昔、フライング・ミアータのキースから彼のお父さんが赤いコスモ・スポーツを所有していて、そのカタログは岡本太郎氏がデザインしたものだと聞いてとても驚きました.わざわざスキャンしたカタログの画像まで送ってくれたかもしれません.15年ほど前のメールのやり取りでの話です.キースは日本人のマツダMX-5オーナーのぼくが、そんな有名な事すら知らないのか?と反対に驚いた事でしょうね.
とにかく、マツダの(ユーノスの)初代ロードスターはどんな先入観や既成観念、その他のつまらない事ごとを大きく超えて素晴らしく魅力的で、それを手に入れる事を決めた瞬間からぼくの人生を豊かで楽しいものに変貌させてくれました.
そしてそれはいまでも続いているようです.
当時のぼくは5年乗った180SXを下取りにして何気ない軽四を新車で買うつもりでいました.
(追い銭無し希望で)
人生は家庭と仕事の為にある、その事を自分に納得させるつもりで.
もうクルマ遊びはおしまいだと.
それがちょっとだけ間違って、ちょっとだけ高かったエアコン無し鉄ホイルのベース車両を買いました.
一目ぼれで、出来心で、ロードスターを買ってしまいました.
本当に初代ロードスターは「その世界線」に主査が、マツダにおられた、その二つの条件がなければ生れなかったクルマです.
それが実現しなかった別の世界線では、以降のクルマ社会はもっと寂しいものになっていたに違いありません.
マツダだからこそ生れ、そして限りない大きなものをマツダに返したロードスター.
どうもマツダはそれを忘れずちゃんと心得ていて、ロードスターがマツダにもたらしたものをそのオーナーたちにまた返してくれるのではないだろうか?
メーカーだけではない、
オーナー達だけではない、
両者が気持ちを交わし合える関係.
それは自動車メーカーとしてとても立派な事だし、ロードスターを所有しているオーナーの喜びでもあります.
最近そんな兆しを感じているのです.
メーカーとオーナーのかけがえのない関係を築けるのがロードスターなのだと.
やがてそれがマツダ全車に波及してゆくのかもしれません.
ずいぶん昔に見かけてカメラに収めた写真の、2台のコスモスポーツ.
マツダのこころが通じて、いつか必ず見事に復活することを願います.
Posted at 2016/12/22 19:33:02 | |
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ロードスターのこころ | 日記