昨日、23日は皇居で天皇誕生日の一般参賀へ参列してきました。
ここ最近はほぼ毎年、参列するようになっています。
今回、思うところがとても多く、文字に起こしておかないといけないと思い、ブログにすることにしました。
群馬在住ですが、朝一の特急に乗っても東京駅に着くのが8時前で、混雑が予想される今年の一般参賀には厳しい時間だろうと思い、前泊しての参列でした。
前日は友人と三崎でマグロの刺身を食べ、横須賀の趣味者が集まる居酒屋で呑んで、早くも年末年始の雰囲気を味わいました。
23日朝7時過ぎ、東京駅に友人と集まり、参列者の待機列へ。
昨年は8時から並びましたが、平成最後、今上天皇最後の天皇誕生日ということで、昨年より1時間ほど早く並びました。
列で待機していると、目の前に並んでおられる方がフジテレビの『皇室ご一家』の取材を受けておられました。
なんでも長野県から初めての参列で、東京に住む娘の家に宿泊してきたとのこと。
来年5月に今上天皇の譲位が決まっており、12月23日に天皇誕生日として一般参賀が行われるのは今年が最後。
多くの国民が、思うところあって参列していたように思います。
参列者が多いことの他は、例年通りに進行し、陛下のお言葉を頂戴しました。
最後の天皇誕生日にあたり、何か特別なお言葉があるかと思いましたが、例年通り誕生日を祝われることへの感謝、災害で不自由を強いられている人々を案じ、新年が良い年となるようにとの願いを話されました。
ただ、心なしかいつもより長かったように思いました。
そして、どことなく晴れやかというか、体調が良さそうな、そんな気がしました。
私は平成最初の年に生まれました。
愛車であるBC型初代LEGACYと同じです。
戦争を知らないだけでなく、昭和天皇も直接には知りません。
私にとって天皇というのは、今上天皇に他なりません。
戦後、天皇の在り方、国家体制は大きく変化し、神とされてきた天皇は、人間として国民の象徴である、とされました。
しかしながら、誤解を恐れずに言うのであれば、ここ数年、私は今上天皇がやはり神なのではないかと思うことが多くありました。
天皇の存在をどう受け止めるか、それは憲法によるものではなく、ましてやGHQが定めるものでもありません。
国民一人一人が考え、どう受け止めるかにあります。
55歳で即位された今上天皇は、私の中で認識された段階ですでに“おじいちゃん”でした。
それでありながら、多忙な公務や宮中行事をこなされるだけでなく、魚類研究者としてハゼの研究に血道をあげ、また皇居内のタヌキの生態の研究をされてこられました。
テニスなどを中心に運動をして汗を流し、愛車を運転し、子供や孫との時間を過ごし、災害等で傷ついた国民に寄り添い、多忙の中、高齢になって、小柄な体躯のどこにそれだけのエネルギがあるのかと、不思議に思うほどでした。
譲位が決まってからは、陛下の歩みに関する番組が多く、私がこれまで知らなかった苦悩や歴史を知る機会が多くあり、知れば知るほどに、国民の象徴とはどういった姿なのか模索し続ける陛下の姿に、思うところが多くありました。
平成という時代は、毎日のように新しい価値観をぶつけられる、そんな時代になってきたように感じます。
その中で、今上天皇の姿から感じるところ、それは、周囲の価値観に流されることなく、かと言って時代の流れを無視することもなく、一貫した価値観と意志で行動を続けることの強さなのだと思います。
そして、そういった姿へ畏敬の念を抱く。
『巨神兵、東京に現る』の中で、神の本質とは“畏れ”であると語られます。
今、私の中で沸き起こる畏れ、その対象が今上天皇である、それが私が、陛下が神であると思う所以なのです。
戦前のことは知りません、ただ、この自分の思想は、戦前における『天皇=神』とした価値観とは異なることだけは、なんとなく分かります。
誰かから押し付けられた価値観なのではなく、自然と沸き起こる畏れなのだと。
来年5月、新天皇が即位して、新天皇に対して、どのような思いを抱くのか、平成しか生きたことのない私にとっては、まったくの未知の世界です。
でも、その思いが今上天皇へ対するものと違ったとしても、それは優劣の問題ではなく、別の次元の話です。
そんなことよりも私が今すべきことは、趣味にもっと全力を注ぐことだと思います。
仕事が忙しいことを言い訳に、なんとなく趣味をサボっているような気がしてなりません。
今上天皇、そして皇后美智子様の歩みの中でも、初音ミクやくまモンといった、新しいことへ臆することなく向き合って、疑問を解決しようとする姿は特に鮮烈でした。
自分の生活を見たときに、なんとなく過去の惰性になってしまっているように感じる。
それではよくない、新しいことに挑戦しないと、という焦りのようなものを感じます。
今、自分の中で二つ、温めている事柄があります。
来年、この中の一つでも発芽させて、とにかく前に進みたい。
今年の天皇誕生日の一般参賀から帰宅し、そんな思いで一杯です。