
プレスデーの初日というのは、各メーカーが15分刻みで朝から夕方まで、それこそずっとプレスカンファレンスという概要説明や社長や開発者を入れたフォトセッションに追われる日でもあります。
それこそ全て話を聞こうとすれば、肝心のクルマをゆっくり見ている時間がないのです。
というわけで明けて二日目はジックリ見学したり、開発者をつかまえてはお話を聞くことにしました。
今年のモーターショーで一番見たかったクルマがこの「テスラ モデルS」。
西館のホンダブース横の見過ごしてしまう場所でひっそりと展示してありました。
今年になってから日本国内でもデリバリーが開始されたものの、
未だに実車に遭遇したことがなく、初めて間近で見て座れる事ができて嬉しかった!!
というのも私自身、いま一番欲しいと思えるクルマなのです。
ただ、それは買えるお金があればの話であって、
結局は今すぐには叶わぬ夢ではありますが…(失笑)。
初めて接してみて知ったのは、このクルマが見た目に反して7人乗り!?
リアラゲッジルームには後ろ向きに座る補助シートがあったのが意外!!
子供など小柄な人が二人座れる程度の幅しかないけれど、
ちゃんとドリンクホルダーが設けてあるのがなんとも泣けました(笑)。
リアシートでさえヘッドクリアランスがほとんどないくらいタイトなので、
リアラゲッジルームの2席は座れはするけど、圧迫感は相当なものかと。
あくまでも補助的用途であって、5+2と考えて良さそうです。
パッと見ジャガーにも見えるほど優雅なエクステリアデザインを手がけたのは
元マツダの北米デザインスタジオに居たデザイナーの手によるもので、
どーりですんなり受け入れられるワケだと妙に納得してしまいます(笑)。
インパネ中央にドカっと鎮座している17型の液晶画面は
オーディオやナビ、ネットなどタブレット感覚でタッチパネル操作が可能だけれど、
これがサクサク動いてくれて気持ちよいくらいでした。
さて、このモデルS、テスラですから見た目に反して!? 当然EV車です。
プレスデーでも存在を知らない方が案外多く、
ベアシャシーを見て“エンジンはどこだ?”なんて言う方も居たり、
やはり知名度という点ではまだまだなようです。
実車に試乗してみたいなぁ…と思っていたら、会場内で体験しました!?
グランツーリスモで(笑)。
12月5日発売の「
グランツーリスモ6」に収録されており、
筑波サーキットを走ってみたところ…。
やはりRRなので曲がり難いです(笑)。かなり手強いですね。
この続きはGT6が発売されたら自宅で攻めてみようかと思います。
EV続きで注目の的だったのは2015年には発売されるというBMWのi3(左奥)と、
ダウンサイジングハイブリッドのi8(左右側)。
そしてリッター111kmという究極の超低燃費車「VW XL1」が日本初お目見え(右)。
この3台のクルマ、決して夢物語のショーカーではなく、
実際に販売する、あるいはすでに売っている市販車というのだから
海外メーカーはやはりスゴイ。
日本車のハイブリッドあるいはEV車というと、どーもこう、ずんぐりむっくりした
お世辞にもカッコいいとは言えないエクステリアのクルマばかりですが、
テスラモデルS含めて、この辺りは海外メーカーが一歩も二歩も先を行ってますねぇ。
まぁ、価格帯が違うので直接の比較はできませんが、
今後の普及を考えるのであれば日本メーカーはカッコいいハイブリッド、
あるいはEV車を急務で作るべきと改めて感じます。
今年の東京モーターショーは、何かとスポーツ系のクルマが
力が入っていることは初日のブログでも触れましたが、
それに加えて魅力的なデザインのクルマも多かったようにも感じました。
個人的にはスバルのBRZベースの「クロススポーツデザイン」(左)、
レクサス「RC」(中)、メルセデス「コンセプト Sクラス クーペ」(右)などは、
実車のラインを見ていたらとても惹かれるものでした。
会場で実車を見てみることをオススメします。
前日のブログでも書いたコペン、今度は開発者にお話を聞く事ができました。
一番疑問だったのは外板の脱着について。
ショーでは当然、効率的に脱着が出来るように磁石を使っているようですが、
市販車でも同様の着せ替えが実現できるよう国交省と調整しているようです。
さすがにドアパネルの外板までは側突基準の関係からか脱着は難しいながらも、
その他の外板パネルはショーモデル同様にFRPを使い、
固定方法はトルクス留めなどにして、ユーザー自ら脱着ができるよう、
本気で開発を進めているようです。実現したらほんとスゴイ。
そのサブ的な楽しみの一つとして、オプションで色違い、
形状違いの外板パネルが購入できるようにしたり、
ディーラーで外板パネルのレンタル、あるいは購入したパネルの保管など、
いろいろな事を考えているというので楽しみかもしれません。
発売時期はというと、2014年の夏〜秋頃を目標としているとのこと。
えっ…となると、次期マツダロードスターがその頃に発表になることを考えると…
マツダさん、あんまりウカウカしてられませんよ!!(マジで)。
ヘタするとお客さんもって行かれてしまうほど、次期コペンも魅力的ですし…。
もう1台、とても話が聞きたかったのが、トヨタ「JPN TAXIコンセプト」。
実際に全国のタクシー会社などに話を聞いて、どんなものが要望されているのか?
をマジメに取り入れ、取り組んだタクシープロジェクトのコンセプトカーです。
全幅は1695mmの5ナンバーサイズをはじめ、
1700mmもある全高は乗降が便利で良さげです。
フェンダーミラーにもこだわったのは、
トータルの車幅が狭くなるという利点も去ることながら、
お客さんとの視線が合わないための配慮からなるらしく、
この辺りも実際の現場からの意見を忠実に反映した部分であるようです。
街中を走っているタクシーはトヨタ・コンフォートや
日産セドリックなどが大半を占めています。個人タクシーの車両は別としても、
タクシー専用車の基本設計はもう20〜30年も前の車両を
ベースにしたものばかりですから、当然のこと安全性に関しては、
現代のクルマと比べたらかなり疑問が残ります。
今となっては乗り心地や居住性、快適性など酷過ぎるものばかりです。
実際にはあくまでもショーモデルなので、現段階では白紙の状態ながらも、
こんなタクシーが出たらとても良いじゃないですか。
みなさんの声次第ではトヨタも本気で考え始めるという段階ですが、
これは本気で作って欲しいなと思える1台でありました。
2013年 東京モーターショーは12月1日(日)まで開催しています。
今年はけっこう楽しめますので、ゼヒ足を運んでみてください。