平日のちょっとしたオフの時間、日本橋の高島屋や三越、丸善まで徒歩で出掛けます。
やはり来年は50歳を迎える事を考えれば少しでも歩かないと今後に不安を感じる事もありますが、やはり子供時代から通ったこれらはホンモノが集まる場所で、そこには新宿や渋谷には絶対に無い文化があるように思うのです。
妻や姪と百貨店に出掛けると地下の食料品売り場にしか関心を示さないので、自分ひとりの時には家具や雑貨の売り場を見て歩きます。
すると家具売り場の一角に、艶やかな木目の天板が美しいダイニングテーブルがありました。立ち止まって見ていたら店員さんが寄って来たので詳細を聞くと、日本製で「匠大塚」という大塚家具のお父さんのほうの会社の製品でありました。
大塚家具というと20年ほど前、母が健在の頃に有明のショールームに出掛けたもので、家具好きの母は足が悪いのも忘れて店内を一日中回って数百万円の買い物をしていた記憶があります。

現在我が家のメインダイニングで使用しているテーブルはその時に購入したもので、ウォールナットの天板に象嵌の入ったもので私も大いに気に入っております。ただこれはイタリア製の為、日本製に比べると高さがあるので大柄な人間の居ない我が家では使い勝手的にはイマイチです。チェアもオプションだったレザーを選んだものの、ダイニングチェアはレザーだと体が滑るのでファブリックにするべきだったと少し後悔しました。とは言えインテリアに華やかさを出すアイテムとしてビジュアル的には文句無しのテーブルなので愛用しています。これは間違いなく本物の家具であるものの、購入当時のお値段を思い出すと恐ろしくなるので敢えてガンガン使用しています。
そしてその日、自宅に戻ると新しいクラウンのカタログが届いておりました。
再三申し上げている通り、現行モデルのクラウンには含むところがある為に興味が持てません。従ってマイナーチェンジされたのも知らなかった訳で、今回は以前に比べるとそのスパンが多少短くなっているところを見ると、私と同じ意見の顧客も決して少なくないのかも知れません。
変更内容を見ると、ホイールの意匠変更や運転席ディスプレイの大型化に加えて後席の装備が充実された程度の変更でありました。これで「決して法人需要を無視している訳ではありませんよ」と言いたいのでしょうが…
ただ、ウチにも20年落ちのクラウンが居ますけど、昔のクラウンは長く乗れたものです。故障もせず。ところが今のハイブリッド中心のクラウンは一定の期間乗ったらアップデート(乗り換え)が前提で作られているのがよく分かるモデルチェンジで、私的に日本車が本物とは思えない一因がここにあるように思うのです。
確かに今の世の中は「良いものを買って長く使おう」という考えの人が減ったのも事実で、前出の大塚家具のお家騒動の時もニトリやIKEAになりたがった結果が中途半端で終わってしまったケースを見ても明らかに思います。
私自身、やはり良いモノが好きで、常に良いモノに囲まれていたいと考えます。
それは自分自身のモチベーション維持の為には絶対必要な事で、その為の散在であれば決して惜しくは無いと思うのです。そんな風に新しいクラウンのカタログを見ていると、今の日本車にその欲求を満たしてくれる存在が皆無である事に改めて残念に思います。

姪を迎えにジャガーで久々に夜の街を走りました。正直迎えに行くのは面倒だからタクシーで帰ってくればいいのにと思いながらも、いざ走り出すとやはり運転が楽しいので苦になりません。
そういえばこの車も日本橋三越で買った時、担当さんが「この車は大吟醸です」と太鼓判を押した事を思い出しました。やはり本物は日本橋にあるようです。
Posted at 2020/11/08 20:09:03 | |
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