イギリスの車文化の深さには、時として驚かされます。
本当かどうか確認していないのですが、車齢30年を越えた自動車は「文化財」的な扱いで、日本で言うところの「自動車税」が免除になる、とか。
先日の日記に書きましたが、40年前、いやいや、ものによっては第二次世界大戦前の自動車のパーツも「新品」や、「再生品」として入手可能だとか。それも所謂「機能部品」にとどまらず、外装パネルやアクセサリー、エンブレム、果ては車台番号を記載するタグまで手に入ってしまいます。
そして、極めつけは、
「Heritage Motor Centre」という、公益法人(?)がありまして、ここには自動車博物館があり、1907年なんてぇとっても昔のイギリス車を始めとした、沢山のイギリス車が納められているほか、「heritage certificates」という、証明書を発行してくれるのです。
これは、どんなものかと言いますと、例えば、車の車台番号を送って依頼をすると、その車の製造年月日、国内向けか輸出向けか(輸出用ならば仕向地も)、どこの販売店に卸されたものか、車体や内装の色、搭載エンジンとミッションの種類と製造番号、出荷時装着されたオプションその他の種類などが「証明書」として送り返されてくるというものです。
イギリスは、1950年代の半ばから沢山の中小自動車メーカーを国策として合従連衡させ、大きな自動車メーカー団体にしたことなども、こういうことをやりやすくしている理由なのでしょうが、みんなが自動車そのものを文化として大切に育んで来たことが感じられるのです。
証明書は、1件37ポンド、プラス日本までの送料4.25ポンドで発行してもらえます。
画像に挙げたのが、私の車の証明書です(車の個人(?)情報保護のため、一部伏せ字にしております)。
こんなのを見てしまうと、以前某タイヤメーカーがF1グランプリ番組のコマーシャルで放送していた、"おばあさんが車に乗ってスイッチを入れると、それまでの大人しいクラシックミニから「ボーン!」とレーシングタイヤが飛び出し、駐車場の路面にブラックマークを残して急発進…”なんてことも、イギリス人なら本当にやりそうな気になってしまいます。
いやほんと、奥が深いです。
Posted at 2008/10/06 21:49:16 | |
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