以前予告していたブレーキネタです。
219を弄るのも久々のような気がします^^;
取り付けてから大分経ちますが、このところ本業の方が異常なほど忙しく中々更新できませんでした。
なんせ毎回記事が必要以上に長いですので(爆
その前にもう旬を過ぎているような気もしますが(苦笑
CLS63 AMG ブレーキキットです。
購入はお馴染みのMAC10さんです。
円安の影響で私が購入したときよりすでに値上がりしてます・・・。
ヤフオクの55キャリパー&ローターもチラチラ見ていたのですが、キャリパーは傷だらけ、ピストンブーツもオーバーホールしなければいけませんしパッドも減りまくり・・・ ローターも減りまくり・・・
その割に高い!
しかもフロントはノーマルキャリパーとAMGキャリパーでは固定ボルトの径が違いますので、ナックルの交換又は穴拡大加工をしなければいけません。
色々考えますと、ほぼ無加工で取り付けられるMAC10さんのブレーキキットを新品で買ったほうが良いという結論に達しました。
15万以内で入手できればヤフオクのもありなんですけどね^^;
キャリパーをDIYで交換??
ハードルが高そうなイメージですが、全然簡単です^^
必要なのは、「パワーと気合い」
それだけです。
今回大変だったのは、
「ブレーキダストとブレーキオイルまみれの手で作業を撮影すること」でした^^;
片側だけでうまくまとめたかったのですが、途中で撮影し忘れていたり、それどころではなかったりで・・・
右側の交換はサラッと流して左側で足りないところを補足しながら詳しく説明していきたいと思います。
まずこちら、フロントのノーマルキャリパー&ローターです。
そこそこ重量級の車のわりにこのブレーキはショボ過ぎます(泣
街乗りでは特に支障はありませんが、高速では結構危険です。
見た目もちょっと残念な感じですね。
ではまず右側から行きます。
ホイールを外します。
このままでも作業できなくはないのですが、
右側のキャリパー交換の時はステアリングを目一杯左へ、左側のキャリパーを交換するときはステアリングを右へ切っておくとやりやすいです。
キャリパーはこちらの2ヶ所のボルトでナックルに固定されてます。
18mmのメガネレンチで少し緩めて、あとは18mmのソケットレンチで回していきます。
通常の日本の工具セットでは17mmの次は19mmに飛んでますので、18mmのメガネとソケットは新しく購入しました。
ボルトは完全に抜かず(ローターの耳が出ていたら抜いても大丈夫ですが)、軽く差し込んでおきます。
パッドセンサーのコネクターを抜きます。
※パッドセンサーは前後とも「右側だけ」にしか付いてません。
パッドセンサーのカプラーを固定している台座を外します。
矢印のボルト1本でで止まってます。
ブレーキホースを外して、ボルトを抜いてキャリパーを外します。
この作業の詳細は左側での交換で書きます。
ローターを固定しているヘックスネジを外します。
これが今回の作業で唯一の難関となります。
ローターの脱着歴がある車両でしたらそれほど張り付いてませんが、私の場合、あまり乗ってませんので(ローターも全然減ってません)一度も外したことがありません。
とにかく、もう諦めようか・・・と思ってしまうくらい大変でした^^;
何とか無事に外れました。
バックプレートはブレーキクリーナーで綺麗にお掃除しておきます。
左:外したノーマルキャリパー
右:63キャリパー
でかい!!
キャリパーはバラバラで送られてきますので自分で組み立ます。
パッドグリスです。
ピストンやメタル同士が当たる(擦れる)場所にパッドグリスを塗布します。
分かりやすいようにパッド側に塗ってみましたが、キャリパー側に塗布したほうが綺麗にグリスアップできます。
パッドグリスは「高熱でも垂れてこない」という性質を持ってますので、必ず専用品が必要です。
間違っても普通のグリスを塗布してはいけません。
ローターにグリスが流れてきたらえらいことになります。
こんな感じで組み立ます。
パッド固定プレートの前後は矢印で表記されてます。
プレート固定ピンは奥から手前に刺します。
ポンチとトンカチを使って押し込んでいきます。
次にバックプレートの加工です。
今回の唯一の加工場所です。
そのままではAMGキャリパーに干渉しますので、切断します。
トタン用のハサミで簡単に切断できます。
切断し終わりましたら、
サビ防止のため、切断面に黒の塗料で筆差ししておきます。
こちら、右側のキャリパーですのでパッドセンサーを付けます。
MAC10さんのキットに付属してます。
AMGキャリパーとノーマルキャリパーの比較です。
結構でかいですが、SL55パフォーマンスの380Φを見慣れてますのでこれでも小さく見えてしまいます^^;
これはいずれ63パフォーマンスのフルフローティング390Φに交換予定です。
ローターを取り付ける前に、張り付き防止のためグリスを塗布します。
パッドグリスです^^
AMGローターを取り付けてトルクスで固定します。
キャリパーを取り付けます。
MAC10さんのキャリパーブラケットは純正12mmのボルトをそのまま使用できるように加工されてますので、そのままポン付でOKです。
締め付けトルクは180Nです。
ブレーキホースを接続します。
パッドセンサーの線をこちらに引っ掛けて固定します。
最後にブレーキのエア抜きです。
メルセデス純正のDOT4 PLUSです。
このような容器に移しておきます。
フロントはブリーダーバルブが2箇所ありますので、2箇所ともホースを繋ぎます。
1回転ほど緩めて、ブレーキをパコパコ踏み込むとブレーキオイルが出てきます。
この際、エンジンをかけて、ブレーキマスターを作動させた状態でやったほうが良いです。
途中でリザーバータンクを確認し、絶対にタンクを空にしないように補充します。
ここでエアが混入したら大変です。
エア抜きは終わりましたらブリーダーバルブを閉めて、ブレーキを何度か踏み込んでピストンを押し出します。
これでさらにリザーバータンクが減っているよならMAXの位置まで補充します。
そしてホイールを装着して完成!
非常に満足度が高いです^^
では今度は左側です。
左側は↑の記事で足りなかった部分を踏まえて詳しく説明していきます。
ホイールを外します。
スペーサーを付けている方はスペーサーを外します。
これが意外と硬くてそこそこ苦労します^^;
作業しやすいようにステアリングを目一杯右に切っておきます。
リフトが欲しい・・・
キャリパーを固定しているこちらのボルトを2箇所外します。
18mmのメガネである程度緩めます。
あちこち干渉しますので、「ある程度」しか緩められません。
少しでも緩んだらあとは18mmのソケットレンチで緩めていきます。
写真ではボルトを抜いてますが、ローターの耳が立っていない方はキャリパーが落ちてくる可能性がありますのでボルトを抜かずに少しねじ込んでおいたほうが良いです。
次にブレーキホースを外します。
「車両側」の矢印のナットを緩めます。
※キャリパー側のナットを緩めてもホースごと回りますので外せません。
こんな感じで緩めていくのですが・・・
このナットを緩めますとブレーキオイルがポタポタと漏れてきます。
そこで使うのがこちら。
AMGキャリパーに付いているゴミ進入防止のゴムキャップの裏側です。
これが偶然にもジャストフィットなんです!
こちらのナットを緩めている最中からブレーキオイル滲み出てきますので、キッチンペーパーをブレーキホースに巻きながらナットを緩めます。
念のため、廃油パックを地面に置いてます。
ホースが外れたらすかさず先ほどのゴムキャップで蓋をします。
こんな感じです。
ブレーキオイルはボディーなどの塗装面に付着しますと塗装を痛めますので気を付けましょう。
キャリパーとホースが外れました。
ローターの耳が出るほど磨耗している場合はピストン戻しツールで広げて外します。
ホースは後でAMGキャリパーに移植します。
そして、一番大変な作業です^^;
このトルクスネジを外して、
貼り付いたローターを外します。
5-56をこれでもか!というくらいたっぷり吹き付けて内部に浸透させます。
裏側からも吹き付けます。
しっかり 浸透するまで1時間くらい放置してその間に休憩しながらメシでも^^
そしてローターの裏側からハンマーで叩きます。
バックプレートのない部分しか叩けませんので、ローターを少し回転させながら叩いていきます。
ビクともしなければ、再び5-56を吹き付けてしばらく放置します。
やっと外れた・・・・・
叩いたり、5-56を吹き付けて放置したり・・・ 2時間くらいかかりました^^;
パワーのある方なら一瞬かもしれません。
そういえばパワフルなKimixさんは一瞬で外してましたね(笑
次にバックプレートの切断加工です。
AMGキャリパーのブラケットはでかいのでバックプレートに干渉します。
ドライバー等でネジ穴を合わせながら干渉する部分をプレート側にマーキングします。
切断箇所は大体こんな感じです。
そのままではナックルに当たって切断できませんので矢印のトルクスを2箇所外し、
バックプレートを少し浮かせた状態で、
切断します。
トタン板切断用のハサミで簡単に切断できます。
そこそこ力はいりますが・・・。
下側もサクサクと切断していきます。
切断し終わったらキャリパーを当ててみてブラケットと干渉していないか確認します。
OKでしたら切断面をタッチアップして錆止めしておきます。
先ほど外した2箇所のトルクスネジを戻します。
ローターを取り付ける前にサンドペーパー等でしっかり錆を落としてブレーキクリーナーで洗浄します。
パッドグリスを塗布しておきます。
ローター接触面の錆もきっちり取っておかないとローターが浮く=ホイールの取り付け角度もずれますので要注意です。
これで次回からは簡単にローターが外せるでしょう^^
AMGローターを装着してトルクスネジで固定します。
ブレーキホースを移植します。
こちらを緩めます。
ホースごと回ります。
ステンメッシュのホースに交換される場合はこの機会に交換されると良いかと思います。
AMGキャリパーにホースを接続します。
締めすぎないように注意してください。
ステアリングナックルにキャリパーを固定します。
キャリパー付属のボルトは入りませんので、外したボルトを再利用します。
締め付けトルクは180Nです。
ブレーキホースを車両側に接続し(スミマセン、画像がない・・・^^;)、エア抜きします。
フロントはブリーダーバルブが2つありますのでホースを2本接続し、バルブを1回転ほど緩めます。
そしてエンジンをかけた状態でブレーキをゆっくり奥まで踏み込んでいきます。
この時ばかりは嫁に頭を下げて手伝ってもらいました^^;
意外と使えます(爆
4、5回ブレーキを踏み込んでいくと、先に①のホースからブレーキフルードが気泡とともに出てきます。
①のホースの気泡がでなくなった辺りでブレーキを踏みっぱなしにして(オイルの流れがロックされます)、①のバルブを締めます。
この状態でブレーキフルードのリザーバータンクが半分以下まで減っていると思いますので、Maxまで補充します。
もう一度①のバルブを緩めて気泡が完全になくなるまでブレーキを数回踏み込みます。
気泡が出なくなったら①のバルブを締めます。
ブレーキフルードのリザーバータンクを確認しMaxまで補充します。
今度は②のホースから気泡が出なくなるまでブレーキを数回踏み込みます。
気泡が出なくなったら②のバルブを締めます。
ブレーキフルードのリザーバータンクを確認しMaxまで補充します。
エア抜きはこれで完了です。
エア抜きが終わり、ブリーダーバルブが2つとも締まっている状態でブレーキを何度か踏み込みます。(ピストンを押し出してパッドをローターに接触させるため)
ブレーキフルードのリザーバータンクの液面が減っていればMaxまで補充します。
フロントはこれにて完成です。
ホイールを装着!
かなり満足度高いです。
うーん^^
では今度はリアです。
リアは右側のみしか撮影してません。
パッドセンサーはフロントと同じく右側にしか付いてません。
一瞬ブレーキが付いてないんじゃないか?と思ってしまうほど小さく見えてしまいます^^;
1Podの片押しです。
リアとはいえちょっと寂しすぎます・・・。
ホイールを外して、スペーサーを外します。
キャリパー固定ボルトはこちらの2箇所です。
フロントと同じ18mmです。
こちらのパッドセンサーを引き抜きます。
パッドセンサーのカプラーを外します。
18mmのメガネとソケットを駆使してキャリパー固定ボルトを外します。
ブレーキホースの外し方はフロントと全く同じです。
同様に例のゴムキャップでフタをしておきます。
対向4ピストンと片押し1ピストン、随分スペックが違いますね^^;
キャリパー側のパッド接触面にパッドグリスを塗布します。
そしてフロントと同じように組み立ます。
パッドセンサーは右側のキャリパーのみに装着します。
こんな感じですね。
ブレーキホースを移植します。
こちらのトルクスを外して、
5-56を吹き付けます。
しばらく放置している間に、
こちら、重ねて発送されてきましたのでローターの塗料が剥がれてます。
特に支障はありませんが、ローターはすぐに錆び付いてきますので、
耐熱スプレーにて
塗装しました^^
フロントのローターもあとから塗装しました。
5-56が浸透してきたら同じようにハンマーで裏側から叩き出します。
あ、パーキングブレーキは必ず解除してくださいね!
でないと一生外れません(爆
ローター径がフロントよりも小さい分、リアの方が大変です^^;
気合いで外しました。
サンドペーパーで錆を取ります。
ブレーキクリーナーで洗浄します。
リアも同様にキャリパーがバックプレートに干渉しますので切断します。
切断箇所は少しなのですが、フロントよりも鉄板が厚くやたら硬かったです。
ハサミが壊れそうになりました^^;
こんな感じで干渉しないギリギリの位置で切断します。
時間がなかったので、切断面は後日サンダーで綺麗に整える予定です。
切断面には防錆のため黒い塗料で筆差しをします。
貼り付き防止のため、パッドグリスを塗布します。
リアの方が貼り付きが強烈でしたので全面に塗布しておきました。
そしてローターを装着し、
キャリパーも装着します。
こちらはAMG付属のボルトでも、元々のボルトでもどちらでもOKなんですが、AMGのボルトに合うソケットとメガネがなかったので純正の元々のボルトで固定しました。
ブレーキホースを接続し、垂れたフルードをブレーキクリーナーで綺麗に洗浄します。
これで、
リアの装着完了です。
あとはエア抜きです。
リアはブリーダーバルブが1つですので楽です。
手順はフロントと同じです。
スペーサーを戻してほぼ完成です。
反対側。
ホイールを戻しました。
中々いい感じです^^/
エンブレムチューンは、私的には邪道でしたが、ここまでやったらもう63と名乗っても良いでしょう(笑
CLSはそのまんまで、550の部分だけ貼り替えます。
マスキングテープで現状の位置をマーキングしておきます。
63エンブレムを当ててみますと、単純に55の部分63が来るわけではなく、少し右側に貼り付けます。
ではエンブレムを剥がしていきます。
このように糸を引っ掛けて、「ジーコジーコ」やって剥がしていくと
ボディに傷やヘコミを付けることなく簡単に剥がせます。
550が外れました。
残った粘着物質は爪を使ってこまめに取っていきます。
これくらい取れましたら、
ラッカーうすめ液で粘着物質の残りカスを拭き取っていきます。
この際、マスキングテープは全部剥がさずに両端を残しておきます。
あとからガイドで使うためです。
液体コンパウンドで、
ボディー側に残った文字跡を消していきます。
そして、位置決め用のマスキングテープのガイドに従い、再びマスキングテープを貼ります。
63をセロテープで転写して貼り付けていきます。
マスキングテープのガイドがありますので、まず失敗することはありません。
典型的なA型の貼り方です(爆
CLS 63完成です。
次はAMGエンブレムですが、メッキモールと完全平行ではなく、メッキモールと比べると微妙に右上がりになります。
モールの中央よりやや左側まではメッキと平行ですので、ノギスで計測しながらマスキングテープで位置だしをします。
これでバッチリいけると思います。
中央のマスキングテープを剥がし、
AMGエンブレムをセロテープに転写。
そして貼り付けます。
いい感じです。
カタログと殆ど同じ感じになっているかと思います。
今度はサイドです。
同様にマスキングテープで位置だしして、
貼り付けます。
フェンダー下部のラインと平行になるようにしました。
こんな感じです。
先ほど少し触れましたが、フロントのローターも塗装が剥がれていたので外して塗装します。
フロントのキャリパーはブラケットと本体が2ピースに分かれてますので、10mmの6角で簡単に外せます。
同じように耐熱塗料で塗装しました。
装着!
ローター面に塗料が付いてますが、
少し走行すればパッド接触面の塗装だけが綺麗に剥がれます。
これで、エアロ、ブレーキ、マフラー、エンブレムまで完成しました^^
中々いい感じです。
いかがでしたでしょうか?
ローターを外すこと以外では特に大変な作業はありません。
DIYでも十分に出来ると思います。
ただ、私の車両は運良くSBC廃止後のモデルでしたのですんなりいきましたが、SBC装着モデルの場合はブレーキフルードのエア抜きで苦労するかと思います。
DASが必要なのと、リザーバータンクに2.5〜3Barの圧をかけながらエア抜きしなければいけませんので要注意です。
63化、実はまだまだ続きますよ(笑