FRPって言うね、雌型にガラスの繊維を樹脂で張り込むという、達磨細工みたいなプラスチック製品があるんですけどね。
まあまあ大型なものから小さいものまで気が付かないうちにわりと世の中にたくさんあってね。
生い立ち上、製品そのものよりも前の段階の状態からなじみがあるので、
ゆえに工作の素材として幼少期から親しんで、今となってはちまちま細かな売り物なんかを作ったりもしているんだが。
基本的にはリサイクルが効かなかったり、作業環境がクリーンとは程遠かったり、寸法がシビアな製品が作りにくかったり(製法による)今後伸びるかって言うとまあまあ微妙な感じと思っていたが。
自動車部品で言うと熱可塑性樹脂とか加熱加圧な製法の組み合わせてラジエーター周りの骨格とかボディの一部とか、何ならシャシーそのものとか減るどころか採用が増えているという雰囲気。
巷で言うカーボンパーツもFRPの一部ね。
使う繊維がグラスファイバーじゃなくてカーボンファイバーになるだけで、基本的には同じもの。
いわゆるウェットとドライですみ分けされているわけだが。
ウェットは達磨細工と同じ張り子。液体塗りこんで大気圧中で成形。いわゆるハンドレイアップ製法。
ドライは液体の樹脂は使わずあらかじめ樹脂含浸された繊維を型に張り込んで真空引きして型に密着させた状態で外から圧をかけて加熱(加熱により含浸の樹脂が溶けだして硬化)して成形
真空引きするので余分な空気や樹脂が少なく加圧するのでさらに。
つまり、繊維率が高く強度が出る、同じ強度なら薄くなるので軽くなるという訳なんだが。
いわゆるウェットカーボン(カーボンに限らないけど)でも張り子な製法だけでなく真空引きした状態で成形する方法がある。
ドライと同じく繊維率高く、ハンドレイアップに比べると鋭利な角形状も若干作りやすい。
以前にトライしてみようと思って必要となる資材がどんなもんか、取り寄せてみたりしたのだが、売ってるところ限りなく無くてしかも安くないんでね。
さらに、せっかく見つけた取り扱ってるところもいつの間にかなくなっていて継続性が無いなと。
そしてこの手の製法、ドンピシャで「作り方」ノウハウがネットに出てこないのね。
売ってる方は「○○に使う材料です」としか書いてないし。
大手さんは製法の概要しか書いてない。
そりゃそうなんだがw
DIYでやってみました!な素人さんの動画はまあまあ出回って入るんだけども。
まずどの資材をどう使うのかが全く不明瞭で。(役割はだいたい理解してるんだが)
実際に商売でやってるところに弟子入りしないとダメか?
エアロやパーツを商売でやってるところの動画も出回って入るんだが、この手の職人仕事?、みんな見よう見まねで一様じゃなくてまあバラバラ。あてにならんw
国内そんななのに、SNSで流れてくるショート動画には海外の、決して作業環境がいいとは言えないところで凝った形のめっちゃキレイなのが出来てくるのが何件も。
それでいけるのかw
いろんなの観察して見よう見まねで(結局真似か)やってみた(DIYじゃんか)
パッキンに時間がかかる。
めんどくさいけど手がベタベタにならないし匂いしないからいいかもね。
ゴミが出る(つまり使い捨ての消耗品多い)のが難点か
この大きさなら時間的には普通にウェットで成形した方が速いけど。
なるほどな
脱型
ゲルコート(表面の着色もしくはクリア層)無し
初回トライにしては(実は2回目なんだが。1回目は別の小さい形状のものでやってみたけど上手くいかなかった)ぼちぼちかね。
真空で引いて加圧(大気加圧)されてるから繊維つぶれてドライっぽい。
機能カーボンな風態。
装飾用ならウェットの方がいいかもね。
アラミドと炭素の高級な反物を入手したので、(青ケブラー+カーボン)
もうちょっと大きいものでトライ。
この手の材料、国内で売ってる所がなかなかみつからないので(そういう卸屋さんがどこかにあって、そこで定尺でなら買えるんだろうけど)海外通販で買ってみた。
Amazon以上にいろんなものが小分けで売ってるから面白いね。
国内の卸屋小売店、もう無理だな。
真空パック
ついでにこれも
樹脂の流れと硬化時間ミスって失敗
資材と材料もタダじゃないんだがな。。
都度なるほど次はこうしてみよう。が生れるので無駄ではないが(ゴミは増える。)
失敗を生かして再びトライ
なるほどな。(←毎回発見がある)
流し方わかってきたぞ。
(あってるかどうか知らんけど)
(つまりこれは失敗)
脱型。
失敗の部位と状態が予想通りでなるほど納得。
今回のは売り物にはならないけど手直ししたら使える。レベルだから直して使う。
青ケブラー、思ったよりあんまり綺麗じゃないな。裏白塗ったらもう少し鮮やかになるかね?
手直し。と言うかペンキ塗り
写真ならまあまあ見れる。
バッグで真空引きする製法とは別に、型で閉じて真空引きして樹脂を流し込む製法がはるか昔からあるのだが。(RTM製法)
真空に引かず、樹脂含浸してから型で閉じてという密封しない簡易的な製法での作り物は何個か作ってはいたんだが
こういうやつ
裏も型だからつるつる
密封して真空で引いて樹脂流す方法を試してみた。
脱型
ゲルコート無し
加圧はされない(大気圧はかかるが型なのでつぶれない)が隙間で繊維が多少押されるので若干繊維つぶれ。
この製法は厚みが都度同じというメリットがある。
試しに同じ型で真空パック
アンダーガード?スキッドプレート?
製法違い比較
左から
HLU (ハンドレイアップ)
560g t4
RTM
460g t 2.2
RIMP(レジンインフュージョン)
320g t1.8
HLUは使用過程品。カーボンクロスが1枚多いのとゲルコート層があるので約1ミリほど余分に厚い60g程度重いので参考。
RTMとRIMPは繊維量は同じ。
RIMPの方が圧縮されて厚みあたりは強いということになるが、そもそも薄いので(スキッドガードとしては)弱そうw
一様にFRPとかカーボンってもいろんな作り方があって色々なかなかおもしろいね。
ラジエーター周りの骨格やボディなんかのやつは簡易設備では再現できないので無理だけどw
用途品物で作り分けたら幅広がるね。