北の国へグランドツーリング旅行記－６

【６日目】

こうして毎日泊まり歩き、気ままな旅暮らしに憧れていたが、実際にやって見ると結構疲れる。
毎日寝床が変わり、枕が替わるのは、想像以上に負担になるようだ。

それでも、ぐっすり眠った翌朝、新鮮な空気を吸いながら露天風呂に浸かっていると、体の底からリフレッシュしてくるのを感じます。

今日の朝の予定はゆっくりなので、大広間で一人ＴＶを見ながらのんびり朝食。
やはり、新型インフルエンザが広まっているようだ。

当然ここも和食だったので、食後はロビーで珈琲を。
この珈琲カップも、いい感じですねえ。



さて、今日はいよいよ、この旅の大きな目的のひとつである津軽三味線の鑑賞です。
以前から津軽三味線には興味があり、生で聴く機会がとうとうやってきました。

この奥入瀬渓流温泉には、毎日津軽三味線のライブが聴ける津軽三味線観光会館があり、これが目当てでこの温泉に泊まったのです。



９：３０オープンを待ちかねたように１番のり。１０時からの公演は、平日の朝ともあってたった３人だけの聴衆でしたが、いろいろと津軽三味線の話も聞け、まずは目的達成です。

残念ながら撮影禁止と言うことで写真はないのですが、演奏者は遠藤英莉那という方。帰宅後調べたら、結構メジャーな方なんですね。
たった３人で聴いたのは、申し訳ない。

さて三味線も満喫し、一路乳頭温泉へと向かいます。

奥入瀬渓流沿いに十和田湖へ向かいます。新緑の、それは綺麗な樹海を進みます。



と、道端でＴＶカメラらしき撮影をしている姿を２度ほど目撃。
撮影スポットなんだろうとは思ったのですが、車を停める場所がなく、已む無く直進。

そうこうしている内に、たぶん銚子大滝と言うところだと思うのですが、観光バスが止まっている場所を発見。ここなら充分余裕がありましたので、すかさず車を停めて撮影です。







シャッター速度を上げたり下げたりやって見ましたが、やはり手振れ補正レンズを活用して、１／５秒や１／８秒の写真が綺麗です。

さてしばらく行くと、十和田湖畔へ出ます。発荷峠というところが撮影スポットだと言うので、そこでパチリ。



春特有の、なにかしら霞がかかったような天気だったので、持参のＰＬフィルターを取り付けて写して見たのですが、如何でしょうか？
木々の緑と、湖面の青はクッキリしてますが、薄曇の空が残念。

そこから樹海ラインという道を通って小坂ＩＣへ向かったのですが、これがまた素晴らしく走りやすい道路。
快適ルンルンのワインディングロードです。

小坂ＩＣから鹿角八幡平ＩＣまでは東北道へ乗ったのですが、とにかく暑い。社外温度計は２９℃を示しています。

花輪ＳＡに立ち寄り、お土産を物色。東北では、道の駅や大きな土産物屋に出会わないため、ＳＡでの購入を予定していたのですが、まるでＰＡの規模と設備です。



やはり交通量の少ない北東北では仕方ないなあ、と思いつつ、それでも結構ローカル色豊かなお菓子をゲットし満足。

スナックコーナーでは、ネクタイにワイシャツ姿の企業戦士が昼食にガッついています。セールスマンの友、プロボックスが東北道を多数かっ飛んでいましたので、その方達でしょう。

こちとら平日から気ままな旅をさせてもらい、申し訳ないなあ、と心の中で謝りつつ、ＳＡを後にしたのでした。

と、ここで初めてＢＭＷと遭遇です。Ｅ３６のエアダム仕様。
この旅で、初めて会ったＢＭＷですが、それにしても北国は輸入車率が低いですね。

さて、時間があれば藤七温泉彩雲荘の絶景露天風呂へ行きたかったのですが、三味線を優先し、アスピーテラインへの分岐は直進です。

やはり北東北の山間部、雪がまだ相当残ってます。



途中にある玉川温泉の自然研究路ですが、ここは是非行きたかったポイントです。
ご存知のように、玉川温泉は癌の治療で有名ですが、親を癌で失っている身にとって、何時かはひょっとして、という思いもあり、どんな所かを見てみたかったのです。

駐車場へ車を停め、降りてゆくと温泉宿の建物が見えてきます。写真に入りきらないほど、建物が沢山並んでいます。建物付近には宿泊者用の駐車場があるのですが、遠いところでは愛媛ナンバーがあり、やはり凄いところだと。



さらに建物の手前から自然研究路を奥へ歩いてゆくのですが、ゴザを持った真剣な面持ちの人たちばかりで、大きなカメラをぶら下げた観光客風情の自分が恥ずかしくなりました。



それでも折角来た記録にと、テントをサッと撮影してみたのですが、もし自分がそうなったら、強烈な硫黄の臭いの中で、あのテントの中に横たわれるのだろうか、という重い気持ちになったのでした。

さあ、いよいよ乳頭温泉。あの有名な鶴の湯も考えたのですが、温泉は良いが後はちょっと、という口コミもあったので、休暇村をチョイス。



大きなツインの部屋を独り占めですが、荷解きもどかしく、露天へ直行です。



田沢湖温泉の硫黄泉と、乳頭温泉の重曹泉が引かれており、露天には硫黄泉。



絶景露天風呂ではないのですが、ブナの林に囲まれて浸かる温泉は絶品。殺菌をしていない生のお湯のかけ流しで、今回の旅の中で、泉質は一番でした。

昨日の焼山荘のような家庭的な宿も良いですが、休暇村のように大きな建物に囲まれ、さらっと応対されるのも、気を使わなくて良いですね。

さて夕食ですが、こちらはバイキング。
どうも悩んでしまうので、あまり得意ではないのですが、出来るだけ地の物を選んでみました。





過去２泊の温泉旅館と較べると評価は辛くなってしまいますが、山の芋鍋、菜の花の辛し和え、きのこ飯、竹の子と鰊の煮物、が美味しかったですかね。

つづく

PS.温泉の写真は、ウェブから借用しました。