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イイね!
2017年05月14日

硫化水素・硫化砒素などの火山性ガスの危険性について

ども、山さんサバイバル講座?なのかなんなのか。

さて、これは先日書いた記事の続きとなります。


先に直近の事故を挙げておきます。
火山ガスによる死亡事故

①平成17年12月29日、秋田県の泥湯温泉で4名が旅館駐車場の積雪のくぼ地で硫化水素により死亡。
②平成22年6月2日、青森県の八甲田山で女子中学生が硫化水素により死亡
③平成26年10月8日、北海道の足寄温泉で男性が死亡
④平成27年3月18日には秋田県の乳頭温泉で男性3名が死亡


いかがでしょうか?
おそらく①事例については皆さんの想像を超えていませんか?まさか・・・でしょう?
その「まさか」を確実に見抜ける技を下に記載していきます。
あなたが大好きな温泉でも、こういう事故は頻発しているのです。


さてでは先の記事の続きとして書いていきます。
上の事例については下記のポイントを守ればどんな場所であっても見抜けれます。


登山道を外れなければ問題はないという意見については、
正解であり間違いでもあります。

まず、後日僕が公開する予定の動画を見ればわかることですが…

登山道は雪で埋まってわかりません。
立ち入り禁止の看板すらわからなくなる。
2m~10mくらい積もりますから。

これは山では常識中の常識です。
この常識がわからない人間はどうなるかというと・・・

あの残念な雪崩事故ですよね、典型例が。
だから僕もあの教師は本当に馬鹿で無知だと言い放ったわけです。


まず火山地帯での雪原、噴気孔周りでの危険は何か。

一つは噴出経路が変わる点。
火山性ガスは温度があります。
しかし、前の記事で書いたとおり噴気が出たり止んだり、一定ではありません。
噴気が止んだ時に豪雪となれば数mの雪が積もります。
そこで再び活動が再開したときにどうなるかというと、ガスは出口を求めさまよいながら雪に穴を開けていきます。
これによって当初とは違う場所に噴気孔が出来上がります。
この場合、看板や登山道さえ守っていれば、は一切通用しません。
登山道の脇に見えない噴気孔が出現している可能性もあるのです。

「蒸気が上がっているはず」

甘いですなぁ・・・
イチゴピーチ味ですか?
死にますよ?
少量噴気で蒸気が出ますか?
水蒸気は冷却されトンネル中で排除され、出るのは硫化ガスのみです。
こちらはわかりにくいためよりやっかいなのです。

雪原での噴気孔。
落ちたら即死レベル。


小規模噴気孔。
蒸気は出ていない。
この下には高濃度硫化水素の空間が待っている。

珍しいといってうかつに近づき落ちたのなら即死する。

次に、噴気孔周りが巨大な空洞として成長する点。
熱を持ったガスが積もった雪を溶かし、かまくらのようになります。
もちろん、これは上に書いた次の成長過程ですが、
この上に足を踏み入れたらどうなるでしょう?
当然踏み抜き、落下します。

ではその落下した先には何が充満していますか?

はい、死にます。

また自然崩落も発生し、その上にまた積もる、を繰り返して噴出経路がさらに変わる場合もあります。

高濃度硫化水素ガスがたまっていた穴。
写真は調査チームが調査を行っているところ。

ここに3名が落下し命を落とした。
濃度は17000を超えていたようだ。


秋田の雪原
目印としてザックが置かれています。

何故こんな場所で?というところが現場です。
この場で3名が硫化水素に巻かれて命を落としました。


また、陥没したガス穴についてはこちらが参考になるでしょう。
https://www.pref.miyagi.jp/uploaded/attachment/374100.pdf



要は、自然っていうのは一般の思考を大きく上回るんですね。
僕は自然のそういうところ含めて大好きなんですけど。
これを見抜くために、何に注意して火山地帯の雪原を安全に歩くか。

その安全は行政が確保してくれますか?
看板が確保してくれますか?
はたまた、登山道が確保してくれますか?

そんなもの一切通用しません。
但し、自然というものはとても優しくて、ちゃんとサインをくれるのです。

自然が牙をむくのは、無知で自然を馬鹿にしている人間にだけです。
ちゃんと恐れて敬っている人に対して、自然はとても優しく、危ない場所は事前に教えてくれます。

実は撮影中に硫化水素ガス溜まりにいっていました。
一歩間違えれば中毒、最悪死に至る、普通にそんなレベルで、実は自分の足元にそれがあったんですね。

でも、僕はその「一歩」を間違えない。
だから笑い話にできるんですね。「喉やられた~(笑)」って。

実はこの時点で50ppm以上ですから、溜まりの部分には相当な濃度だったと思います。
(おそらく致死レベルのガスが足元に滞留していたはず)
なんで気付くことができるのか、いや確実に見抜けれるのか。
これは過去記事見てください。

濃度(ppm) 濃度による主な症状
    0.03   臭気を感じる
      3   強い臭気
     10   目に刺激
50~100    鼻・喉に刺激
100~200   1時間~8時間で生命危機
600       30分で致命的な急性中毒肺刺激と呼吸麻痺で生命危機
1,000~1,500 数分間で死亡

頼れるものは
自分の目、鼻、耳、そして知識と経験。

これはどんな環境でも全く同じです。

それができないのならば、家から出ないほうが賢明でしょう。

僕から言わせれば

登山道を通る、行政の指示した危険部分に行かない、それだけ守る。

これこそがもっとも自然を舐めた行為です。

何故なら、自然は生き物だから。
行政が把握しきれているわけではないし、刻々と状況は変わっているのに
それを人間ごときが判定して安全・危険を語ること自体がナンセンス!
自分の感覚を研ぎ澄ませ生存本能に従え!

あとスマホのコンパスも普通のコンパスも狂いまくって感動してしまいました!
目で見て方位を割り出す力は絶対に必要です。

俺は自然に対して最大限の敬意を払っているだけです。
それができない人間は、自然を楽しもうとしないこと。
自然から見たら、人の命などゴミクズのように消し去ることができるということを、私たちは忘れてはいけません。

まぁ、自分がこういう感じで書くことは、命に直結する内容になります。
だからやばい場所でも平気なんですよね・・・

火山地帯行かないって?
温泉自体が火山地帯ですよ?
日本の大半は、火山地帯です。
見抜く力をつけさえすれば、確実に避けられることです。
駐車場の脇からガスが出ていることも、浴場での死亡例だってあるんですから。
ブログ一覧 | 日記
Posted at 2017/05/14 03:38:39

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