古くから港町として栄えた
尾道
かつては海運の拠点として備後地方随一の商業都市でした。
高度経済成長期を経てかつての活気はみられなくなったと言われますが、
港町の文化が色濃く残る街です。
その傾向は食文化にも見られ、瀬戸内の新鮮な魚を実に美味しくしかもお財布にもやさしく提供してくれます。食材で季節を感じることが出来る贅沢さがここにはあります。
坂と海の間にあるアーケード街。
このあたりから食のホットスポットは始まります。
この日はアーケードの一角で魚の露店が出ていました
工夫を凝らした看板
昔の銭湯を改造したお店
キレのある酸味が特徴の
「テングソース」も売ってます
古い建物も散見されます
このテング面は
ソースとは関係ありません^^;
おもちゃ屋さん
年代物の
「ウルトラマンエース」
アーケードからは海へ続く小路も
右手に見える
「桂馬商店」は美味しい蒲鉾のお店
これもレトロな小路
海側に出れば潮風がさわやかな散歩コース
岸壁にたたずむおねいさん
乾物屋の軒先には
干し蛸のオブジェ
反対側、坂へ続く小路
国道を越えると
こんな景色に
アーケードの外れにある商家
タイムトリップしそう?
アーケードを東に進むとそこは
「新開」
尾道で最も
コアかつディープな場所です
ちょっと路地を入ると
猥雑とした雰囲気が
少し今風のお店も
と思うと
レトロな雰囲気のタバコ屋さん
尾道では半ノラのネコをよく見かけます
広島随一の揚物屋ともいわれる
「一口」
頑固そうなオヤジさんが食べ方まで指南してくれます(笑)
開店と同時に入らないとすぐに行列ができる知る人ぞ知る銘店
香ばしく揚がった
「アナゴ」レモンと塩でいただきます
火加減が完璧で中はホクホク
「小アジ」は醤油で
他に鱧、タイラガイの貝柱、キス、アサリなどどれも逸品です
味の玉手箱
「玉扇」
本日おすすめの
「レバ刺し」
新鮮でくさみゼロ!
おすすめその2「秋刀魚」
脂が乗っていて美味でした
別の日に行った時の「刺し盛り」
なんとウニは
一舟! しかも
地物瀬戸内産!!
姉妹店の
「尾道玉扇」
アーケード街にあります
本店に優るとも劣らないラインナップ
「太刀魚の刺し」
スライスしたにんにくと一緒にいただきます
脂の乗った身ににんにくの香りが良く合います
圧巻だったのが
「オコゼの揚物」
身と骨は別々に揚げられていて、身は火が通りすぎずジューシーに骨は骨せんべいとして香ばしくいただけました。しかも
生肝と早松付き!
これは
「カラコゲ」
ハオコゼです。生きてる個体を触ったり踏んだりすると
大変なことになりますが、オコゼの仲間は外見とうらはらに皆美味です♪
さて、車の入れない小路を行くと
ありました
「辰兵衛」 3年ぶり
ここは味だけでなく視覚も楽しめました
この
秋刀魚の色合い!
器の色、紅葉の彩と絶妙にマッチしています
いっただっきまーす
さっと湯がいたアナゴをポン酢とウニでいただく
「アナポン」
アナゴはプリプリ、ウニは脇に回ってもいい味を出します
アナゴの焼
さりげなく華がある盛りつけ方!
洒落た造りの寿司屋
「蔵寿司」
店中はクラシック音楽が流れます
この日いただいたのは
「アコウ」
キジハタが正式名称、夏が旬の魚で刺し身もいけますがこの日は煮付けに
ゼラチン質の皮と上品な白身、煮汁も良い出汁が出ていました。
太刀魚の焼、シマアジのカマ焼などをいただいてからカウンターへ移動
「いい仕事」をする大将
写真で見ると小田和正似?
「鮃の昆布〆」
「ヅケ鮪」
「ウニ」
「蛸」
緻密な包丁の入れ方!
海鮮を美味しく頂ける店は
枚挙にいとまがありませんが
港町尾道には
洒落たBarも
その代表格
「暁」
店内には先代マスターの頃からのコレクションが
年代物のボトルが一杯
おねいさんたち
パーおじさんをいただきました
おねいさんをもう1枚
もう一軒
貝と蓄音機の博物館のような
「ロダン」
不思議な空間
これだけのモノに囲まれるとかえって落ち着かないはずが、ここは妙に調和がとれていて不思議と寛げる雰囲気を醸し出しています
蓄音機といえば
「ビクター犬」
貝の展示も
カクテルグラスも貝
「ロダン」のとなりにある
「ROOST」
マスターはロダンのマスターの息子さん
カウンター
仁丹
ブースカ
昭和の香りがするBarでした。
尾道で映画を撮り続けた大林宣彦監督曰く
「尾道よ、文明の尻尾たるよりも文化の頭たれ」
昭和を想う日本の原風景と港町の文化が息づく街、
尾道。
来年もまた訪れたいと思います。
来年になる前にもう一度行ってたりして......
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Posted at
2007/10/09 18:02:02