WGIP下にある戦後日本において、特攻をひどく毛嫌いする風潮がありますね。
それどころか、自爆テロと混同する人まで出てくる始末です。
特攻と言えば、我が国においては神風特別攻撃隊による戦闘機を使った空からの体当たり攻撃ばかりが思い浮かびますが、人間魚雷である
回天もあれば、天一号作戦における
戦艦大和及びその随伴艦9隻による沖縄特攻もあります。
そして、特攻は何も我が国の専売特許ではないということも頭に入れましょう。
そもそも、大日本帝国の特攻作戦に大義はあれど、テロに大義はありません。
幕末の最後を締めくくる、戊辰戦争最後の戦いである函館総攻撃において、
土方歳三が単騎で新政府軍に斬りかかり、多くの新政府軍兵士を道連れに戦死したのも立派に特攻です。
進むも死、退くも死、矢尽き刀折れ絶体絶命の状況。
平和ボケし腐った現代日本人のほとんどが想像もつかないでしょうけど、私は何度もありました。そして、特攻に賛否両論はあれども、特攻精神は非常に大事です。根性論精神論を全否定してると何度も書きましたが、根性論精神論が必要な場面って非常に限られてるからなんですよ。
一番わかりやすいのが恋愛の駆け引きです。異性に愛の告白、あるいはプロポーズするとき、特に相手が幼馴染だった場合なんかそうですが、失敗したらフラれたらどうしようなんて考えてるようでは絶対成功しません。チャンスは一度きり、片道切符、フラれたらそれまでの関係にひびが入るかもしれない。恐らく押しても引いてもダメ、ならどうします?
答えは一つ、
当たって砕けろ!!
ですよ。これこそが特攻精神です。
第二次世界大戦において、特攻は我が国に限らず各地でありました。
今回1か月の空白期間を置いて制作したのが、特攻で散った大英帝国のG級駆逐艦、
HMSグローウォーム
(戦艦少女Rより)
です。戦艦少女Rで初めてお迎えした艦です。初めに4隻の駆逐艦から選べますが、駆逐艦
吹雪も選べるのにあえてグローウォームを選びました。だって、吹雪は艦これで強制的に初めての艦になりますからね。
「きんいろモザイク」の英国人留学生
アリス・カータレットに似ていますが、絵師さん曰くそれを意識したとか。
PVにも前半に吹雪との2隻で雷撃演習しています。右太ももに「H92」の刻印があるがグローウォームの識別番号であってエロはないです。
フィギュアも売られてますが、めちゃ可愛いので個人的に欲しいです。
グローウォーム(glowworm)とは蛍のことです。日本名にすれば「ほたる」ちゃんですね。
1935年7月22日進水のかに座。スペイン内戦及びノルウェーの戦いに参戦。1940年4月8日、巡洋戦艦レナウンの護衛に当たっていたが、海中に投げ出された乗組員の捜索のためはぐれてしまい、単艦になったところに、ヴェーザー演習作戦中のドイツの駆逐艦2隻に遭遇。戦闘になったが、運が悪く味方の増援はなく、逆にドイツ軍には重巡
アドミラル・ヒッパーが増援に駆け付け、グローウォームは絶体絶命となります。
ヒッパーの8インチ砲をはじめ、3隻から袋叩きにされたグローウォームは砲撃で応戦するも被弾炎上。煙幕を張って逃げ惑いながら渾身の5連装魚雷を放つもすべて回避され、レーダー射撃によって完全に戦闘能力を失います。煙幕が晴れたころにはヒッパーが目の前にいたため、グローウォームの運命は死以外になく、ヒッパーの右舷に特攻、500tもの浸水ダメージを与えました。これによりグローウォームは爆発轟沈しました。
ヒッパーのハイエ艦長は、グローウォームのループ艦長を救助しようとするが既に溺死。ハイエ艦長はループ艦長のその勇敢さに感激し、赤十字を使ってヴィクトリア十字章に推薦しました。敵軍からの推薦での勲章授与は世界史上稀なことなのです。
戦艦少女のおかげでグローウォームを知りましたが、アズールレーンにも登場しています。しかし、グローウォームが好きになったのは、戦艦少女のおかげです。
グローウォームのキットは、ポーランドのメーカーである
IBGのみであり、輸入品です。運良く行きつけの模型店にあったため、速攻で購入を決意。
精度や組みやすさは日本製に太刀打ちできるものではなく、エッチングパーツが付いているために洋上モデルながら3000円近くしました。
そのため、いつもに比べて非常に完成度の高い駆逐艦となりました。
左舷側から
今回たまたま波板が手に入ったので利用しました。これによりリアルさが増したかと。
空中線は親切にも説明書にも配置が書かれていたため、それに従って張りました。
艦尾側から
波板のおかげで、地味ながらも迫力のある後ろ姿になりました。
右舷側から
重巡アドミラル・ヒッパーはすでに制作済みなので、トロンヘイム沖海戦を再現しました。画像は加工しています。
ヒッパーに体当たりするグローウォーム。ヒッパーの主砲はグローウォームに向けました。炎上表現があればさらに良かったのですが、技術的に断念しました。
見た目もスペックもあまりパッとしない(先出の吹雪型の方が圧倒的に強く美しい)凡庸な駆逐艦ですが、グローウォームは誰にも恥じることのない、勇敢な駆逐艦でした。
次回艦船模型制作は恐らく5月になると思います。空母の予定です。こうご期待。
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2021/03/21 22:51:39