薄々は気付いていました…そうです、4月にもなって未だに今年の投稿件数が0であるという事実を!
あけましておめでとうございます。(今更)
今年の冬は寒かったように思います。
ほとんど雪が積もることのない私の居住地域でも、2度にわたる5cm以上の積雪を観測しました。
毎週末、新雪の積もった峠に出掛けては、スノードライビングの練習に明け暮れました。
春も遅れてやってくるように感じていましたが、突然に暖かくなり、桜も咲いたかと思った2日後にはほぼ満開、そして散ってしまいました。
春は駆け足です。
駆け足でやってきたのは春だけではありませんでした。
私のもとに、クルマが一台、転がり込んできました。春だからなのでしょう。
RENAULT TWINGO GT
思えば、2015年の東京モーターショーから買うことが決まっていたのかもしれません。
モーターショーに出掛ける前に展示車両情報で知り、RR、0.9L Turboというパッケージングに興味を惹かれ、ずいぶんと熱心に見て回りました。
ただ、この時はMTの日本販売がないことをスタッフから聞き、残念に思ったものです。
そして、2018年。
TWINGO GTが発売になる、RENAULTのディーラでフェアがある、そう知ったのはフェアの4日前、2月20日のこと。
これは!と思い、いろいろと調べてみると、2017年10月に200台限定でTWINGO GTが発売されていたことを知りました。
“とりあえず”フェアに顔を出してみようと考えたのですが、すごくフワフワとした気持ち。
これは、完全にクルマを買う流れだと思いました。
そう、クルマというのは高価でありながら、買うときというのは計画性もなく、突然なのです。
突然に買うものをクルマ、そうでないものを車と表記します。
それから3日、頭もぼんやり、仕事も手に付かず、完全に恋でした、いや、恋したことないけども。
そして、ディーラへ…。
初めてのRENAULTディーラ、というか、初めての外車ディーラ。
その真ん前に、ずいぶんとくたびれたLEGACY RS-RAで乗り付けます。
『あのぉ…TWINGO GTが発売されると聞いたので、話だけでも…』
そう、店員に声を掛けます。
頭は沸騰寸前です。何がなんだか分かりません。
とりあえず、席に通され、コーヒーをもらい、混乱した頭で絞り出した質問。
『TWINGO…というか、RENAULTはミリ規格ですか?インチ規格ですか?』
今、考えてみると、これは完全に買う人の質問です。
買わない人の質問は、値段と燃費です。燃費は最後まで聞かなかったし、今でもカタログ燃費を知りません…そんなことは些末な問題なのです。
なぜなら、ガソリンを入れれば、走るのだから。
そこから、次々とおかしな質問を投げかけて行きます。
『エアコンは付いていますか?』
『ABSはありますか?』
『パワーウインドウなんですね!?』
なぜなら、そう、私のLEGACYにはどれも付いていないから。
一通り、話を聞いたあと、展示車両を…を…を…???
ディーラで確保していた200台限定車が鎮座しています。
これは間違いなく、私が買うことを想定して、ディーラが押さえていた物件と思われます。
そうです、46億年前に地球が誕生した、その日から、私はTWINGO GTを買うことが運命づけられていた、そう理解しました。間違いありません。
しかし、そうは言っても、試乗もせずに買うのか。
これはクルマです。大根ではありません。
買って帰って、食べてみてから『美味しくないな!?』では済まされません。
しかし、そこは46億年の長い時の流れ。
試乗すべきクルマがあったのです、そう、営業氏のクルマ、それがTWINGO GTだったのです。
試乗するときに大切なこと、それはLEGACYと比べてはいけないということ。
なぜなら、LEGACYは『世界一よく走るクルマを作ろう』というコンセプトのもとに開発された、世界一よく走るクルマだから。
つまり、どんなに良いクルマでも、LEGACYと比べたら、世界で二番目以降ということになってしまう。
だから、とにかく、試乗するときは試乗するクルマに集中すること。
そして、イグニッション、1速にギアを入れ、アクセルをジワリと開け、クラッチを近づけていきます。
動き出したら、2速へ。MT車で大事なシフト操作、そのフィーリング。
私は46億年の地球の歴史を受け入れて、このクルマを買うべきなのか否か、それを確かめるべく、クルマを進めます。
なるほど…
世の中には、運命というものが存在したのでした。
なぜかカバンに忍ばせてきた実印が朱肉に染まり、紙面へ叩きつけられます。
ハンコポーン
そして、3月24日、納車。
2週間ほどで、1,000km以上走りました。
最初の300kmほどは、エンジンがぐずり、おっかなびっくりな私と相まって、クルマが前に進みませんでしたが、500kmを超えると慣らしもある程度進み、クルマと会話する言語を見つけた気分になります。
まずは2,000kmまで慣らし運転ということで、アクセルは深く踏み込めないけれど、それでも引き締められた足回りから、コツコツとパリの石畳を叩く音が響いてきます。
『右ハンドルに乗るのなんて、どうせ英国人と日本人だけだ』と割り切った使い勝手も、苦になりません。
太い鋼管フレームを中心としたド・ディオン式のリアサスペンションが車体を揺らします。Aセグメント車です。
こうして、しばらく乗ってから思うのは、LEGACYって本当に素晴らしいクルマなんだなぁ、ということ。
そして、21世紀でも楽しいと思えるコンパクトカーが手に入ったことへの感謝。
ディーラで記入したアンケートには、『車の購入時期はいつを予定していますか?』という質問に対して、『その他:欲しいと思えるクルマと出会えたとき』と記入しました。
今が、その時だった、それだけです。
友人たちも、次々と新車を購入し、すっかり21世紀になりました。
ただ、私にとってTWINGOはセカンドカー。
つまり、ファーストはLEGACYであることに変わりありません。
そして、それは決して『LEGACYの走行距離を減らす』ことでもありません。
今まで以上にLEGACYを楽しむために、まったく違うクルマに乗って、LEGACYの良さを再認識すること。
LEGACY以外のクルマで、さらに運転感覚を身に付けること。
そして、LEGACYの修理・整備を躊躇なく行えるようにすること。
それらに加えて、『楽しい』を与えてくれる、そんなクルマとの出会いをずっと待ち続け、春になった2018年。
これからも、自信を持って言える最高のカーライフを送るために。
さて。
ところでLEGACYなんですが…ついにウォーターポンプがダメになってしまいました。
ガラガラと音を立て、水を送り出していた最期。
ぽたぽたと水を垂らし、湯気をあげ、246,000kmの旅路の末、ついに水を回す機能を失ってしまいました。
春、それは毎年、LEGACYにとっては修理の季節なのです。
幸い、ポンプはまだ新品部品がでます。
12ヵ月点検に合わせて、タイベルと共に交換作業をディーラで実施中です。
今はただただ、LEGACYに乗りたい。
2018年も、LEGACYと共に走り抜けていきます。
そこに、TWINGO GTもお迎えして。
あけましておめでとうございます。