絶対に手抜きを感じさせない良さがあるもので、件のポルシェ911カレラはその典型と言えます。確かに今の水準を考えれば動力性能も普通な訳で、速い車がお好きな方には物足りなさを感じるかも知れません。が、動きに一切無駄が無くて人と競わない素直な走りを目の当たりにすると、腹八分目ではありませんが「これでいいじゃん」となる訳です。これは同じ911でもターボやGT3には無いもので、長く付き合って行ける一台だと思うのです。
もう暫くしたら今のジャガーと911カレラをプライベートの友とする事が理想で、そうなったらもう車を買い替える事は無くなるような気がします。
その為には決して強い味方とは言えませんが、姪をこちらに引き込んでおく必要があります。その布石として今から911に良い印象を抱くのは実に有難い事です。今日は妻がRXで出た為、こちらはXJで出て、広い道限定で姪が初めてXJを運転しました。アルミボディで初心者マークが付かないので窓に貼ってスタートすると…
「うわーデカい」「低いー」「滑るように走るね」「揺れない」等々色々申しておりましたが、思えばこれもまたXJのスタンダードモデルな訳で、気になる911と共通の何かを持っていると思います。
良く出来たスタンダードモデルは最強です。
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Posted at
2017/10/07 21:10:08
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