
「シングルハートの裏側」より
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エンジンオーバーホールでお預かり中のシルバー32
空っぽのヘッドにカムを載せ
キャップも規定トルクで締め
カムの回り具合を見ます。
バルブが組んである状態からカムを装着して
不具合が出ても何の問題か突き止めるのが難しくなります。
この状態ではカムの可否ヘッドの可否が確認出来ます。
インテーク、エギゾーストも摺動トルクが測れないくらい
スムーズに回ります。
一旦、カムを外し
バルブとスパークプラグをセットして
燃焼室容積測定の準備です。
クラウン部容積測定の為
ピストンの上死点を出しました。
クラウン部容積と言っても
必要なのはシリンダー上面から飛び出した部分の
容積ですのでイコールクラウン部容積、ではありません。
しっかりと面出し加工をしてあるので
ピストンが結構出ている様に見えます。

まず、燃焼室容積測定から始めました。
ここはビュレットで滴下した量がそのまま燃焼室容積となります。
1番から6番までの測定結果は65.2~65.8ccです。
平均値を代表値として65.47ccです。
ピストンを上死点から6.00mm下げて
そこにビューレットの滴下量を測定します。
86.5のボアで高さ6mmの円柱から滴下量を引くと
クラウン部容積が計算できます。
実際にはシリンダー上面から飛び出した部分の容積です。
滴下量は
1番が20.7cc、6番が20.6cc。
平均を代表値として20.65ccです。
クラウン部容積を計算すると14.59ccとなりました。
これらの数値から圧縮比を計算すると
厚み1.8mmで8.39、1.7mmで8.48、
1.6mmでは8.56となりました。
ガスケットの厚みは1.7mmで、ボア87mmでいきます。

(タイトル画像)
圧縮比を計算していくと
東名が公表しているデータとまあまあ近い数値となりました。
クラウン部容積は14.59ccとかなり大きいのですが
燃焼室容積が東名の数値より1cc多い為
圧縮比が近い数値となりました。
東名ピストンのクラウン部容積は13ccとなっていますので
1.5ccピストンが飛び出した事になります。
普通はそこまで大きくなる事は無いのですが
今回は水路周りのサビをしっかり取ってもらうために
面研量が多くなった様です。
計算から求めた面研量は0.25mmでした。
画像はウォーターポンプが取り付けられる
上側を写しています。
シール幅が狭くなっているのがよく分ると思います。
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だんだん進んで来ました。。。
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G子 | 日記
Posted at
2018/03/03 20:52:49