
赴任する前から興味を持っていた、地元西オーストラリア州の MX5 オーナーズクラブに入会しました。そして早速ですが、クラブが Barbagallo Race Wayで主催したタイムアタック競技会に参加しました。このクラブは、定期的にジムカーナ型式の競技会“Auto Cana”を月1回ペースで主催しています。これは、競技会毎にシリーズポイントを付けて Perth内の各所を転戦しながら、年間のある期間を通して総合ポイントを争うものです。

(ホールデン V8エンジンを搭載、 440馬力のモンスターカーです)

(比較的安く入るホールデンのエンジンに乗せ換えるチューンが流行っていて、こちらはV6)
今回、20年の歴史の中で、このサーキットを借りきって走行するのは初めてとのこと。競技会参加にあたり、AASA(Australian Auto-Sport Alliance)に入会して、Competition License を取得します。

(ロールバーの上にべニア板を乗せ、その上にタイヤ満載で登場...)
参加者は、50台弱と大盛況。予算の為か、開始時間が6時、終了が11時です。6時というのは夕方の6時です。つまり、ぶっちゃけ ほとんどがナイター走行。クラス分けは、ストリートラジアル無改造の NA、NB が Aクラス。ストリートラジアルの 無改造NCと、チューンド NA、NB が Bクラス、ちょっと改造した Sタイヤが Cクラス、むちゃくちゃ改造した Sタイヤが D クラスとなっています。私は、NCの無改造なので Bクラスにエントリーです。

(車検場に並ぶ車たち)
まず、サーキットに到着すると、Scrutineering と呼ばれる車検を実施します。事前に用意されたチェックシートを元に、私の車はクラブのプレジデントが直々にチェックします。走行会の運営は、基本的にすべて参加者の中からボランティアで行われており、実に半数のドライバーが志願して何らかの担当を担っています。特にこれによる特別待遇や、手当てはなく、事前の準備を含めてまさに本当のボランティアに支えられています。西洋の尊敬すべき文化です。
ゼッケンの代わりに、5cm角くらいのシールが渡され、これをフロントスクリーン、右リアのライトのところに貼り付けます。
走行前のブリーフィングが始まります。クラブのモータースポーツ担当が、特にタイム計測に関する注意事項を説明します。日本と異なり全車に配れるような気の利いた計測デバイスはありません。競争馬のレース用の光電管式の計測器を、ピットロードのアクセスロード手前、裏ストレートのブレーキングポイント前に2つ設置します。一番速度の乗るところ、NCでは 175kmで通過するコースの真ん中に計測器が配置され、その左側、右側を車が通過したタイミングでデータが取れるようになっています。コースインをして約1周してウォーミングアップを実施します。最終コーナの手前でコースの左側を通って計測開始、1周して計測を終了するのは右側を通過します。その後、クーリングは無しでそのままピットインします。この2周セットの走行を繰り返します。
まずは、ぞろぞろとコースインし、2周の完熟走行。そして、いよいよタイムアタック。4~5台の車が10秒少しの間隔をあけて同時にコースインします。
計測開始、日没前は 2.46km のロングコースからタイムアタックです。一度に入るのは5台、私は運悪く NA3台の後ろ、時間を空けてコースインしたとはいえ最初のアタックは前の車に追いついてしまいます。競走馬用の計測器であるため、前の車と2秒以上の差がないとうまく計測ができないそうです。
計測結果は、ピットに配置されているモニターにエクセル画面で自動的に表示されていくのですが、左で計測開始、右で計測終了をちゃんと守らない車、追いついてしまった前後してゴールした車、途中で飛び出した車があって前後が入れ替わったりと、表示されるタイムはムチャクチャです。私のタイムなどは、63秒などレーシングカー並みのタイムが出ていて 「なんかおかしいよこれ、速すぎ」 と言ったら、「Take it!、Take it!(とりあえずもらっとけ)」 とあんまりこだわる様子なしです。転戦しながらタイムアタックでポイントをつける競技会で、これはどうなのでしょうか(笑)。オージーの懐の深さを感じました(爆)。タイムは、後でビデオで確認をすると、1発勝負ながら自己ベストタイの 75秒5が出ていた模様です。ロングコースは3回のアタック。
日没後は、照明設備のある区間に限定して走行します。いわゆる、1.76km のショートコースです。ところが、前のNA2台がコースアウト、スピン、を繰り返し追いついてしまったりと、なかなかフリーで走行完了できるラップがない。3回に2回は何らかの形で走行を中断されながら、何回かはそれなりに走れた周回がありました。ビデオで確認をした限りでは、64秒程度ではないかと思います。ショートコースは、なんだかんだで11回くらいアックができたようです。
タイム計測の精度があまりにも適当なので、結果を言ってもしょうがないのですが、奇跡の63秒が効いたためか、Bクラスのシリーズポイント暫定1位を獲得したようです(笑)。
Posted at 2013/03/12 22:03:09 | |
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