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広島城には専用の駐車場が無く、お城の周りを２周して、やっとの思いで地下に駐車できました。




広島城　お堀




広島城は、関ヶ原合戦前後の城主が　毛利輝元⇒福島正則　なので、関ヶ原でガイドをやっている私にとっては、いつかは行きたいお城のひとつでした。



福島正則は関ヶ原合戦後に、このお城の修復を勝手にやったとして改易になり、長野の北のはて　小布施　に飛ばされ、石高も１０分の１にまで減らされ、そこで生涯を閉じました。


これだけ聞くと、『家康は豊臣恩顧の武将の福島正則が邪魔になって利用してから追放した』　と思われがちですが、実際は違ってて、

福島正則が改易になったのは、１６１９年。

大坂の陣の後、徳川家康が亡くなった後になります。


では実際はどうだったのか。

ちょっと、調べてみました。



広島城　門




まず簡単に、彼の履歴を。

福島正則

秀吉のいとこ。

１５８７年（天正１５年）　伊予国分城主　１１万石

１５９５年（文禄　４年）　清須城主　　　　２４万石

１５９７年～１６１５年まで　羽柴正則　と名乗っていた。

１６０１年（慶長　５年３月）　広島城に入り、　安芸・備後　４９万８０００石の大大名となった。

広島城に６つの支城を設け、農業用水の整備や新田開発を行い農業振興を図ったり、他色々な政策を行い、国づくりに注力した。




で、次に本題。

お城の修復トラブルについて。


１６０９年７月　　正則が支城の１～２つを改修中、家康に『新規築城してるのか！！』と誤解され、謹慎した。

その後家康が許してくれたので、駿府へお礼に行ったが、本多正純に『今後にしろ！』　と追い返された。


１６１１年　　正則は大病になった。病気が治った後、家康が薬をくれた。

　　　　　　　　このころの正則と徳川家との関係は、極めて良好であった。


１６１６年　　徳川家康　死去。


１６１８年　１２月　　江戸に居た正則に、広島から「お城の修復にこれぐらいかかります。｣と連絡があり、正則は　ＯＫ　と返事を出した。

この頃、広島城はかなり壊れていた。

１６１９年　５月３日　切迫感は無かった（改易の１ケ月前）。




～この辺をもっと詳しく。～


正則は、広島城の普請を行ったが、幕府への事前届出を失念していた。

これを、老中　本多正純に事後報告したが、正純は徳川秀忠に報告しなかった。

↓

秀忠は激怒したが、正則を条件付で許す事にした。


条件とは　①本丸を残して、二の丸三の丸の～の破却
　　　　　　　②孫の江戸出府
　　　　　　　③幕府検使を受ける。


しかし、全て言われたとおりにしなかったので、改易になった。



＊これについては、佐竹の家臣　梅津政景（秋田県）の日記に書かれています。

伏見城で諸大名の家老を招集して、福島正則の改易に関する事情説明を行ったそうです。






広島城　天守





広島城はとても見ごたえがあって、中の資料館も、１～１．５時間ぐらい見て回りました。

本当に、行けてよかったです。

＾＾






これは、天守のすぐそばにありました。

日清戦争　大営本部址


この近くに明治天皇が数ヶ月間滞在したそうです。

関ヶ原には、日清・日露戦争の時に造られた弾薬庫の「玉の火薬庫」もありますので、ここも広島城と同様に関ヶ原とつながりのある史跡になりますね。

ｗ

今度、兵庫の武器弾薬庫も行って見たいです（あればですが）。







あと、やっぱ広島なので、こういうのもありました。

被爆ユーカリ



不動院もそうでした。


広島城を出たらもう夕暮れ近かったんで、これで広島とはお別れすることになりました。

足早に高速道路へと向かい、この日の宿泊の地、山口県の岩国市へと向かいました。

明日は錦帯橋と岩国城です。


岩国城は、吉川広家ですよ。

これも、関ヶ原合戦の。

（笑）。

続く♪

以前からいつかは行ってみたいと思っていた、可児才蔵のお墓。


広島市内の住宅地の中にあり、道が狭いうえに駐車場もない。

妻に車で待機してもらい、足早にお寺へと向かった。




石段


石段の右横に石仏がたくさん並んでいた。

可児才蔵が家来たちのお墓を敵に壊されるのを恐れて、石仏にしたのが始まりらしい。


石段横の石仏



石仏は、どれもとても優しい顔をしていて、『関ヶ原合戦で一番たくさん首を取った』　とか　『「お年ですね。」　と冷やかした部下の首をはね落とした』

などと、恐ろしい伝説の多い可児才蔵のイメージからは、程遠い。





山頂のお寺の敷地はとても狭く、真ん中に小さな社があり、その手前に銅像があった。


可児才蔵の銅像




可児才蔵は福島正則の家来だったので、正則と共に広島にやってきて、ここでその生涯を閉じた。



死の間際、自分はもうすぐ死ぬと分かっていて、甲冑を身にまとって床机に座ったままこの世を去ったとか。

まさに武人である。





小さい社



槍の達人で、強すぎて首をたくさん取りすぎるので、背負った笹の葉っぱをちぎって、殺した敵の口に突っ込んで目印にして、後から部下に首を回収させた事から、

『　笹の才蔵　』　と　恐れられた。


だからなのか、このお寺には、あっちこっちに笹の葉っぱが生えていた。




可児才蔵の墓


社の後ろにあった。

関ヶ原合戦の伝説の英雄は、今もココで眠っている。



お寺は小さいながらも、愛されているんだなあ　と思った。

あんこくじえけい　が住職をしていたお寺。

広島城から北へ約４キロの位置にある。




あんこくじ　の　えけい　さん　で、通称　あんこくじえけい　と呼ばれるようになった、その由来のお寺が広島にあるというので、行ってみた。

今は不動院　と名前が変わっている。



安国寺えけいが関ヶ原合戦で処刑された後、広島城主が　毛利輝元⇒福島正則　へと代わった時に、このお寺は宗派と共に、名前も変わったらしい。



写真右側　国宝の金堂が凄かった。



もしも安国寺えけいが、毛利の外交官などやらずに、このお寺で大人しく住職を続けていたならば、関ヶ原合戦はどうなっていたのだろうか？


などと、ふと思った。

２０１５年１２月　仕事納め。

１２時間仕事して、３時間の仮眠をとり、深夜０時に岐阜を出発。

夜通し車を西へと走らせ、午前９時に無事到着。

第一の目的地、『毛利元就の墓所』　だ。

広島の山の中にある。




石碑　





郡山城は日本１００名城で有名らしいが、先の予定がキチキチなので、天守へは登らず、墓所のみ探した。

なんせ、今回のプランは前日に立てたばかりで、ホテルも前日に予約したばかり。

お盆と年末年始でないと、連休が取れないので、思い切ってここまでやってきた。



郡山城は毛利元就の居城で、ここを中心に勢力を拡大していき、毛利１２０万石の大大名にまでのし上がった。

そういう意味でも、とても凄いお城だ。





まず、城山の麓から右横の石段を登った。


石段



細くて危険な石段を登るとそこには、毛利元就の長男、隆元公の墓所があった。



毛利隆元公墓所


かの有名な　『三本の矢』　のお話しの一人である。

三本の矢　とは、毛利元就が死の間際、枕元に息子三人　毛利隆元、吉川元春、小早川隆景を集めて　『１本の矢は簡単に折れるが、３本束ねると折れない。だから、３人仲良く力を合わせて、毛利家を守っていってくれ。』　という遺言である。

だが、隆元は父・元就よりも早くに他界しているので、これは後世の作り話になるが、『兄弟仲良く～』というのは、普段から元就が言っていたことなので、全くの作り話ではないらしい。


ちなみに、吉川と小早川はとても仲が悪く、彼らの考え方の違いが後の世代でも続き、関ヶ原合戦で

毛利輝元・安国寺えけい派（西軍派）と吉川広家派（東軍派）　という亀裂を生むきっかけになった。

毛利元就の不安は的中していた。




内堀



薬研堀（やげんぼり）というらしい。

はっきりと堀があるのがわかる。









今度は城山の麓を左方向へと登った。



毛利一族墓所の入り口







苔がきれいな広い空間、木漏れ日が差し込む空間、そして静寂。





とても神聖な感じがした。






毛利元就の墓所





西国の覇者は、ここに眠っているんだなあと思った。





そして、その覇者の下には彼を支えた家族たちのお墓があった。



毛利一族の墓所




苔の地面がとても綺麗だった。





心の底から、　　『　また訪れたいなぁ　。　』　　　と　思った。






郡山城の向かいの山では、尼子晴久との戦があったらしい。



尼子との古戦場（赤丸で戦った）







毛利元就の石造





郡山城を出発して、再び高速道路へ。


何気に入ったパーキングで買ったたこ焼きがとても美味しくて、感動した。

さすが広島、粉物が旨い。





朝食



腹ごしらえして、次の目的地　広島市内　安国寺　へ。


続く。