[CBR250Four] 経年劣化で固着したスピードメーターを再生修理する (2)用途別潤滑スプレー

経年劣化で固着したスピードメーターを再生修理する (1)注油後に回転を付加（→ https://minkara.carview.co.jp/userid/132018/car/28623/6147381/note.aspx ）からの続き。

# この記事のアップ：2020年12月25日
（メンテナンス履歴として記録に残すため、過去に実施したDIY作業を整備手帳にアップします。）

経年劣化で固着して作動しなくなっていたスピードメーターへの対策として、シャフトにCRC5-56を吹きつけた上で一晩放置し、改めて回転トルクを入力してみたところ、渋いながらも確実に動くようになってきました。

ただ、あくまでCRC5-56は暫定処置。今回の目的に適した潤滑剤を新たに選定し、購入することにしました。

まず、固着してしまっていた部位に対しては、グリースメイトを購入。

◎グリースメイト：潤滑、防錆力を長期間キープ（20％増量品）。極細ノズルで狙った位置に容易にスプレー可能。

ここで決め手となった特徴は、極細ノズルです。後述するように、狙った位置にピンポイントでスプレーすることができます。

スピードメーターを構成している各部品は非分解の状態で処置するので、「手前の障害物のスキマを縫って」「奥に位置するターゲットに」「確実に届くように」スプレーする必要があります。

画像は、その具体的な位置関係の拡大図です。

樹脂ギヤと板金フレームとの間のわずかなスキマから、狙いの位置にスプレーすることができるノズルを標準装備している「グリースメイト」は、まさに打ってつけです。
（ノズルが太いと、スキマに入らない。）

その一方、固着した箇所以外の摺動部にはドライファストルブを適用しました。

◎ドライファストルブ ： 速乾性潤滑スプレー。フッ素樹脂（PTFE）配合でゴムや樹脂もOK。

樹脂やゴムに対する攻撃性が低く、ダメージを与えるリスクが低い点が、決め手となっています。

画像は、樹脂ギヤにスプレーした後の様子。ネーミングの通り、スプレー後は（オイルのようなギラギラした表面性状ではなく）サラッとした感じになります。

このように、固着した部分と樹脂摺動部のそれぞれについて使用するスプレーを あえて選択的に区別することで、適切な潤滑効果が得られるように配慮しました。

十分にスキマに浸透するであろう一晩放置の24時間ごとに、メーターシャフトを少しづつ回転（接触位置ズラし）させながら、潤滑スプレーを吹きつけしました。

この措置を数日間繰り返し、約5日後には十分になめらかにメーターシャフトを手回しできるほどに機能が回復しました。

画像は、回転治具代わりのインナーケーブルの一端を電動ドリルでチャッキングし、外部から回転駆動力を与え続けられるようにしたショットです。

当初は、あれほどガンコでピクリともしなかったスピードメーターが、ものの見事に指針とオド＆トリップメーターの両方で復活を遂げてくれました。

画像は、摺動各部へ注油を繰り返しながら、潤滑浸透と慣らし回転をさせている様子を写したものです（トリップメーターの走行距離が0.0kmから約0.5kmへと増えていることが分かります。）

さらに続く。→ 「ヨーグルト・スピードメーターケースの自作 (1)Bb12菌入り400g完食」 https://minkara.carview.co.jp/userid/132018/car/28623/6149063/note.aspx