
終焉近い国電を、いまさら必死こいて撮ってます。
結局ヒロシマの黄色い103も、満足に撮るまでもなく世代交代してしまい
そして、どうにも久しく足を踏み入れてなかった大阪近郊区間も、まもなく大阪環状線に新型投入となることが確定し、あろうことか阪和線までが、まさかの世代交代アナウンス。
遺された時間が、一気に短くなってしまいました。
足掻くならいまのうち。
そのうち(環状線とかでは他に有効な手立てがあまりない)駅での撮影など、満足に出来なくなってしm「現に今、すでにそうなりかけておるではないか」アッハイ。
もちろん迎え撃つのは、
あのレンズ

…と、見せかけて
じつはこれが、先代
「TAMRON SP 80-200/2.8LD(30A)」で撮ったもの。
では、あのレンズはというと
ともに DSLR-A580
135mm付近 f6.7での撮影(30Aは150mm付近か)
実際に実用されることの多い、f4.5~f6.7辺りの絞りでの撮影、
まあ言うてみれば「実戦ベースでの比較」ってやつなんですが
ぶっちゃけミノルタ70-200Gが、この条件でこのぐらい撮れるのは「当たり前」でして
むしろ、30Aの一歩も退かぬ写りの方がおそろしい。
30Aは、製造初年が1985年。30年前以上も前のレンズ。
そればかりか、確かこれが、世の「f2.8通しの望遠ズーム」の草分け世代だったかと記憶します。Nikonに遅れること、3年。(但しNikonのソレは、よりデカく、より重く、そして当時の価格で40万前後というマジキチ製品でもあった。総生産数、僅か1500本あまりに過ぎない「特殊用途向けレンズ」)
仮にもし、タムロンがこのレンズのコーティングをデジタル向けに最適化し、大きく重い前玉を無理やりUSMで駆動させ「これが最新のA001でござい」とやってたら、それだけで充分通用したのではなかろうかとw
(先代AFレンズの67D(SP70-210/2.8)も手にしたが、正直ここまで写らなかった)
さすがに絞り開放では、強いコントラスト部に紫系のハロが縁取ってしまうものの
f4から先ならそれも消える。f4.5で完璧。この状態なら単焦点レンズをも喰う。
しかも、全焦点粋で後ボケの風合いまでも含めた描写にムラが殆どない。
実は、収差補正が数世代進んだミノルタ70-200Gより、ボケは素直です。
傑出したボケ味と絶賛される70-200Gですが、それも「AF世代の近代的大口径ズームの中では」という、但し書きが付きます。
球面収差に因るところが大です。
70-200Gの球面収差補正は、ワイドからテレに向かって「適正やや過剰-過剰-適正やや過剰」で、ズーム中間粋でやや荒れやすく、背後の玉のようなボケに輪郭が付きます。(選外となったタムロンA001もこれと同様です)
これが背景との距離を充分に取っていないと、所謂「二線ボケ」となって現れます。
被写体と背景の距離が近かったり、絞りはじめのやや浅いところ(f4前後)で、二線ボケになりやすい傾向が指摘されています。
30Aはその辺が技術的にまだ困難だったころの産物で、テレからワイドまでほぼ一貫して「やや補正不足」、加えて色収差が残るため、ボケの形や風合いは近代レンズよりいいかもしれないぐらいですが、そのかわりボケに色が付きます。偽色が出るというやつです。
しかしそのボケ方自体に癖がまるでなく、ピントの合って見える「許容錯乱円」そのものまで広く見えるため、撮影難易度というか寛容度というか、段違いに扱い易い、歩留まり率の高いレンズであると感じるわけです。
果たしてどっちを取るか…ですね。
なお非常に蛇足ながら、Nex向けに一時検討もした、SEL70200G(70-200/4)ですが
顕著な二線ボケが、メーカー作例の段階で既に明確でございます_(:3」 L)_
これはちと辛い。
70-200Gにはもうひとつ
前ボケのボケ始めが二重の像になる傾向が見られ、F4あたりで顕著、解消にf5.6程度を要します。
これは以前の「SAL70200G」の撮影結果には見られません。
図らずも短期間に2つの同じ銘柄の個体を手にすることとなったので比較できましたが、傾向が同じです。
ということは、もしかしたら…疑われるのは「撮像素子からの反射」です。
おなじ構成のレンズですが、SAL70200Gはれっきとした「デジタルカメラ専用設計」
つまり、コーティングが全く異なるということです。
今後の展開如何では、結局最終的な落とし所は、あの「SAL70200G」そのもの…ということも考えられます。なにせ今の相場では結果的に等価交換が出来てしまうので…
ということなので、この30Aを超えるってのは並大抵のことじゃない。
幾つものレンズが、この重鎮に挑み、あえなく敗れ去って行きました。
なかなか、お役御免とはいかぬようで
今後もセルフメンテナンスをしながら、ずっと世話になることだろう。
ということで、両レンズの健闘ぶりはこちら↓
大阪城公園外回りホームより

AF70-200/2.8G 135mm f6.7
同じ場所と条件で30A

TAMRON SP 80-200/2.8(30A) 同上
実に甲乙つけがたい結果に。
いま、奈良には、青い103もいることを知る。
まさかの二色編成
鶴橋駅外回り大阪寄り 先の写真の別構図で

MINOLTA AF 70-200/2.8G 90mm f6.3

TAMRON SP 80-200/2.8(30A) 80mm f6.3
大正駅

MINOLTA AF 70-200/2.8G 160mm f6.3
続きの阪和線は、また後日にでもしわしわと…

Nex-5R MINOLTA AF 70-200/2.8G 200mm f6.3
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写真・カメラ | 日記
Posted at
2016/03/10 10:29:57