モトクロス(初心者向け)に出始めて3シーズン目。
運転手がいきなり上手にはならないので車両側で何とか。
というか運転手はへっぽこなので、職業、技術者としては車両側でもっと何とか。
の
その1.7からの続き
シリンダーのポートとリードバルブ換えて、キャブのセットをだいたい合わせて。
チャンバー違いをテスト。
80㏄の時にとりあえず作ってみたやつが下は使い物にならんが上はびっくり速くてとめどなく回るという仕様だったのでそこに活路があるのかどうか同等仕様で作っておさらい。
←今メインで使ってる仕様 どう考えても上しか使えないお試し→
この違いがどう出るか?
2stはいろいろファジーで、チャンバーってやつもねぇ、明確にこうしたらこうという理論やガイドラインが無いみたいで。
形状ガーとか容積ガーとかウンチクは色々あるみたいだけど。
計算で導き出せるという几帳面な人もいるようなんだが。
実際は例えば排気温度が違えば特性が変わってしまうぐらいな、その他の要素に引っ張られて変わってしまうので定量化できていないようなのだ。
(傾向はあると思うけど)
ワークスレーサですら最終的には現物合わせだとか。
チャンバーの役割としては、音速圧力の反射や脈動を利用して排気の引っ張りと蓋、なんなら排気と入れ替えで入ってきた混合気を押し戻して過給状態に。
それはつまりHzなんじゃないの?
じゃ例えば、共鳴する周波数を測ったらなにかわかるかも?
今や便利な世の中なので手の中の電話機の機能で色々出来るわけで、探したら絶対音階な計測ができるアプリがあった。(電話機で楽器調律できるじゃんw)
というわけで、思い付きでとりあえず計測。(測り方とか概念とかあってるかどうかは知らん)
今使ってるの(チャンバー0)と作った短いやつ(チャンバー1)
共鳴点
チャンバー0
635Hz×60秒=38100RPM
38100÷2=19050RPM
19050÷2=9525RPM
9525÷2=4763RPM
実走9500rpmと4700rpm近辺にトルクの山があるのと整合性が取れるw
チャンバー1は712Hz
つまり10600rpmと5300rpm近辺に山が来るはず。
最初の方に作った低速寄りのやつも測ってみた 930Hz
(14000rpmと)7000rpmと3500rpm
やっぱり実走とだいたい合ってるな。
過渡域と効果は形状依存なんだろうけどピークがどこに来るかは予測できそうだ。
とはいえ、走ってピークがどこかはタコメーター見てればわかるんだが、どれがどう速いかってのは、12PSが12.5PSになったところで走っても分からん。
(チャンバーだけで12PSが20PSとかにはならん)
キャブセッティングも同じようなもんで、ジェット換えてパワーの出方は変わるがどれが一番調子いい(速い)かは判断しきれん。
シャシーダイナモでもあればとっかえひっかえ計測したら一目瞭然なんだが。
今や便利な世の中なので手の中の電話機の機能で色々出来るわけで、加速時間を計測するアプリなんてのを前に使ってはみたが、それは計測誤差が大きすぎて数秒を測るにあてにならん(参考にならない事もないが)
他に使えそうなのが無いか探してみたら。
便利な世の中だw
乗用車用のアプリなのでバイクの車重と微々たる出力だと精度よく計測できるとは思えないが。
測ってみた
今使ってるチャンバー(チャンバー0)
作った短いやつ(チャンバー1)
低速寄りのやつ改(チャンバー2)
(低速寄りのやつがあまりにも上が回らないのでチャンバー入り口部分を少々太く変更)

チャンバー2が予測通り10000超えて一山あった発見。
役に立たない域だけどなるほど整合性がとれる
設定の都合で数値と回転数の絶対値はあてにならん。
が、わりとちゃんと可視化出来るな。
低速寄りのはちゃんとトルク出て低速寄りだったんだw
今使ってるの、まあまあそれなりなんだな
(そこに至るまでだいぶ作っちゃ走り作り直しちゃ走りしたからね)
特性は可視化出来た。じゃあ実際どれが速いの?
ギヤ比とか走るステージの車速域とかによってベストな選択ってのがあるんだと思うんだが。
このアプリ、加速時間の計測もできるので、計測して中間加速タイムも計測。
世のウンチクによるとチャンバーの容積で云々
流用してるチャンバーがCR80用なので、100㏄には容積が足りないとか、チャンバー室が大きい方が大きな圧力波が出るとか。
車両側でもっと何とか。なので、実験
割って広げてみた(チャンバー1b)
走ってみた。測ってみた。
(設定を少しいじってしまったので数値は前回(上)とは直接比較できない)

下が全く使えなくなって上も回らなくなった。
ダメじゃん。
太くする選択は無いんだな。(その他セットアップにもよると思うけど)
ウンチクじゃ絶対わからない、やってみないとわからない領域だね。
市販品をとっかえひっかえしたレビューはまれに見かけるけど、容積可変したレビューは見かけないからねえ。
そしてレースの日程も近づいてきて。どの仕様をレースに採用するか?
(入口短くて太くしたチャンバー1bは全く使えないが)
チャンバー0
チャンバー2
どっち使いましょうかね。
峠走って速く感じるのはのは1だが。
2の瞬発力も捨てがたい。
計測した加速タイムを集計。
ポートだのキャブだのチャンバーだのだけじゃなくて2stは点火時期を遅らせた方が排気温度が上がってチャンバーの効果が出るとかなんとかなウンチクも。
ある車種ではそうだったとしてもウチの車両がそうとは限らない。
(そもそもイニシャル点火時期が早めか遅めかにもよるから一概に言えないじゃんね)
ホントがわからないから試す。
チャンバー0 今の点火時期(これも実走で比べて進角した方が調子よかったのでセットした値なんだが)
チャンバー0 2~3度遅角
チャンバー1b
チャンバー2
で比べると

(ゼロ発進は定量加速が出来ないので無視)
チャンバー2、やっぱり低速速いなw
チャンバー1bは全く使い物にならん
遅角は無いね(デトネーション防止には効くかもだけど。デトネーション寸前が速いのよ)
一目瞭然レース採用はやっぱりチャンバー0だな
(レース中の実質は40キロまでの中間加速って頻繁に使うと思うから2もナシではないとは思うけど。シーズン2の最初はこれだったし)
チャンバー決まったのでキャブセットを詰める。
これもこの計測アプリがなかなか優秀で。
換えて走ってを繰り返し、感覚ではこっちの方が速いけどと計測が一致はせず、計測を信じて仕様決定。
前回のレース前にリングが折れたエンジンの方がもう少し中間トルク出てた気がするけど。
まあまあかな。
続く
(続くんか。まだあるのか?さっさとレース書けよ)