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2014年09月27日 イイね!

ハイオクたん

ハイオクたん
誉エンジン見るたびにこれ燃料さえあればとかいう問題じゃないよなあと思うクリストファです。






マクラーレン650Sのアジア向けデチューンモデル、625C


iPhone5から5Sでももう少し変化あったような、なかったような。
650馬力から625馬力なんて気がつく人いないと思いますが
「モンキーモデル」とか言われてバカにされそうですね。
これ買うお金持ちもバッジだけ650Sに交換とかやるんでしょうか。


見栄が第一のアジア向けなら数字は上げたいところですが
マクラーレンがあえてこんな変更しないといけなかったのは
たぶん入手できるガソリンのオクタン価の問題かと思います。



高回転まで回して当然の高性能スポーツカーの場合、
オクタン価の多少はダイレクトに問題になります。
日本のオクタン価は95〜98以上。
アメリカだと90から95、一部98以上。


こうなると例えばNAで高回転まで回すパガーニゾンダなんかは
アメリカでは困ったことになるので、比較的ノック耐性が高い
(調整が効く)ターボエンジンのヒュ…ヒュウァイラァを開発したりします。
1000馬力保証のヴェイロンは高ハイオクだと1024馬力は出るとか。


それ考えると、オクタン価98とか100のハイオクガソリンが
北海道の最果てでも売ってる日本はかなり恵まれてますね。
あそこのレシート面白かったです。




これに対して中国のオクタン価は中途半端で、
90番、93番、97番とかだったりします。よくて98番。
欧州のハイオク(98以上)前提のスーパーカーには辛い環境です。
しかもお国柄、書いてある額面が最も信用ならないわけで。

でもお金はいっぱいあるからメーカーだって売りたい。

というわけで、パワーを落としてでも売るということになります。
道路事情に合わせてサスも再セッティングされているそうなので
低価格化のためのデチューンというより、ローカライズですね。
むしろ素直に公表してるだけマクラーレンは生真面目です。






国ごとのオクタン価についてもう少し。

欧米石油資本ががっつり入ってるだけ中国はまだいいほうで
国産のいい加減な製油所から供給している、いわゆる第三世界の国の
オクタン価はもっとひどい。オクタン価80前半とか。戦争末期の日本かよ!

なので高性能低燃費エンジンを積んだ日本車や
直噴のドイツ車にとってはきつい輸入障壁になっています。
グローバルな商売は大変です。








しかし、オクタン価98でOK、97じゃ厳しいって
650Sってどんだけカリカリチューンなんでしょうね…


あ、いま気がついたんですが
「カリカリチューン」の「カリカリ」って
ノッキング上等セットのカリカリ音のことなんですね。


圧縮比上げるチューニングと共に死語になりつつある。



Posted at 2014/09/27 21:52:40 | コメント(0) | トラックバック(0) | Automobile tech | クルマ
2014年09月03日 イイね!

家庭用3Dプリンタの限界・やっぱり熱溶融式はいまふたつ

家庭用3Dプリンタの限界・やっぱり熱溶融式はいまふたつベリリウムもMMCも使えないF1より学生フォーミュラのほうがどう考えても面白いじゃんと思うクリストファです。











名古屋工業大学フォーミュラチームが
3Dプリンタでサージタンクを作ったそうです。

http://news.mynavi.jp/news/2014/09/03/233/

せっかく流体解析して理想的なモデリングをしても
FRPのハンドレイアップじゃ正確に作れないしバリも多い。
じゃあ3Dデータから直接成形しよう…っていう
とても真っ当な3Dプリンタの使い方です。
上智大学のSophia Racingなんかは昔から使ってますね。

写真を見る限り、これはプロユースの3Dプリンタで積層して
外側からFRPのレイアップで補強してるんだと思います。



http://i.materialise.co.jp/blog/entry/1113

上智大学はスロットルまで自作してます。
大学生だったら見学に行きたかった…!



上智大学が使っていたのはガラス繊維強化ナイロンのようです。
絶対圧2.5バールもかかるのに樹脂?と思われるかもしれませんが
高分子材料であるナイロンは、高い強度のわりに非常に軽いため
断面を厚くでき、設計によっては金属よりずっと優秀です。
アルミ溶接よりよっぽど強度も信頼性も設計自由度もあります。
粉末をレーザーで固めていく粉末焼結積層法(SLS製法)なので
面倒なサポート材除去やパリ・剥離とも無縁だしね。



※残念ながら聞き入れていただけなかったのでここに警告しておきます。

吸気系、特にエアクリ下流に熱溶融式積層を使うのは非常に危険です。安価な家庭用3Dプリンタでの熱溶融式積層は剥離がたいへん発生しやすい造形方式です。積層の剥離が発生した場合、NA車であればスロットルもしくはバルブの破損、ターボ車であればタービン破損の危険性があります。
また、強度の高いナイロン粉末焼結式であっても、プロが吸気系の試作に使用する場合には研磨と表面処理を行っています。3Dプリンタに対するこれ以上の誤解を防ぐためにも、吸気系に対する家庭用3Dプリンタ部品の安易な使用に関しては、作成者に対しても使用者に対しても強く自制を求めます。






失礼いたしました。

うーん、ここしばらく家庭用3Dプリンタをガッツリ使ってみての感想としては、

やっぱり熱溶融式の家庭用3Dプリンタは



ぜんぜんダメ






です。

コスト以外で粉末積層法に全くかなわない。


PLAはバリが出るしサポート材除去がつらい。
ABSは反るからプリンタの前で監視してないといけない。
ついでに、どれだけ丁寧に積層しても
機能部品としての美観・精度・強度が足りない!


おもちゃとしては楽しかったのですが、
限界が見えてくると途端につまらない。





ヨーダならビレッジバンガードにも売ってるし




こう思うようになったのは、ナイロン粉末積層の3Dプリントが
わりと現実的な値段になってきた、っていう理由もあります。
実はこのまえ試しにナイロン粉末積層法の部品を外注したのですが、
これが軽くて強度がものすごく高く、綺麗で、精密で、設計も自由度があるので、
やっぱりコストが10倍になってでもナイロンがいいや、っていう結論に達しました。
フィラメント溶かして苦労しながら積層して……ってやってたあの頃は
どんだけマゾヒストだったのかと。





というわけで、


家庭用3Dプリンタの前でウンウン唸りながら積層設定して
ガタガタでバリの多いプラスチックの塊を作るより、
CADデータ作って即送信して宅急便が届けてくれた方が効率的!
業務用3Dプリンタだから綺麗で強度も高いし最高!


…っていう、一周回って実につまらない悟りを開いてしまったのでした。


まさに、そば打ちセット買って打ち始めたらしばらくは楽しいんだけど
どう考えても外で食べたほうが楽だし安いし美味しいしで、
やがては倉庫の奥で盛大なゴミになる的な、そのパターン。




まーそんな生悟りは海外の人もとっくに開いていて、
家庭用の卓上ナイロン粉末焼結プリンタとか出始めたらしいけど、
あれは分子間の結合強度がレーザーの出力に依存するので
家庭レベルの電力では強度が低下するのでは、と思います。
一晩動かしておくと電気代がシャレにならなさそうです。
あと粉は飛ぶし、うるさいし、定期クリーニングは必要だし……


やっぱりご家庭に試作以上の生産設備を導入するのは無理があるよなあ、
というのが、いろいろ使って体験してみた2014年時点での結論です。











オレ達はようやくのぼりはじめたばかりだからな
このはてしなく遠い3Dプリント坂をよ…






3Dプリンタの限界については分かりやすいこちらの記事もどうぞ↓

3Dプリンター騒がれ過ぎ。それで飯食ってる僕が言うんだから間違いない
http://www.gizmodo.jp/2013/09/3d_97.html
Posted at 2014/09/03 18:35:50 | コメント(4) | トラックバック(0) | Make | 日記

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