2023年末の完成品ですが、更新するのをすっかりサボっていました…( ˘ω˘ )
'55 OVAL "CORAL RED"

タミヤの'66 type1をベースに、米Bestmodelcarparts製の'57 OVALのトランスキットを組み合わせ、さらに低年式となる'55 のアーリーOVALを製作しました。
レジンキットとして付属しているのは、ボディ、ラグトップ、ダッシュパネル、サンバイザー、ドア内張りです。それ以外の年次改良に伴う変更箇所は自作で再現しています。
フロント回りは、US modelの象徴であるブレットウインカー&ヨーロピアンバンパーの組み合わせで、往年のCal lookスタイルを再現しました。
厳密にはこの2つが混在する仕様は年式的にあり得ない(北米でブレットウインカーが採用されたのは'55~、同年にはボウ付きのUSバンパーになる為)のですが、当時のアメリカではCal lookでもヴィンテージでもヨーロピアンバンパーが人気だったというお話を有識者の方から教えて頂いたので、当時から生き残るサバイバーという設定であえてこの組み合わせで完成させました。
ナンバーがCaliforniaの1955年当時物なのも、その背景に合わせています。

ホーングリルは左側は開口してフジミのポルシェ356用ホーンを装着、右側は実車に倣いメクラ蓋を装着しています。ホーングリルはHIGHLIGHT MODELのポルシェスタイルを装着しました。
↑画像で写っているバンパーステッフェナーとメダリオン、こちらの写真で写っている三角窓のディフレクター、リアバンパーのセーフティランプはHIGHLIGHT MODELのエッチングパーツを使用しています。

アンテナは基部をプラ板で自作し、棒は真鍮線で再現。ワイパーは取り外した状態を再現し、取り付け部にはさかつうのメタルパーツを使い、取り付けボルトのみ残した状態を再現しました。
フロントウインドウが小さい感じが低年式の雰囲気を良く捉えていますね(›´ω`‹ )
フロントの足回りは6インチナロード想定でビームを切り詰めました。
写真では見えませんがEMPI風ショックを装着し、ジャンク品を組み合わせて、キャリパーが小ぶり&小径でスリット入りローターという特徴的な組み合わせのwillwood製2potキャリパー&ローターを再現しました。

ホイールは元々タミヤの911ターボを加工流用予定でしたが、決定版となるfactory141製のFuchsが発売されましたので、そちらを使用しました。
フロントは俗にいう6J DEEPディスク流用の"King Crab"仕様です。エアバルブ取り付け部のハート型になっている穴まで再現されています。
組み合わせるタイヤは、幻想技研製の135/70R15のContinental Eco cotactです。
トレッドパターンまで拘って再現して頂いています。
リアのFuchsはリム幅違いまで再現されています。
リアタイヤも同じく幻想技研製で、205/65R15のContinental comfort contactを、こちらも同じくトレッドパターンまで完全再現して頂いています。
ボディカラーは低年式で1,2位を争う人気色の"L-351 Coral red"です。
オプションパーツは取り付けつつ、基本はオリジナルに忠実なGFK styleを踏襲しています。
テールランプはヨーロッパでは~55年まではハートテールになりますが、US modelはハートレンズの無いエッグテールランプとなる為、キットを加工して再現しました。

デッキリッドノブはOVAL時代のT字形状の物を自作しました。

~'55まではリアエプロンにマフラーの切り欠きが無いので、プラ板で塞いでおきました。
今回はエンジンも搭載しています。

ショーカーという事でエンジンルームもしっかり手を入れていますので、以降で紹介していきます。
エンジン本体はナンバーマッチングの36HPスタンドエンジンを再現すべく、別体になっているジェネレータスタンドを接着→パテ埋め&整形しています。

クランクプーリーはHIGHLIGHT MODEL製のSANTANA(SCAT?)風のエッチングを装着しています。プーリーボルトもSANTANAオリジナルの中心が窪んだタイプを再現しています。
吸気系はOKRASAのツインキャブキットを装着しました。
IGコイルとデスビは36HPスタンドエンジンとマッチングするように、BOSCH製の黒を再現、自作デカールで再現度を高めました。

マフラーはインレットパイプがタイコの中心に入るGENE BERG風なシングルクワイエットを選択。ガイアのプレミアムミラークロームで塗装してショーカールックな状態を再現しました。
FRAM製オイルフィルターはプラ棒から自作し、配管類も真鍮線を使ってできる限り再現しています。
OVAL時代のフューエルポンプやエンジンチンまでパイプが伸びるオイルフィラーはプラ棒やジャンクパーツから再現しました。
エンジンも外観同様に基本はオリジナルに準拠し、貴重な当時のカスタムパーツで魅せる手法を意識しました。

紹介し忘れてましたが、ドアハンドルの形状もタミヤの'66と'55で異なるポイントです。
'55は先端が尖ったナイフのような形状になり、押しボタンの機構も無い為、その状態を再現しました。
内装は、当時外装色でコーラルを選択した場合に設定されるブラウンのフェイクレザー×クリームのパイピングを再現しました。

ステアリングはHIGHLIGHT MODELのエッチングパーツでバンジョーステア&ゴールデンレディのホーンボタンを再現。スピーカーグリルの枠も同じくHIGHLIGHT MODELのエッチングパーツでアップデートしました。
また、~'55の特徴であるストレート形状のシフトロッドやローラータイプのアクセルペダル(見えませんが)も自作して再現しました。
ウインカーレバーやメーターリングは針金で再現してみました。
こちらの作品は2023年の横浜ホットロッドで、Naoya氏製作の'49 SPLITと共に展示させて頂きました。

22年に初参加した同イベントで見た"AIR COOLED IN RE-ACTION"の展示車両の数々に感銘を受け、『来年はあの舞台に出展者として参加したい!』という想いで製作した車両でしたので、有言実行ができたことがとても嬉しく思います。