エンジンオイルの交換(工場充填油で走行9373km → カストロールエッジ0W-20FE)
目的 |
修理・故障・メンテナンス |
作業 |
DIY |
難易度 |
初級 |
作業時間 |
1時間以内 |
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工場充填油(新車がラインオフされたときに入っているエンジンオイル)を、あえて交換せずに約10か月・9400kmまで引っ張りました(※)。
(※)工場充填油をキープした理由に
ついては後述します。
走行距離が1万kmに近づきましたので、いよいよ市販油に交換することにしました。画像は、自宅玄関前の地下ピットにVNHCレヴォーグ STI Sport# をセットしたところです。
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工場充填油については、以前、スバルのイベントで技術者から次のコメントをいただいたことがあります。
(1)工場充填油も純正油ではあるが、
ディーラーで扱う純正油とは異なる。
(2)グリーンエンジン(組み立て直後)
の慣らし効果を狙った成分を配合。
(3)当たりが付くまでの省燃費効果も
狙っている。
(4)納車直後にオイル交換されると、
実はもったいない(ディーラーさん
にとっては儲けにつながるが)。
具体的な成分までは不明ですが、上記コメントから推定すると、恐らくモリブデンあたりの濃度が高められているのでは?と推定。
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一つ前の画像でオイルレベルゲージを少し浮かせて、左の画像でオイルフィラーキャップを少し開けておきます。
エンジンオイルは下抜きでドレンさせるため、下から排出されるオイルと上から置換される空気の入れ替えが、スムーズに行われるようにするためです。
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走行距離累計で約9400kmまで無交換で引っ張った「工場充填油」を、ついにドレンします。
ドレンする際に、別途サンプルとして透明容器に200㏄ほど、採取しておきます。
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今回、入れ替えするエンジンオイルはカストロール・エッジの0W-20FE。
2.4L車の場合、通常の純正油はECO 0W-20/0W-20/5W-30、レ・プレイアードは0W-20/0W-30 が指定されています。
かつてのEJ20型ターボエンジンとは異なり、ターボ車であっても下は0W、上は20の粘度でも十分に耐久性が保たれていること、サーキット走行はしないこと…などから、0W-20で日常ユースを十分にカバーできると考えました。
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画像左: 工場充填油(走行9373km)
画像右: カストロールエッジ0W-20FE(新油)
本来ならば、工場充填油の劣化度合を数値化したいところですが(例:動粘度[Cst]、全酸価[mgKOH/g]、全アルカリ価[mgKOH/g]、ダイリューション[mass%] など)、今回は色味の比較に留めます。
◎参考文献
「JISハンドブック・石油/日本規格協会」「TOYOTA Technical Review/Vol.47 No.1」「三菱石油 技術資料No.83」「出光技報 41巻4号/1998」など
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工場充填油(走行9373km)の近接画像。
色は黒味がかっていますが、直噴エンジンでは短距離走行でも黒くなる傾向があるようですので、「黒いから」という理由だけでは、一概には「悪い」とは判断できないようです。
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カストロールエッジ0W-20FE(新油)の近接画像。
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下抜きですが、油温が常温ではドレンにも意外に時間を要します(作業時間の多くはこの時間が占めています)。
十分にオイルが抜けたと判断できたら、オイルフィラーダクトにペットボトル流用の「じょうご(ろうと)」をセットします。
その際、念のためフィラーダクト周辺にもウエスを巻き付けておきます。
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カストロール・エッジ0W-20FEを慎重に注いているところ。
オイル缶の中に新油が残らないよう、しっかりと注油します(高価なオイル、もったいないですからね…)。
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注油後、油量を確認します。
いったんエンジンをかけて、動弁系の末端までオイルを行き渡らせてから、(オイルパンにオイルが戻るまで)しばらく放置 → オイルレベルを確認します。
厳密には、油温によってオイルパン内の油面高さが変動しますが、例えば毎回「冷態時に確認する」などと条件を決めておけば、調整の仕方がブレることを避けられます。
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レヴォーグの2.4L車のエンジンオイル交換量は、オイルフィルターの交換なしの場合で約4.3L(サービスデータの規定量)です。当方の場合、不足したときのために、別途「油面調整油」を保管しています。
今回のオイル交換時の走行距離は、整備手帳のタイトルにもありますが、9373kmでした。この時まで、(冬場の札幌での走行を含めて)何ら不都合なく工場充填油で過ごしたことを、付け加えておきます。
世界的なトレンドとして、オイルのロングインターバル化が進んでいますので、かつてのように「短距離で交換するのが良し」とは言えず、「ユーザーのクルマの使い方に見合った」インターバルで交換するのが良いと考えています。
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(ご参考)
オイルの劣化度合を簡易的に、相対比較するための手法として「ASTMカラー」があります。
あくまで視覚的なものであり、オイルの定量的な余寿命の判断基準にはなりませんが、一応のご参考まで。
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