～みちのくよ、美しくよみがえれ～　ちょっと政治経済ネタお休み

浅田次郎著 壬生義士伝 吉村貫一郎の言葉より

盛岡の桜は、石ば割って咲ぐ。盛岡の辛夷(コブシ)は、北さ向いて咲ぐ。
んだば、おぬしらもぬくぬくと春ば来るのを待ってるではねえぞ。
南部の武士ならば、みごと石ば割って咲げ。
盛岡の子だれば、北さ向いて咲げ。春に先駆け、世にも人にも先駆けで、あっぱれな花こば咲かせてみよ


南部盛岡は日本一の美しい国でござんす。
西には岩手山､東には早池峰山。北には姫神山。
城下を流れる中津川は、桜の馬場のほとりで北上川に合わさって、豊かな流れになり申す。
春には花が咲き乱れ､夏は緑､秋には紅葉。
冬ともなりゃあ､真綿のごとき雪こに､すっぽりとくるまれるのでござんす。
それはもう、それはもう、日の本(ひのもと)一の美しき処でござりやんす・・・



映画では中井貴一さんが演じておられましたが、私は年末時代劇の渡辺謙さんバージョンの方が好きです。