
ホンダの営業さんが、オモチャに乗って
遊びに、
昼寝に、集金と納車時期の打ち合わせに来た。
時間ある?
ちょっと貸して!
オモチャ取り上げて、店番頼んで走ってみた。
バイパスの販売店で走行30キロの個体の試乗は済ませていたのだが、
店を左に出て、真っ直ぐ行ってその信号左。その先左で、その先左。次の信号左で、左側が店です。
じゃ、前が見えるかどうかウインカーが作動するかどうかしかわからない。
やっぱり、知ってる道で右にも曲がってみなくちゃね(笑)
で、いつものドライブ(?)コースへ。
今回は580キロほど走った個体。α。CVT。タイヤはADVAN。2名乗車。
エコモード、ノーマルモード、パワーモード。
切り替えではっきり性格が切り替わり、それなりに相応の走りが演出される。
パワーモードはやたら高回転キープ。
エンジン音、がさつさは無く、しかし思いのほか吸気音が入ってくる。
とは言え、VTECのような抑揚のある感じではなく、いうなればZCか。
パワー感は必要にしてじゅうぶん。1.5L、1100キロ台のクルマとしては上出来。
エンジン、モーターのパワー比率、相対的にモーター割合が低いので、インサイトほどモーターアシストの恩恵を体感しない。アシストが切れた時の失速感も気にならない。
中高回転を駆使すると、モーターのアシストは中回転域まで。トップエンドキープではアシストはほとんど入らずエンジンのみ。しかし、そこそこのトルクが有り車速が伸び悩む感じはない。(インサイトは伸び悩み感大)
ハンドリングは思いのほかダル。
ステアリングギヤ比がクイックなので、操作に対しての頭の動きは非常にスポーティーなのだが、タウンスピードレベルではタイヤに荷重が掛けきれず、タイヤのフェースのグリップだけで曲がっている感覚。
切り足すとそれなりに入っていくのだが、やはり荷重が足りないためか、フロントタイヤは簡単に悲鳴を上げる。
重量配分が(FFとしては)リヤよりで、バランスが良いとされているのだが、積極的にリヤタイヤを使おうという趣が感じらず、むしろ、リヤ荷重によるネガ(慣性オーバーステア)を嫌い、また、ショートホイールベースによるネガ(リヤスライドがピーキー)を嫌って、リヤを安定させるために意図的にフロントのヨーの発生を鈍くしてあるような感じを受ける。
初期レスポンスが良いだけに、EFのCR-Xのようなスピンモードを期待していたのだが、クルマのキャラクターがもっと大人な設定のようだ(笑)
かといって、狙ったラインを大幅に外し外に行くのかと言うとそういうレベルではなく、ある程度までのペースであればオンザレール。
走りながら思い出した記憶、リヤの重さを抑えてアンダー傾向にセッティングは、SW20(のNA)が同じフィール(笑)
路面のギャップなどで跳ねて駆動、舵が抜けた場合もVSCによって瞬時に姿勢を制御、対向車線にはみ出してしまうような挙動は示さない。
VSCをOFFにしても、駆動抜けにかまわず踏んでると駆動が切れないぐらいの違いで、車輌挙動に大きな違いは無い。
試しに大きなアクションを与えると、時折リヤがフロントを追い越そうとする挙動が出るが、それは瞬間で、しつけられたシャシーと言う印象を与える。
タウンユースではやや効き過ぎかな?と思ったブレーキも、車速がそこそこになればこれまたリニアで、前後バランスも全く問題なし、気にならない。
乗り心地は、ハンドリング部分との兼ね合いもあるが、最近の純正の流行りか?縮み側のダンピングがしっかり効いて、ハードではなく、フラットな印象。
全体的に路面の凹凸は細かく拾うが、角が丸く、不快な突き上げや、細かい微振動はなし。
段差乗り越えでのバタつき感、残念ながら、インサイト純正ほどではないがやはり、やや残る。(このシャシー、サスペンション形式の設計によるものか?)
ショートホイールベースゆえに段差でシーソーになる挙動は顕著だが、気にするレベルではない。
スポーツカーだからという側面で見れば非常に良くまとまっている乗り心地。
しかし、うねった路面のコーナリングなどでは、タイヤの接地圧変化が大きく、接地感、グリップ感に一瞬不安を覚え、バウンドリバウンドの収まりもイマイチのシチュエーションがあったが、アホほど攻め込まなければそんな状況にはならないのでノーマルとしては上出来レベル。
(ここMULダンパーセッティングのうえで絶対の超重要項目!笑)
全体にはやはり当然良くまとまっていて、しかし、スポーツカーと言うくくりで期待すると、やや期待はずれ。
パワーがそこそこなので、使いきり感があって、車輌の動きも軽快なので、乗って楽しいのだが、人車一体とうたっているあのクルマとはやや方向が違う。
パワーがそこそこなので、B系エンジンのシビック、インテに比べると、乗りこなしてやろうというチャレンジングな感じが少なく、すぐ底が見えてしまいそうな。
過剰な期待で買ったは良いが、1年後に中古車市場に大量発生となってしまいそうな恐れも?!
大人しい。
良くも悪くも大人しい。
スポーツカーではなく、ホンダの主張、カタログ通り、スポーティーカー。
CVTとMTだとダンパーの減衰力が違ってまた違う乗り味との事だが、CVTに関しては、間違いなく、確信的に、GTカー位置づけ。
タイトなワインディングやサーキットをコマのように走るのではなく、2人分の荷物を積んで、長距離を快適に疾走する。と言うシチュエーションがクルマから感じられる。
Zと言うからには、やはり、貴婦人的なやつと同じ方向か(笑)
MTはまた違う印象なんだろうが。
期待度大なので評価基準高く、やや辛口評価になりがちですが、クルマとしては非常に高いレベルで良く出来てます(笑)
ですが、やっぱり、納車されたら、うねりで接地感変わらない足に即交換だな。
(っても、MT足ある程度乗ってからだけど・笑)