本年4作目は久々のシビックです。
今回は、1995年の東京オートサロンに出展されたSPOON CIVIC GTをモチーフに、アメリカのチューニングショップがSPOON SPORTS協力の元、現代の技術で再現をしたら…というコンセプトで製作しました。
1995年の実車は現在のスーパーGTの前身、全日本GT選手権に出走することを目標に設計されましたが、レギュレーションに適合することができず出走を断念、シャーシ等は売却されそれ以外の部品は処分されたとのことです。
時は過ぎ2022年、行方不明となっていた当時のシャーシがアメリカのプライベーターガレージで発掘され、そのシャーシをベースにレースカーを作り上げたら…という妄想です(笑)
今回はターゲットをJGTC(スーパーGT)ではなく、アメリカで開催されているGLOBAL TIME ATTACKとしました。
実際、SPOON SPORTSは2013年からFD2でこのイベントに参戦しています。
ベースキットはハセガワのEG6で、バンパー、フェンダー、フード類は自作しています。
エアロのデザインは1995年当時の仕様に完全準拠ではなく、現代風なアレンジを織り交ぜつつ、1990年代後半のGT300の雰囲気に寄せたデザインを心掛けました。
フェンダーアーチは15mm程切り上げ、フロントノーズはプラ板を貼り付けて1mm延長しています。
ボディカラーはよくあるギザギザなスプーンカラーではなく、ドット迷彩風の塗り分けを採用しました。
FK8など近年のデモカーでは従来のギザギザのパターンではなく変則的な塗り分けも登場している為、こんなパターンもいずれは登場するかも…と密かに期待しています。
サイドビューです。
フェンダーアーチの切り上げ具合がよく分かりますね。
GTウイング、ディフューザーはタミヤのGT500 カルソニックスカイライン(R33)を加工流用しています。
GTウイングのステーは強度重視で、トランクを貫通させてフレームに直付けで固定しました。
ディフューザーはカーボンデカールを貼り込みました。複雑な形状なので、地味に面倒なパートでした(笑)
写真では見えませんが、シャーシは前半分をフジミの911 GT3、後ろ半分をハセガワ ローラF3000を使用し、EG6のサイズに合うように切り詰めています。
足回りはフロントはフジミの911 GT3を流用し、リアはエンジン・パワートレイン丸々F3000を流用しました。
キャビンはタミヤのザウバーC9を流用し、こちらもEG6のサイズに合うようにダッシュやシートの位置移動、干渉部の加工等を実施しました。
ロールケージは19点式&ガセット溶接としました。
灯火類はあえてJP用のままです。
JGTCエントリーを想定していた元ネタ車両をリスペクトしてのチョイスです。
給油口は左Cピラーに設置しました。
GTマシンだとサーキットによってどちらでも対応できるように左右もしくは中央に付くことが多いようですが、今回はタイムアタック車両でピット作業の自由度は高いだろうと予想して片側のみに設定しています。
タイヤ&ホイールはタミヤのGT500 カストロールスープラ用スリックにFugu Garage製のリーガマスター18インチを5穴→センターロックに加工し、つや消し黒に塗装することでSW388風に仕上げました。
キャリパーはSPOON製を意識にてSPOONブルーで塗装しています。
フェンダーは当時のJGTCでもMR2やS14、RX-7が採用していた切り欠きタイプを採用しました。
タイヤがよく目立つので視覚的にも良いデザインだと思います。
サイドモールはレス状態を再現しました。
リアのナンバーポケットはナンバーレス状態のボルト固定穴などを再現しました。
この辺りは環状仕様のシビックの画像が大量に出てくるので、資料にはあまり困りませんね(笑)
フードダクトは、JGTC黎明期によく見られた仕切りを設けず大きなダクトだけのデザインを採用しました。
カナードはプラ板にて自作し、カーボンデカールを貼り付けています。
整備性を向上させるべく、バンパー両端にはクイックリリースピンを装着しました。
エンジンは前述した通りF3000用の無限製V8を搭載しています。
実車はGT300に出走することを想定してF3用の直4(300ps)を搭載していたそうですが、SPOONがFD2で出走しているGTA アンリミテッドクラスでは1000ps級のマシンが出走しているということで、GTAを戦う上では非力過ぎると考えました。
(ちなみにSPOON FD2は約500psですが、その年に1200psのマシンを破りレコード記録を更新したそうです)
ここで元車について詳しく調べてみると、当時のスプーンシビックGTのシャーシはヴァンディーメンというレーシングコンストラクターが手掛けたF3のシャーシを流用しているのですが、このヴァンディーメンF3自体がF3000をベースに設計されている為、F3000のエンジンを搭載することも出来たのだそうです。
F3000用の無限V8をチョイスすることにより出力は300ps→590psまでアップする為、これならGTAでも戦えるポテンシャルになるのでは?という思いからエンジンスワップを敢行しました。(という体です)
SPOONシビックに無限ヘッドという事で若干の違和感はありますが、同じホンダ系チューニングメーカーである事、当時のエンジンを流用しているアピールをしたいという事でそのまま採用となりました(笑)
エンジンの基本設計が古い為、SPOONのセッティング(HONDATA制御)でカバーしている…という感じでSPOONが関与していることにしておきましょう。。
以前製作したEK4とのツーショットです。
市販車とレースカーという事で、当たり前ですがフォルムも大きく異なりますね。
たまにはこんな妄想全開のレースカーも面白いですね。
それではまた。
Posted at 2022/11/07 16:26:54 | |
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