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Ichiのブログ一覧

2005年01月22日 イイね!

パソコン更新

パソコン更新自宅でメインに使っているパソコンを約4年ぶりに更新しました。
初めてパソコンを買ってから20年位になりますが、次第に更新の間隔が長くなっている気がします。

でも、X68000と言う機種は5年ほどメインとして使用していたので、それが最長でしょうか。

今まで使用していたパソコンは、当時でもそろそろ枯れていた、前のペンティアム3-866MHzで、今回も少し枯れたアスロン64-3200+にしました。

メーカーは次々と買い換えてもらうため、速いCPUを投入していますが、通常の使い方ならば前のペンティアム3でも、DVDのソフトデコードも出来るし、ネットやメール、その他オフィスソフトを走らすだけなら、特に不自由なものでなく、最新のネットゲームや3Dゲームをやらないような家庭ではCPUパワーはもう十分なものでしょう。

なのに何故変えたかと言うと、ファンの音が耳につきだして静かなものが欲しかったのと、最近のブロードバンド配信される3M以上のストリーミング配信において、スムーズに動画が動かないからと言った理由です。

デスクトップ用なのでペンティアム4かアスロン64が有力な選択肢でした。本当はペンティアムMが良さそうだったけど、まだまだ値段がこなれていないからこの2つに絞ることにしました。

ペンティアム4は言われているように、発熱が大きく静音に向かないけど、ハイパースレッディング(HT)がある。アスロンはOSが対応していないとはいえ64bitだし、低負荷時時には発熱を抑えるので静音にしやすい。

と悩んだわけですが、ペンティアム4はHTと言う割には、色々と触ってみると反応がもっさりしている。

HTの問題点は、既に2年前に、効きの悪いハイパースレッディングのナゾとして、今日の必ずトクする一言のwebmasterが、コード/データのローカリティの高いエンコード以外ではタスクスイッチの発生により効果が出にくいと指摘しています。

この指摘は理にかなっており、パソコンショップで話をしていても、アスロン64の方がキビキビと動くとの体験も説明できます。
私の使い方では、エンコードなどたまに手持ちのCDをMP3にするくらいなので、それほど重視するものでは無いのでアスロン64を選択する事にしました。

それで、水冷で自作として組もうかと思ったいましたが、自作で水冷を満足出来る静音で組もうとすると結構大掛かりで、高いものにつくことがわかり、唯一のメーカー製の水冷パソコンをBTOで購入して、手持ちのメモリとサウンドとグラフィックカードを追加して完成させました。

電源のファンが一つあり(これも負荷によりコントロールされているが)無音ではないですが、夜に使っていても音が気になることも無いし、何より長時間使用していてもペンティアム4よりも消費電力がかなり抑えられるのは気分的にも良いです。
Posted at 2005/01/23 16:30:56 | コメント(0) | トラックバック(0) | 雑記 | 日記
2005年01月21日 イイね!

スキーとは

スキーとはまだ学生だった頃、専門はモーター制御でしたが、修士論文は半分趣味のような、スキーロボットの制御なるものを書いていました。

今は、センサもCPUも高性能なものがあり、2足歩行ロボットも珍しくなくなってきていますが、当時は2足歩行ロボットは夢とされており、どこの大学の研究室でも何とか成功させようと苦労している状況でした。

そんななか、こぶのある斜面は自立で直滑降、慣らされた斜面はターンが切れるロボットを作ろうと言うことで、DSPボードの設計からプログラム、ロボットの設計、製作までやっていました。

今でもそれほど状況は変わりませんが、スキーが何故滑るのか、何故曲がるのかと言うことを科学的、物理的に解説した書物は少なく、人がスキーをする際の数式化(状態方程式化)するという運動工学から手をつけました。

人間なら目と手足からの入力や、三半規管による状態把握によって意識しないで行っている動作ですが、これをロボットにやらせるために必要なセンサやそれを元に関節を曲げて転ばないように重心を移動させる事の難しいこと・・・
同じこぶなら学習制御させれば滑れるようになるものの、どのような制御を行っても、一発で滑るのは難しいことでした。

センサと言っても、今のように小型のジャイロは手に入らないですから、加速度センサから剛体振り子まで色々と試しましたが、意外と外部からの入力をうまく検出して、かつ細かな振動など拾わないためには、重さと長さを最適化した剛体振り子がいいセンサでした。

当時のスキー板はまっすぐで、カービングスキーと言う言葉すら無かったですが、色々と試行錯誤するなかで、物理的にきれいにターンさせるなら板のサイドカーブと、しなりが理にかなっていることや、こぶで転ばない(重心が板の外に出ず、動的に安定している)ためのスキー板の長さのの関係など、計算から求められることがわかりました。

今から15年くらい前までは、スキー板の長さは手を伸ばしてつかめる位とか、身長+15cmからうまい人だと+30cmなどと言われていました。これも、車のオイル交換の話みたいに誰もがそう思って板を選んでいました。

確かに板が長い方がスピードを出しても安定しているけど、重たいしこぶ斜面では取り回しが悪いし、そもそも人間は性能の良いセンサとアクチュエータを持っているので、短い板でもそう簡単に転びません。

この板の長さの話は、海外では昔からそんなに長いものが使われておらず、日本に道具を輸出した際に、ヨーロッパの人の体格に合った道具をそのまま買わせる口実として、手を伸ばしてつかめるくらいの長さが良いと言ったのが始まりだとう話もあります。

話がそれましたが、そういう意味では、現在のカービングスキーは合理性から言えば、滑り方、ターンの切り方などほぼ完成されたものかと思います。あとは、競技などの条件によって多少のアレンジで最適なものになるでしょう。

ロボットの方はと言えば、何とかこぶも転ばずに関節を曲げて滑るものが出来たわけですが、今、休みの日にスキーをしていても当時の癖で、無意識に今重心はどこにあるのかとか、色々と考えてしまいます。

今のカービングスキーは誰にでも滑りやすいので、より達成感を味わうには、わざと安定性の悪いショートスキーか、曲がりにくい以前のサイドカーブの無い長いスキー板で滑るとおもしろいかもしれません。

今は、2mなんて板を履いている人はいないからきっと目立つでしょうね。その前に手に入らないかもしれませんが。


しかし、簡単になるとつまらないのか、前後にもバランスの悪くなる1m以下のショートスキーも流行ったりしています。
Posted at 2005/01/23 02:51:43 | コメント(0) | トラックバック(0) | 雑記 | 日記
2005年01月20日 イイね!

レガシィ3.0R spec.B レポ

レガシィは日本車では珍しく、車の特に走りの部分にこだわりを持つ人から支持を受ける車なようで、自動車雑誌でレポートなど取り上げられる回数は、販売台数などから考えればかなり多ように思います。

試乗する場合もそうですが、車の印象はその直前に運転した車や、長いこと馴染んだ車を基準として相対的に判断しているのが普通ですので、私の場合の評価軸はW202が基準になっています。ですから、ハンドルなどもちょっと軽いなぁと感じていますが、きっとトヨタ車あたりから乗り換えると重いと感じると思います。

○3.0R spec.Bはどんな車か
一言で言うと、スバルが現在もてる全てを注ぎ込んだ、でもちょっと肩の力が入りすぎてしまった車です(笑)
良く言われるように、オプションの組み合わせも微妙で、本革、VDC、マッキンなどサンルーフ以外付けたら400万とCクラスと変わらない価格です。この価格だと、BMWでも5MT車、アウディだとCVTですが購入出来る金額になるので、悩む人は多いでしょうね。

そもそも、この大きさ、この排気量でマニュアルを求めるような人は、2.0GT spec.Bよりも、もっとヨーロッパ車的なグランドツアラーな性格を期待していると思います。

そんなことはメーカーもわかっていて、3.0Rは2.0GTに比べて足回りも見直してきたのに、6MTを載せるとなったら気合い入りすぎて、ちょっとやりすぎちゃったと言う印象です。

まあ、私は穏やかなCクラスがあるので、このくらいのキャラクターでも楽しいのですが、後部座席にも人を乗せてと言う使い方をするには、突き上げが強すぎる感じがします。

また、18インチはいらなかったですね。ベンツのE320だって、BMWの525i(輸入される530iは日本側の要望で17インチ)だって車重で100kg重くても16インチで、レガシィよりも高速域でブレーキも安心して踏めるのだから、もう少し長距離を走っても疲れない乗り心地にして欲しかったです。

○ボディ剛性
ボディ剛性は代を重ねることに高くなっていて、乗った感じとしては現行のBMWと差が無いくらいに感じます。
ただ、軽量化もあるでしょうが以前から変わらぬ弱そうなドアヒンジ部は、長期的にはドア落ちする原因でいただけないですし、こだわりのサッシュレスのためか車内での密閉感は今ひとつです。

○Fサス(マクファーソンストラット)
作り慣れた感じで、ハンドリングも自然です。
最近のトレンドは、先代のアウディA4が採用して、多くのメーカーが真似ている4リンクと呼ばれるアッパーアーム(Aアーム)とロワアームを分割したダブルウィッシュボーンで、仮想転舵軸によりキングピンオフセットをゼロにするというものですが、あえて変更しなかったあたり好感が持てます。
ハンドルに伝わる感触も、変にゴムが入っている感じがしなくて良いと思います。

○Rサス(マルチリンク)
先代でストラットからマルチリンクへ変更し、今回は基本的なジオメトリは変更していないようです。
マルチリンクは、ベンツの190Eが最初に採用した方式で、セッティングが難しい一方で、ビシッと決まるとFRでもADWのような安定性が出るサスペンションで、全ての車はこの方向へ収束すると思われます。
レガシィのサスペンションで不満があるとすれば、このリアのマルチリンクで、サーキットなどではわからないようですが、轍の深い所を高速で走るとスプリングリンク(ロワアーム)の付け根がずれるような、タイヤがぐらついているような気持ち悪い感触が伝わります。

○ハンドリング
狙ったラインを通せますが、高速で切り込んでいくとリアサスのジオメトリが変化するのか、フロントがより深く切り込んでいくような挙動(実際はならないですが)が顔を出すため、ハンドルを戻しそうになります。
ステアリング剛性が下がるので、テレスコ調整の採用を嫌っているとの話がありますが、このあたりは適切なドラポジを出すためにも付けてもらいたいです。
ステアリングは軽くて小さめで、ギア比も15.0とクイックなためキビキビ感はありますが、ホイールベースも最近のFR車に比べて短いので、もう少しハンドル径を大きくするなどバランスを取っても良いような気がします。
私のように休みにしか乗らない人には刺激があっていいのですが、毎日乗るひとは刺激が強すぎると言うか、スキーで疲れた後の運転は辛そうです。

○乗り心地
運転しているとそれ程感じませんが、後席に乗ってみたり、他の車に乗り換えると固いのが良くわかります。ボディ剛性が高いので不快な感じではないですが、高速だと道路の継ぎ目の度に鋭い突き上げを感じます。
ビルシュタインと言うことですが、耐久性の基準を満たすため初めは固くなっているとの事ですが、最初から5万kmくらいの耐久性と割り切って、バネももう少し柔らかいのが好みです。(手を入れる予定はありませんが)

○運転のし易さ
BL型はバックするのが難しく、車庫入れが下手になった気がします。
リアウィンドウからの視界が高いこと以外にも何か原因がある気がするのですが良くわかりません。本当に自分が下手になったのかと思ったけど、W202だと問題ないです。W202はダッシュボードなど直線なので、景色とのずれもつかみやすく、車両感覚は掴みやすいです。

○インテリア
カップホルダー以外は、絶賛するほどではありませんがまあまあです。よく見るとプラスチックの質感など??と思いますが、まあそこはスバルなので、走りの部分にお金がかかっていると納得しています。
メーター類の視認性は良いですが、字体や風防など全体の印象としては高級という感じではないです。純正ナビを付けるとデジタル時計と燃費計が無くなるので、足立スバルの移設キットみたいなもものセットにして対応してほしいのと、この時期の車ならエアコンも左右独立で温度設定出来るものにして欲しかったです。

○前席
椅子が悪いと言われますが、私は大抵の椅子に合うようで不満は感じていません。それよりも、助手席も電動かせめて高さも調整出来るようにして欲しいです。それに、この価格の車で前後調節の取っ手が安っぽいスチールパイプを曲げただけというのはちょっと問題ありです。
センターコンソールボックスは後ろ過ぎて使いにくいですし、そういう車ではないと言われそうですが、マニュアルでも長距離の時は肘掛けとして使えるよう、オプションのボックスくらいの高さで引き出せるものが付いていると長距離でくつろげます。

○後席
アームレストは薄く安っぽいですが一応使えます。あまり後席には座らないのですが、170cm位の運転者なら後席の足元は長距離でも不満が出ないくらいの余裕はあります。それよりも、価格を考えれば後席のエアコン吹き出し口くらい付けて欲しいですね。
乗り心地は先に書いたよう硬いです。これから距離が伸びるとどのように馴染むか見守ることにします。

○本革シート
シートヒーターが欲しくて付けました。なかなか強力で、冬は快適ですし、値段の割に革質も良く感じます。色々と手入れを気にする方がいますが、しっかりと保護する染料が塗られていますから、固く絞った布拭きと乾拭きで良いと思います。
それよりも、普段から水を付けたままにしないとか、ジーンズなど金属のリベットや鍵で傷を付けないように気を付ける方が大切です。

○純正ナビ
ナビ肝心の精度は、最新の社外ナビにはちょっと劣るようで、意地悪な裏道にはいると時々1本違う道に表示されたりしています。
ですが、ナビも完成の域に近づいたようで、普通に案内してもらうには十分なものです。車内LANとの連系や収まりの良さから純正にしましたが、不満も無く使っています。

○マッキントッシュオーディオ
悪い音では無いが特別良いとも感じない。ただ、ブラックパネルになる見栄えの点と、一応であるがドアに制振材を入れたり静粛性にも貢献するということで選択した。

○エクステリア
各自の好みによるでしょうが、歴代の中で最もあか抜けているのは間違いないでしょう。フロントはもう少しボリューム感がある方が好きです。

○ライト
HIDの割にヘッドライトは暗く感じます。ライトの性能は、結局リフレクターの面積が効くので、デザインのために犠牲になった感じはします。
色は特別白いと感じませんが、視認性などから適当かと思います。

○VDC
まだ動作させた事が無いのでわかりませんが、本来はサイドエアバッグなどと合わせて標準装備にすべきものです。保険としてつけておくのがいいでしょう。

○その他
バイザーが付いているせいか、高速では風切り音が気になります。バイザー自体は非常に小さく、雨よけの役割としてはあまり機能していませんが、サッシュレスなのでガラスをこじって鍵を開けられるのは防止出来るかと思い付けたままにしています。

ロードノイズは大きめです。価格や使われ方を考えるともう少し考えて欲しいです。この車で一番の間違いは18インチを採用したことでしょうか。

○エンジン、シフトは前のブログを参考にして下さい。
Posted at 2005/01/20 21:54:30 | コメント(2) | トラックバック(0) | 車レポート | クルマ
2005年01月19日 イイね!

オイル添加剤とは その3

-----塩素系炭化水素添加剤-----

塩素系と聞くとハイターやカビキラーのようで、そんな添加剤あるのか?と言う感じですが、価格的にも手を出しやすく、数も多く出ているタイプだと思います。

深夜テレショでもおなじみのモーターアップとか、効果があると言われるミリテックとか、他にも多数あります。

何故摩擦抵抗が低減出来るかというと、圧力の高い場所で摩擦熱が発生しますが、ここにハロゲン化物質があると、金属を腐食させて柔らかくします。要するに、金属にヌルヌルした腐食膜を作って極圧潤滑を改善するのです。

で、この塩素系炭化水素添加剤は案外ポピュラーで、極圧潤滑が改善されることからギア、デフオイルには入っています。

デフオイルの交換する際に、ツーンと鼻に付く匂いがしたからオイルが酸化していたと言う記事とかネットで見かけますが、それはオイルの酸化の匂いではなく、この添加剤の匂いです。

それならば添加剤として効きそうだと思うかもしれませんが、極圧潤滑の改善ですからエンジンには極圧潤滑が必要な箇所がないことと、最近多いアルミ合金エンジンに使用すると、腐食させる危険性が高いため、エンジン添加剤として使用するのは避けたいです。

メーカーによると、腐食防止剤とかモリブデンが配合されており腐食は問題の無いレベルであると回答していますが(モリブデンは逆に金属を腐食されると思われますが?)、長期的に実験しているのかどうかわかりません。
モーターアップもホームセンターでたたき売られるようになり、購入して入れてしまった人は1回で辞めておくのが吉だと私は思います。

また、添加剤の真実の中で書かれているように、同一の製品を名前を変えたりして売っているみたいで、製造元を辿るとカナダの某社みたいです。

ここから先の話は、深い闇に阻まれていて確認が取れないのですが、この添加剤は元は軍事用に開発されたものが、民間に販売されるようになったようです。
トマホークミサイルなどのターボジェットなど、小型高出力の軍事用機器を焼き付かせないように開発されたもので、エンジンの長期保護でなく短期間でも無理に稼動させることを目的にしているので自動車エンジンへの使用はメリットよりもデメリットが大きいように思います。

-----有機モリブデン系添加剤-----

これは市販のオイルにはたいていブレンドされている添加剤です。
産出量が少ないことから、比較的値段は高めですし、入れすぎは逆に良くありませんので、後から追加することはデメリットに繋がると思います。

この点も、車のエンジンオイルと添加剤のホームページが詳しいので参考にして下さい。

http://web.kyoto-inet.or.jp/people/macchann/hiroshi/Mo.html

有機モリブデンは、効果が比較的短いのでオイル交換サイクルを1万kmとした場合、2,3千km毎に
少しずつ足すと、エンジン音がオイルを入れ替えた時と同じように静かになると言った効果はあると思います。

私自身、今は添加剤を別で買うよりも初めから良いオイルを入れますが、以前はこの方法を行っていました。

上記のHP内でも書かれていますが、「固体潤滑剤」(二硫化モリブデン、テフロン、セラミックス)などを添加した場合、エンジントラブルについて自動車メーカーでは保証しません。一部の製品には非常に微粒子のためブラウン運動により沈殿しませんと書かれたものがありますが、やはり土日しか車に乗らなかったり、時間が経つと粒子同士がひっついたりして沈殿しますし、オイル検査を行うと濾紙には引っかからなくてもわかります。

某輸入車メーカーでは、エンジンブローを含めてディーラーから持ち込まれた場合、真っ先にエンジンオイルが取られて検査されていました。この段階でテフロン系添加剤など入っていた場合は保証対象になりませんので、添加剤の好きな方はリスクを十分理解して行ってください。

これは、輸入車系メーカーの方が徹底していると思いますが、ディーラーで添加剤を売っていたりするんですよね・・・まあ、ディーラーはメーカーでは無く独立採算ですから何もやらないとカー用品店に利益を取られるだけとか、色々とあるのだと思いますが、何となく釈然としないものを感じます。

確実に言えるのは、オイルメーカー、自動車メーカー(ディーラーでは無い)に聞けば、添加剤は絶対に入れないで下さいと答えると言うことです。

添加剤は、特性や用途を正しく理解して使用すれば効果のあるものですが、エンジンオイルは多数の添加剤のバランスの上に成立している製品ですから、レースでもやらない限り新たな添加剤を追加してバランスを崩す事は無いと思います。

以上
Posted at 2005/01/19 17:16:56 | コメント(3) | トラックバック(3) | 技術解説 | クルマ
2005年01月18日 イイね!

オイル添加剤とは その2

オイル添加剤の続きですが、結論としては添加剤を入れないで良いオイルを入れましょう!と書くと身も蓋も無いので、一つずつ考えてみたいと思います。

前回添加剤は大きく分けると、粘度を向上させる物と摩擦係数を低減させるタイプの2種類で、さらに摩擦を低減させるタイプには、添加剤の成分によってテフロン系、塩素系炭化水素、モリブデン系の3つの種類が主な物だと書きました。

-----粘度を上げるタイプ-----

オイルの性能が今ほど良くなかった時、高負荷高回転で油膜切れを防ぐには、高熱下でも厚い油膜を保持する粘度の高い物を用いるというのが一般的な考えでした。
その頃からある元祖と言うか正統派タイプですが、この方向性の製品は現在はあまり見かけなくなりました。

要するにそれだけオイルの性能が向上したってことでしょうか。営業車って結構ハードに使われるし、高速でもぶっ飛んでいくのを見かけますが、オイルが原因で焼き付いたなんて聞いたこと無いし、あの程度のオイル管理で10万km以上元気に走る物です。

このタイプの添加剤の成分はポリイソブチレンやエステルポリマーなどで、通常のオイルにもブレンドされています。

油膜が厚くなるので、ピストンリングの減った旧車に使用すると効果があるかもしれませんが、最近の車のエンジンに用いるメリットは無いと思います。デメリットは回転が重く燃費が悪くなる、スラッジの元になるといったことでしょうか。

多くの添加剤がそうですが、劣化するとスラッジの元になるので、なるべく素性の良いベースオイルに不要な添加剤は少なくと言うのが高級オイルの考え方です。

添加剤を理解するには、その化学的特性だけでなく、流体潤滑、境界潤滑、極圧潤滑、固体潤滑を正しく理解し、エンジン内部でオイルはどのように働いているかを把握している必要があるが、それぞれが大学の講義になるような本であるため、全ての面から評価したものは無いと思われます。

ティムケンテストなど分かり易い極圧試験は出来ますが、燃焼熱に曝されたときの化学的変化とか、エンジンのどの部分にメタル軸受けが使われて、どこがベアリングでどのような潤滑状態であるか、場所によっては油膜の維持と摩擦の低減という相反する条件が厳しい場合、適当な添加剤を入れると、どちらかのバランスを崩すことになりかねません。

-----テフロン(PTFE)系添加剤-----

これは色々な情報がネット上にあり、みなさん聞きかじった話で発信したり嘘も真も入り乱れています。特にマイクロロンと言う有名品があり、レーシングカーデザイナーも広告に一役買っているので値段の高さと相まって効きそうな雰囲気を醸しています。

また、テフロンというと新しいような気がしますが、アメリカで車のオイル添加剤として商品化されたのは30年以上前の1970年頃になります。その約10年後になり、テフロンの販売元であるデュポン社はオイル添加剤に適さないと発表しています。

添加剤の議論が持ち上がると良く引き合いに出されます、オイル添加剤の真実↓

http://www.mercedesbenz-net.com/trouble/tenkazai/index.html

ご存知の方も多いと思いますが、はじめての方はどう思われるでしょう。

比較的真実を表していると思いますが、中にNASAで独自調査・・・みたいな表現がありますが、私はそうした記録は見つけることが出来ませんでした。
NASAが車のオイルの試験をやるとは思えないので、もしかしたらロケットで使用する軸受けなどの潤滑剤として試験をしたのかもしれませんが、真相をご存知の方がみえたら教えてください。

で、開発元のデュポン社はどうなっているかというと、テフロンの説明のあるHP↓

http://www.teflon.com/Teflon/consumer/ap/jpn/home_page.html

で自動車関係と言うところをみると、英文ページに飛びますが、ワイパーブレード、オイルフィルター、ボディやシートのコートが紹介されているだけでエンジンオイルと言う言葉は出てきません。

メーカーもテフロン分子は柔らかいので極圧のかかる部分では有効ではないと過去に発表していますので、現在販売されているオイル添加剤(デュポンが添加剤に対してテフロンと言う登録商標の使用を禁じたためPTFEと表現されている物)は害はあっても効果は無いと考えられます。

その1で書いたように、溶剤がオイル粘度を下げるため吹けが良くなることと、テフロン粒子が柔らかくショックを吸収するため音が静かになることから、効果があると信じている根強い信者がいるように思います。

ただ、デュポンのHPをよく見ていると、フッ化系添加物で登録商標名がZonyl(ゾニール??)と言う粒子があり、その中で内燃機関のオイルに添加するみたいな説明があります。

↓のOILと言う部分。

http://www.dupont.com/teflon/fluoroadditives/applications/lubricants.html

デュポン社では、テフロンはエンジンオイルの添加剤に適さないと発表した後もテフロン粒子の研究を進めていて、約10年後の1991年にフッ化系添加物はオイル添加剤として優れていると言う発表をしており、それがこのZonylというテフロン粒子と思われます。

しかしこの翌年92年、米国のロードライダーマガジンと言う雑誌で、Snake Oilと言うタイトルで、テフロン系添加剤をバッシングする記事が発表されて、幾つかの製品は訴訟などもおこり事実上米国内での販売が出来なくなりました。
これは、化学合成オイルメーカーが仕組んだものだとか黒い噂がありますが真相はわかりません。

Snake Oil の記事↓

http://www.vtr.org/maintain/oil-additives.html

Zonylの話に戻りますが、説明の中で内燃機関で使用するには化学的、温度的安定度が重要であり、MP110という製品が粒子が小さく液体では安定したコロイド状態で化学的に安定した物だと書かれていますが、製品検索で「潤滑」「オイル、グリス」に使用できる物を検索しても適合する物が出てこないなど良くわからない部分があります。

オイル添加剤の真実の中にも書かれていますが、米国ではメーカーが正式に使用禁止を呼びかけているのに、日本では同一メーカーの車を扱うヤナセや他のディーラーで販売するなどおかしな点があります。

穿った見方をすると、使用した事による故障の確率と利益を比べると利益が大きいとか、日本人は簡単に訴訟を起こさないから大丈夫とディーラーが考えているのかと思ってしまいます。

効果のほどは、エンジンオイルと添加剤のHP↓

http://web.kyoto-inet.or.jp/people/macchann/hiroshi/f4c2.html

でも、言われているほど摩擦の低減にならないとあります。
同HP中に問題点など書かれており、NASAのルーウ”ィス研究所による見解などネット上では良く見かけるものなのですが、NASAにはそのような研究所は無いですし、似た名前でルイス研究所と言うのがありますが、テフロン系添加剤に関する研究を行った実績は見つけることが出来ませんでした。

テフロン系添加剤の裏には、色々と政治的な匂いもして調べれば本1冊には十分なりそうです。

だらだらと書きましたが、シリンダーにはわざわざクロスハッチを付けて油膜を維持して流体潤滑を行っているのに、金属表面の溝を埋めるとか、そもそもテフロンは後から金属面に定着などしないので、コーティング膜が出来てコールドスタートが防げるなどと書いてある製品は信用出来ません。

また、クランクシャフトのメタルや、カムが高負荷時に流体潤滑から境界潤滑になることが知られていますが、この点を考えると効果の認められる化学合成油が安心ですし、純正のオイルならそうした高負荷時でも保護出来る事を確認しています。

レガシィや高級車はクランクシャフトはベアリングで支持したり、カムなども最近は窒化チタンコーティングを施して摩擦抵抗を下げるなど、添加剤よりも優れた材料が使われています。

細かいとは言え固体物質をエンジンに入れるのは抵抗がありますから、テフロンはフライパンやワイパーゴム、マウスの裏に付けて滑りを良くするのが一番良使い方だと思います。
くれぐれも、ハンズなどでテフロン粉末を購入してエンジンに入れることの無いようにとしかアドバイス出来ません。

元気があったらつづく
Posted at 2005/01/18 14:43:50 | コメント(0) | トラックバック(2) | 技術解説 | クルマ

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