レンタカーに異常が発生し停車か 愛知3人死亡追突事故
朝日新聞デジタル 7月26日(金)21時55分配信
愛知県飛島村の伊勢湾岸道で26日、乗用車がトラックに追突されて乳児ら3人が死亡した事故で、追突された車の助手席でけがをした東京都調布市の山口喜和(きわ)さん(30)が県警に「アクセルを踏んでも車が進まなくなった」と話していることが分かった。車はそのまま車線上に止まり、事故に遭った。県警は、車に何らかのトラブルが起きたとみている。
亡くなったのは、喜和さんの夫で会社員の雄大(かずひろ)さん(31)、長男葵(あおい)ちゃん(2)、長女友結(ゆい)ちゃん(3カ月)。調布市の自宅から三重県にある雄大さんの実家に帰省する途中だった。
愛知県警によると、車は喜和さんが運転していたが、徐々に速度が落ちてアクセルを踏んでも走らなくなり、3車線の真ん中で止まった。車内で雄大さんと運転を替わった矢先に追突されたという。
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http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20130726-00000050-asahi-soci
まさに、
高速道路上での事故の恐ろしさを如実に示す事例ですな。
以前の勤務先で搬送車に乗って引揚げに行ったことがありますが、道のど真ん中に止まってたとか、高速道路上ってのは、幸いこれまでなかったですね。
ただ、時々
JAFの隊員さんとかレッカー屋さんと話す機会がありましたけど、何せできる限り早急に移動させなきゃならないもんで、作業に当たるときはホントに大変だそうな…。
ニュース動画等を見る限りでは、片側3車線の真ん中の車線に
オイル等の吸着剤と思われる粉末が撒かれた形跡がありますから、追突された側(恐らくティーダラティオ)がそこに「停車」してたと思われますね。
追突事故には違いないんですが、
ラティオのセンターピラーから後ろが完全に潰れてるところを見ると、衝突時の弾みで
トラックがラティオを押しつぶすように被さってしまったのでしょうし、
たぶんお子さんはそこに座っていたんでしょうね…。
そうそう。私がトヨペット店に居た頃勤務してた工場は、一般的な拠点のそれと違って、
車検整備と鈑金塗装を集中的に行うというちょっと変わったところで、
このラティオのレベルくらいの事故車が時々入庫してきました。
そりゃあもう、
前後左右どちらか半分潰れちゃってるとか、「垂直・水平方向に何回転しました~」なんてのがガシガシ入庫しますし、
車内が血まみれなんてのも何度も見てきました。
そのたび、「自分は気をつけなきゃ…」と心に誓うんですが、その癖あちこちぶつけては鈑金の事務所で
ったく、しょうがねぇ奴だなぁ。ただでさえ忙しいんだから、仕事増やすなや!
とよく怒られたものです(^^;
そんな昔話はさておき、やっぱり疑問に思うのが
被害に遭った方の車の行動ですな。
基本的に高速道路上では駐停車禁止で有り、やむを得ず駐停車する場合は車両後方に表示板を置くなどの
「二次事故防止処置」をしなければならないのはご存じかと思います。
確か、
ベンツやゼロクラウンのトランクフードの裏には
三角形の反射板が張り付いてたような気がしますし、
車検時に発煙筒や非常信号器具などの有無がチェック項目に入ってるのもこのためです。
確か、
三角表示板って搭載義務があったような気もするんですが…。
また、高速道路利用前に車輌の状態を点検し、場合によっては
補給や整備等を行い、走行に支障のないように準備すること、ともなっています。
そして、この二つを行わなかった場合は、
れっきとした「交通違反」となり、切符切られるのと同時に反則金の支払い対象になると言うことも、ご存じかと思います。
そこで今回のケースを見ると、上記の記事によれば
「車輌故障により停車した」となってますな。
どのような故障だったのか等について詳細はわかりませんけど、動画等を見る限りでは平坦路に思えますし、なおかつ、それまで100Km/hぐらいの車速で走行してるはずですから、仮に走行中にエンジンが止まったにして、
惰性で路肩に寄せられる余地があったんじゃないかと。
確かに、車も機械ですから故障することがありますが、走行中
その場でいきなり「ビタッ」と止まって動けなくなる様な状態ってのは、物理法則がある以上考えにくいのです。
それに、今回の場合は
「アクセルを踏んでも進まなくなった」という前兆があった訳で、もし、この時点で
路肩に寄せて救援を待っていれば防げたかも知れない事案ですね。
…まぁ、故障の原因は何となく読めそうな気がしますが。
それに、これまでの経験則から述べさせていただければ、
レンタカー程よく整備されてる車は無いんですよね…。
最近、中古車を使った
「格安レンタカー」なんてのもよくありますが、いくら故障や事故でその車が使えなくなった時のための休業補償制度(ノンオペチャージって奴)があるとはいえ、貸出し中のトラブルは避けたいんで、きちっとスケジュール組んで整備やってますし、法定点検や車検のタイミングも貨物車や事業用車輌と同じ。
つまり、
それだけ過酷な使用状況が予想されるため、メンテナンスも早め早めに行われてます。
ぶっちゃけた話をすると、
同じ過走行車でも、レンタ上がりとかリースアップ車の方が下手なワンオーナー車より調子がいい車が多かったりしますし、トヨペット店勤務時に何度もレンタカーの車検やりましたが、せいぜい油脂類交換ぐらいで済んでましたから、
ある意味「ボーナスステージ」みたいなものでしたもの。
無論「絶対起こりえない」とは言いませんが、
レンタカーで故障したってのもちょいと解せないな、と。
勿論、追突したトラック側が悪いのは言うまでもありませんし、これで責任割合が逆転するわけじゃない。
だけど、
「救援を待っているときは車から離れ、ガードレールの内側などに避難する」とは言いますが、現場の状況を見ると
待避できそうな場所もなさそうですし、車内で待機するのは致し方無しとも取れますが、せめて
路肩に寄せてハザード出すぐらいのことやってれば防げたかも知れないと思うと、何ともやるせなく、理不尽な話ですね。
尤も、こういう「悪いタイミングが重なる」ことで起こるのが交通事故だったりもするわけですが…。
Posted at 2013/07/26 23:45:15 | |
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