はじめてのクラウドファンディングでポータブル電源を購入しました。
奇しくも、2021年は東日本大震災から10年。
当時は自分が住んでいる静岡県でも大きな地震があって(しかも震源地でした)、連日の悲惨なニュースを見ていた頃だったので、
「ついに東海大震災きたか・・・!!」
と青ざめたものでした。
揺れてる?
↓
マウスが定まらない?
↓
ディスプレイや棚がすごい揺れ方してる!? 尋常じゃないぞこれ・・・!
↓
ひどい揺れで視界が定まらない、机の下に潜るよりも転がらないように捕まるのが精一杯
以上が地震があった夜の出来事です。
揺れに耐えながら、食料やガソリン、電気ガス水道、薬が手放せない両親の医療などなど必死に考えてました。
そのあとすぐに大規模な停電があり(当時は東京電力の範囲だった)急遽バッテリーとインバータを購入、さらなる非常時に備えたのですが・・・
10万円近く投資したバッテリーシステムは未使用のまま5年ほどで使えなくなり廃棄。
喉元すぎればなんとやらで月日がたっていきました。
その間、結婚して子供ができたり家を建てたりいろんな事があって、自分の生活スタイルも全く違うものになっています。
また用意したいなと思っていたバッテリーシステムも、時代の流れで鉛バッテリーとインバータの組み合わせから大容量のリチウム電池がすごい勢いで登場。
どうしようかなーと悩んでいました・・・が、結局、危機感と災害への備えと言い訳して買ってしまったという(;´Д`)
今回届いたのはコレ。
ブルエーティという中国の会社が作ったポータブル電源「EB70」です。
クラウドファンディングにありがちな、実績がなく聞いたこともないメーカーの一発品ではなくて、販売実績があってレビューも良さそうなメーカーを選びました。
箱を開けたらしっかりした梱包が登場。
冊子と付属品の箱が出てきました。
紙切れ1枚のありがちな説明書ではなく、日本語もある程度しっかりしたものです。
今回のクラウドファンディングのお祝い?としてキャラクターのステッカーが同梱されていました。
バッテリーの充電に使うACアダプタの大きさにびっくり。
大盛りのお弁当くらいの大きさがあり、冷却ファンも内蔵しています。
キーボードやマウスと比べるとその大きさがわかるかと思います。
充電時間は家庭用の100Vで4~5時間くらいのようです。
容量の割にはかなり早い印象で、最悪充電を忘れても何とかカバーできそうな気がします。
ただ、大きさからして持ち運びするようなものではないですね。
左側が車のシガーソケットから充電するときに使用するケーブル。
最大10Aで充電しても120Wなので、エンジンを掛けて満タンにするにはあまり実用的ではない感じです。
充電を忘れた時や、移動中に継ぎ足し充電するのに使うくらいでしょう。
右側がソーラーパネルから充電するときに使用するケーブル。
自分の使い方ではソーラーパネル充電をするほどガチな使いみちがなかったので、今回は購入しませんでした。
(2泊以上のキャンプとか、本格的な災害でインフラが寸断された時くらいか?)
購入したのは赤い色のモデルです。
普段アテンザの鮮やかな赤を見てると、塗り直したくなるくらいしょぼく見えます(笑)
特に、水平に走るケースの合わせ目がひどい。境目のバリが手に引っかかるくらい合っていません(;´Д`)
合わせ目を見せない工夫があったら良かったのにと思いました。
取っ手もフリーなのでパカンパカン動き放題だから、ナイロンブッシュでも入れて、ゆっくり動くようにしたい。
設計は悪くないし、作り込みにもうひと工夫あればかなりいい線行くと思うので惜しいところ・・・。
表示はいたってシンプル。
同時期に売っていた大容量のタイプは情報量の多い液晶が付いていましたが、こちらはシンプルな感じです。
ガジェットらしく色々表示されたら楽しいけど、どうせそんなに見ないので気にしません。
ただ、表示がすぐ消えてしまうので、もうちょっと長めに表示してくれたらいいのにと思います。
天面はワイヤレス充電ができるようになっていて、Xperia Z4を乗せてみたところ問題なく充電できました。
最大15Wで充電できる模様。
LEDのライト付き。
まああってもなくても良いかなといった所。
こういうのを持っている人って、大抵LEDライトもそれなりのものを持ってますよね。
横から。
冷却ファンと通気孔があります。
防水ではないので、屋外で使う場合は注意が必要。
もちろん、日が当たる所で使うのもNGです。
背面にはスペックが印刷されたステッカーが付いています。
全体的に作りはシンプルで、余分な装飾がないのはデザイン的にも好感がもてます。
それにしても、合わせ目がひどい。バリ取りしようかしら(´・ω・`)
電波法、PSEマークもちゃんと付いてます。
マークの下にちゃんとパワーオーク株式会社の名称やP/Nも書かれてるので偽物ではないみたい(*´∀`)。
気になるスペックの方はというと、
型式 EB70
容量 716Wh
出力 AC110V*4(1.59~6.36A)、USB-A 3A*2、USB-C 3A*2
DC5521 12V*2 + シガーソケット(10A)、ワイヤレス充電 5~15W
入力 12~28V 8A(200W)
・AC110V*4(1.59~6.36A)
コンセントからは、AC110が出力されていました。
4個トータルで700Wまで出力できるということなので、1個で6.36Aか4個でそれぞれ1.59Aで使うかっていう感じです。
・USB-A 3A*2、USB-C 3A*2
USBは表記の通り、3A出力が各2系統付いています。
USB-Cの方は、5/9/12/15/20の自動判別機能付き。
・DC5521 12V*2
DC5521というのは、DCジャックの規格で内径5.5mmピン径2.1mmの意味です。
調べるとよく出てくるのが監視センサとかカメラのケーブルで、こちらも中国製品がものすごく多いです。
・シガーソケット
こちらも12V出力で、DC5521と出力が共通になっています。
合計で10Aの容量があります。
・ワイヤレス充電
今の携帯が対応しているからというのもありますが、USBコネクタの劣化を気にしないで良いのと置いておくだけで充電されるのは何気に便利です。
何よりカッコいい気がします。
負荷テストは、真冬のキャンプで使えそうな電気毛布で試してみることにしました。
エアコンとか冷蔵庫とか電子レンジとか動かしてる動画が多いですが、自分の場合、屋外でそういった家電を使う想定はないので。
せいぜい、この電気毛布とか夏の扇風機くらいじゃないかと思います。
何度試しても100W近い出力になってしまうのですが、電源の内部回路の問題か毛布の問題かまでは確かめていません。
ちなみに電気毛布は定格45Wです。
DC22.4VをAC110Vにするインバータで50W近く消費してしまうのも考えにくいし、毛布があたたまるまでの電力としては大きめだし、そのうち実地で検証するまではまあいいかという感じです。
--購入してから思ったこと。
このジャンルに於いて、手の届く価格帯では純日本製というのは選択肢がありません。
日本で企画設計しても製造は中国
部品は中国
日本で検品していると謳う中国製
どうしても中国製に頼らざるを得ないのが現状だし、そもそも世界のリチウム電池生産は、中国が圧倒的で残りを韓国・日本が作っているくらい。
日本製の電池を使って規格通りに作ろうとしたら、3~4倍くらいの金額になってしまうのでは・・・
アメリカで売ってるオレンジ色の電源を検討しましたが700Wクラスは設計が古いので見送り。
1000Wクラスは高いしかさばるので用途にあわず。
あと微妙にオシャレじゃないデザインが気に入らない(笑)
クラウドファンディングで出ていたエコフローという会社の電源は購入寸前までいったものの、やはり実績の少なさとリチウムバッテリーの懸念があり思いとどまりました。
怖いのは、やはり爆発したり燃えたりすることです。
現状出ているポータブル電源は、ほとんどが発火の危険性の高いコバルト系やマンガン系のリチウム電池を使用しているので、保管時に火事になる怖さが抜けきれませんでした。
今回購入したポータブル電源に使われているのはリン酸鉄リチウムバッテリーというもので、リンと酸の結合が強いので爆発や発火の可能性がとても少ないという話です(本当の所は自分が実証してないのでわかりません)。
日本でも、ムラタのFORTLIONとかがあります。こちらは期待寿命15年というすごい電池。
充電回数が1500サイクルと通常のバッテリーと比べて3倍近いのもポイントでした。
非常用電源としての想定が濃い、月1回も使えば良い方の自分にとっては、1500回もなくても良かったりしますが・・・。
購入時に、バッテリーがLiFePO4というのを全面に出していた割にスペック表ではLi-ionとだけ表記がありました。
間違っちゃいないけど、コバルト系じゃないよって大きく書けばよかったのにと思います。
諸々比較していって、値段がお手頃だったこの機種を購入に至りました。
初めてのクラウドファンディングで、バックれられたらどうしようかと少なからずドキドキしていたのですが、無事に届いたので良かったです。
キャンプに持ち込むのも楽しみですし、災害時にも有効活用できるように準備していきます。
我が家は太陽光パネルの回路を切り替えて独立運転できるようになっているので、晴れていれば昼間充電して夜に備えるという使い方もできます。
さすがにバイクに乗っけてキャンプに持ち込むのは難しいかな・・・