戦没日に間に合いました。
1945年5月16日、ペナン沖海戦。
翌17日午前2時、1隻の帝国海軍重巡洋艦が沈没しました。
世界的に見てもその姉妹艦は「飢えた狼」として名高い、帝国海軍きっての武闘派重巡洋艦級の末妹、
妙高型重巡洋艦四番艦 羽黒
です。
名前的にはぐたんって愛称がつきそうですが、そんなかわいいものじゃないです。
1928年3月28日 三菱造船長崎造船所生まれ 牡羊座。
そもそも帝国海軍艦自体が欧州特に英国巡洋艦に比べて居住性やゆとりなどを考えず重武装で。我々大和民族が戦闘民族と言われる所以がそこにありますが、それが特に顕著だったのが妙高型重巡洋艦であり、同型の「
足柄」は欧州の観艦式に出席した際には、そのあまりにも武骨で戦闘一本鎗な姿に「まるで飢えた狼のようだ」と揶揄されました。
今回、たまたま通常のものより安かったために、青島文化教材社からリリースされていた艦これの1/700羽黒を選びました。
主な艦歴は、キットに付属のカードに説明を委ねます。
最期は、自分も満足に戦える状態でなかったにもかかわらず、その身を挺して僚艦の神風を逃がし、自分は単艦で待ち伏せしていた5隻からなる英国艦隊に挑んで散華しました。
卑怯なことをしなきゃ勝てないのは、歴史を顧みれば最早欧米の在り方です。特に日本女性に多い「欧米では○○なのに」とかよく日本男性を否定する常套句ですが、歴史上卑劣で汚いことをしてきたのは欧米であり、むしろ日本はその逆です。そりゃ、局地的には汚いことをやってはいますが、そんなの重箱の隅を楊枝でほじくるレベルの話で、盲目的(むしろ完全に幻想レベル)な欧米至上主義で日本男性批判はやめましょう、ただでさえ低い自分の品格を余計下げるだけですといつも説教してます。
羽黒の最期であるペナン沖海戦で羽黒と運命を共にしたのが、我が大叔父であります。長年
駆逐艦 雷だとしてきましたが、戦没日を誤って伝えられたためであり、戦歴を聞く限り矛盾があったために再度独自調査した結果、大叔父が乗っていたのが「駆逐艦」ではなく「巡洋艦」であることと、戦死の通知を受けたのが「昭和20年5月」であることから特定しました。
つまり、両方の面で追悼の意を込めた制作となりました。
今回はほぼ素組みです。
艦首側から 波板あり
船体色は、佐世保海軍工廠グレイを選択。
第一煙突に、羽黒の識別帯(戦前?)、3本縞を再現しました。
仕様は、1945年時のものです。
恐らく単装機銃をそこかしこに合計20挺は装備していたものと思われますが、資料がないのでキット通り追加していません。
割と輸送作戦とかにも参加していたことで、物資輸送や積み卸しの邪魔になるか、改装が間に合わず追加していなかったのかもしれませんがね。
正直、高雄型や最上型に見慣れてしまうとかっこいいとは言えない外観です。
同時期に建造された欧米艦に比べたら十分かっこいい部類なんですけどね。
艦首側から (波板なし 名板あり)
艦尾側から
軍艦旗は戦闘旗に、また後部マストは実艦に基づいて若干手を加えた上で戦闘旗を付けました。
戦時中は同色に塗りつぶされていたそうですが、戦前の艦名表記としました。
右舷正横から
過去の艦これのイベントで、羽黒を旗艦にしてクリアしたことがありましたが、その時の羽黒が緒戦中破しながらも最後の最後まで粘って敵旗艦を撃沈したことがありました。恐らくそれが伏線だったのかもしれませんね。
正直、帝国海軍重巡としてはかっこいい外観ではない妙高型重巡洋艦ですが、その艦歴に特に華があるのが、羽黒なのです。
Posted at 2022/05/15 16:38:36 | |
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