ボクスターを買ってみて4か月たったわけだが。
その間ボチボチチマチマ少しずつ健康に戻す作業をしているのですが。
古い外車って壊れやすくてメンテナンス代が恐ろしくかかるんでしょ?と言われてるし実際に言われるが。
どうかね。
ちょうどタイムリーに見つけた記事
どちらも今100万円台の初代&2代目ポルシェ ボクスター。さて、選ぶべきはどちらでしょうか?
そうかー。
コメント欄をまとめると、ゴミを160万円で買って修理費をあほほど払うバカなやつが乗る車。
だったら倍出して国産の新車買うわ!
という結論か
まあ、一理あるw
さてメンテ
買って2日目、屋根開け4回目に早速ぶっ壊れた電動コンパチのリンク交換。
部品高いよ。。
汎用の金属のボールジョイント使えば安上がりに直るとは思うけど、なにか引っ掛かったとき樹脂が割れて力逃がしてくれないとモーターとか屋根の骨とかやっつけちゃうからあえて純正。
そして(6月にこれ書いてますが、作業自体は購入直後)
タッチ、フィーリング、効き方がポルシェのブレーキというにはどうにもこうにも詐欺レベルなのでとりあえずすり減ったパッドを新品にしてみる。
ローターもパッドセンサーも要交換レベルなのだが。キャリパーも開け時。。
用意した社外品のブレーキパッドにはパッドセンサーの穴がないので穴あけ加工して取り付け。
パッドセンサーつけなくても走れるからたいていのところは加工してつけたりはしないんだろうけど。せっかくついてるんだから利用しない手はない。
そして試走。変わらんw
ブースターとペダル生え方が違うから空冷911と同じタッチにはならないと思うけど。
それにしても戻し側のコントロールが全然だめ。
踏み側も踏んだところでペダルが止まらず奥に入って踏んだ以上に効いてしまう。
ペダル周りのフリクション大きすぎて操作に対して比例しない。
踏んだ以上に効くからさすがポルシェ、ブレーキがよく効く。ってか?
止まれるけども。止まるだけ。
ポルシェ以前にクルマとしてダメだろ。
ある日家から出掛けようとしたらブレーキ引きずりって言うか効きっぱなし。
無理矢理転がせばピストン戻るかと思って走り出すも効きっぱは変わらず無理矢理引きずりながら1速で通勤5分。
マスターのピストン戻ってないのかな?なんなんだ。。
としばらく放置して動かしたら普通に動く。会社行きたくない病か。。
電制介入してないグレードのだからメカニカルになにかおかしいのは間違いないが。
ネットで故障事例検索すると、何件か同じような症状が。
ペダルが戻らない持病があるから足の甲でブレーキペダル引っ張って戻すとか。
同じく効きっぱなしになって、修理屋さんが言うにはABSシステムが故障で効きっぱなしになるとか。
おい。。
そんなボロイクルマには乗りたくないので
原因を探ると
(左側がマスターバッグ、右側がペダルから伸びたプッシュロッド。ペダル踏むとプッシュロッドが右から左に動いて白い筒状の部分とともにマスターバッグに押し込まれる)
そりゃペダルも戻らんわけだ。
ブレーキペダルのフリクションの原因特定。
ブレーキマスターバッグってのはエンジン負圧と大気圧の差圧を利用して倍力する装置で、通常は内部の前側と後ろ側の部屋にエンジン負圧がかかって等圧。ペダルを踏むとプッシュロッドがバルブを押して前後の部屋を遮断し、後ろ側の部屋にだけに大気圧を入れる。すると、差圧でペダル踏んだ以上に力がかかり、その力がブレーキマスターシリンダーに作用して、油圧がかかり、キャリパーがパッドをディスクに押しつける。という作動なのだが。
遮断して大気圧。の大気圧は写真でいうところの白い筒状の内側からマスターバッグ内に入るのだが。
ブレーキマスターバッグ、普通のクルマはダッシュ裏のバルクヘッドについていて、ペダル側は室内。このクルマは、マスターバッグ本体はフロントのラゲッジ(防水されている)内にあるが、この吸い込み口がある部分は防水されていない”外”。
ボンネットフードがあるので直接雨風にさらされることはないが、室内で作動している通常のクルマに比べれば、雨風さらされた条件で作動。湿気た空気をもろに吸い込んでいる。
そして、ペダル踏む一連動作と連動で白い筒部分も前後(写真向きでは左右)に動くわけだが。
ブーツがついているとはいえ、20年分の水分、ごみ、でグリス固着。スムーズに動くとは言えない状態。
そりゃペダルも戻らんって。
ブーツつけてるとは言え、ここ外なんだからもう少しゴミ対策しようや。。( ̄ー ̄)
同じ構造の996も同じ現象出てるのかもしれない。
分解して掃除してパッキンだけ交換しようかとも思うもパッキンだけの部品設定は無し。
つまりASSY交換。
国産車でもそこそこ値段する部品ですからねえ。
どうしたもんかと。
そのままじゃどうにもこうにもなので構造調べる用、解調査用、対策考え用で中古品買ってみた。
お買い得ポルシェで当時新車が結構出回ったみたいで中古部品が豊富。この条件だけでもボクスターに乗る意味があるよ。
新品の値段は調べてないけど(国産車で7万ぐらい)中古で4500円!安い!
2.7L用。ブーツ部分、対策されてる。
ということは不具合出るのは2.5Lの全部もしくは一部か。
しかし構造上の問題なので程度は違うが傾向は同じ。
慎重に分解し(本来分解再使用不可だよ)各部掃除して作動の邪魔にならない程度に相応のグリスをたっぷり塗布。
実用可能なので交換。
そして試走。
ああ、やっぱり。さっきまでのブレーキは偽物詐欺仕様だったわけだ。
正解知らずに、こんなもんだよ。といわれれば騙せるレベルだったが。(ペダル足で戻しながらだましだまし乗ってる人がいるらしいし)
ボクスターはポルシェだよ。と誰もが納得の特有のカッチリコントローラブルなタッチになった、というか戻った。
あまりにもブレーキタッチの激変っぷりにこれはこれで不正解なんじゃないかと心配になって来るレベル。
模範解答探さねば?
とはいえ、色々暫定(経たってる部分多数)だからまだ粗はあるけど。
やっぱりキャリパーも開けないとダメだね。ピストンが微妙に戻ってこないみたいパッドの引きずり(ローターとパッドの隙間が小さすぎ)が若干。
で、外したほうのマスターバッグを覗いてみたら
予想以上に惨状なので、3枚におろしてみた。
バルブ部分
これでよく止まれてたな?
いや、止まるけどおかしいからそういうことだろうとは思ったけど。
そりゃ無理だわ。
それでも車検ライン通るし走れちゃうからね。クルマって丈夫だ。
平成9年でコレだからコンディションにもよるけど見ちゃうとヤバイの多数なんだろうなw
通常配置の国産車でも経年による結露、マスタシリンダーからのフルード漏れでバッグ内さびさびとか水、ブレーキフルードたまっちゃってる個体はよく見かけます。作動部分が室内なのでフィーリングが激変しないからなかなか気が付かないけど。
本来、定期交換部品かもね。(ゴムのダイヤフラムだし)
それにしてもネットの同例故障事例で、個人クルマ屋ともにマスターバッグ替えた。っていう事例が出てこないんだけど。
みんな大丈夫?
さて、古い外車だから手がかかるのか?
ポルシェだから手間がかかるのか?
この例は個体の要素が強いだろうけど。
20年前の乗りっぱなし中古車だからね。(定期点検とか車検に合格するレベルの整備はされてきてはいるとは思うが)
新車の状態をしらないからこれが今どういうレベルかわからないけど、”正しくメンテされた”同世代の国産車の方が若干まとも(自称メンテしてます。で、ぐずぐずとかのもたまにあるけど)
それほど神経質にメンテしてなくてもなんとなくちゃんとしてる国産車って良くできてるよね。
とはいえ、国産車だからって軽微なメンテナンスだけで20年その先も費用かからず乗れるわけではないので、国産車と外国車で極端に維持費が違うわけではないと思う。
新品の部品の価格が外車のほうが若干高いとかそういうのもあるが。
手間と費用考えたら国産新車を定期的に乗り換えるのが正解かもしれないけど、それはそれで消耗品すぎるしね。
ポルシェと言えども20年前の中古車は痛んでるよ。メンテしないと宝の持ち腐れだね。という意図でダメ出しすると、
「ボクスターってそんなダメなクルマなの?」と思ってしまう人続出らしく。
いやいや、クルマとしては走りますよ過不足なくちゃんと。なんならけっこう高いレベルでw
ブランド期待値が高いから辛口に見えますけど。
ミッドシップだからって神経質だったりスロットルONOFFでリヤが暴れたりフロントが逃げたり接地感が激変したりもしませんし。
参考ドライブ映像。
この時発見した事。
・車速が上がると巻き込み風少なくなる。
・5年も経ってるのにミシュランPSSが路面コンディションにかかわらずグリップもインフォメーションもちゃんとしてる
・シフトストロークが短くないからシフト操作終わってるつもりがストロークが余ってる(突き当たってない)(右シフト練習中)
・このカメラステーを窓貼り付けで使うといろんなものが振動して画像がブレブレ。