2011年10月30日
今日のブログは
仕事をしていて感じた事を、書こうと思います。
今からちょうど1ヶ月前。
会社に、42年間勤務された方が退職されました。
その方
まわりの従業員からは、恐れられていた人でした。
前はリーダーをやっていた事もあったとかで
リーダーでなくなってからも、現リーダーのやり方に口を挟んだり、オペレーターでもないのに作業している従業員にいろいろ言ったり…
辞める前は、主にフォークリフトに乗って製品を出荷口へ運んだり資材を運んだり、在庫チェックしたり…をやってました。
そしてその間、まわりもよーく見てるんです。
歩いてようがフォークリフトで通路を通ってようが、目は前じゃなくてそのまわりの機械や従業員に向いているんです。
ので、従業員は通るたびにヘンな緊張を覚えます。
まわりの空気は、いつもピリピリ。
その人の声が響いていると、「女王様が叫んでる」という…そんな感じの現場。
もしかして、後ろにも目があるのでは?という、レーダーのような
ある意味、すごい。
そんな人物。
年齢を感じさせないしゃきしゃきとした歩きとパワー。
20キロ近くあるパレットを、自分の背丈ある高さに軽々と載せてしまう姿は、圧巻。
とにかく、凄まじい方でした。
常に機嫌が悪いような、怒ってるのか?というような雰囲気が漂っていたので、仕事の内容であってもみんな声をかけたがらない・話したがらないんです。
「私言いに行くのいやだから、代わりに言ってきて」とか
「これ聞きに行くのいやだな~」とか…
中には、目の敵にされてた人もいたみたいで。
確かに
何か言うと、大抵「そんなのはこうすればいいのよ!」というように強い口調で返ってくるので、みんな嫌がっちゃうんですよね。
でも私は、その方に接するのも何かを聞くのも、ほとんど抵抗がなかったんです。
こちらがきちんと聞けばちゃんと答えてくれてたし。
たまに矛盾してる時もあったけど。
それに、いつもキツイ感じでもなかった。
私の印象だけど
普通に教えてくれる時もあったし…
他の部署とは明らかに違う、ピリピリとしたイヤな空気。
他の部署の人が来ても、その雰囲気はすぐに伝わっていたよう。
「言い方ももっと穏やかにすればいいのに。いつも怒鳴ってばっかで。お互い気持ちよく仕事したいわよねぇ」
そんな会話が、ちらほら。
でもね。
根は悪い人ではないと、私は思っていました。
だから話しかけるのも、抵抗がなかったのかもしれません。
私が目の手術があったりと頻繁に休んでいた時
「どこか具合悪いの?あんま休まない人がやたら休んでるからさ、どうしたのかと思って」と気にかけてくれたり
ロッカーで私服に着替えれば、普通の気さくな人って感じで。
作業服になると仕事モードスイッチオン!って感じだったのかな。
口調はキツイしまわりからは距離を置かれている感じだったけど、なんていうか、こういう人って貴重だな。と私は思うんです。
従業員が作業する上で必要な物はちゃんと準備されてたし
そういう段取りは、すごくよくやっていたし。
いけない事はいけない、こうあるべきだ・42年いたというのもあると思うけど、ちゃんと言えるってすごいなと。
だって、少ないですもん。ちゃんと言える人。
現場が引き締まるっていうか。
ここからはちょっと話変わりますが
新人が入ってきた時
教えるのは、先にその現場にいる人間。
が、話を聞いていると「教えてもちゃんとやってくれない」とか「教えるより自分でやった方が早い」とか
でもさ
それじゃダメなんじゃない?って私は思うんです。
そんな時、たまたまその『新人さんがたくさんいる現場』に久しぶりに入って
『新人に教える様子』を見たのですが
その教え方が
「こないだ教えたよね。はい、やって!」とそれだけで
一回教えたでしょ。と、その後は放置プレイ…
正直、引きました。
新人さんがおろおろしていたので、その時は私が教えました。
もちろん。相手がちゃんと理解して「はい」という返事が返ってくるまで。
「一回教えたんだから次からはちゃんとやんなよ」とか
「教えるのめんどくさい」とか
そんな愚痴ばかり聞かされていたのでどんな状況かと思ったら、あんな状態だったとは。
ぶっちゃけ
あれじゃ新人さんがかわいそうです。
中には、すぐにできない人もいます。理解に時間がかかる人もいます。誰だって、最初からはうまくはできないはずです。
その経験をしてきたはずの人間が、なぜあんないい加減な教え方をするんだろう?
私は、現場がコロコロ変わる人間です。
しかしその「教えるのがイヤ」と言っている人達は、ずっと同じ現場にいるんです。
だったら、ちゃんと教えて仕事するべきじゃないのか?と思うんです。
それをやらずに、新人がミスすれば愚痴、そんな事で良い製品ができるわけがない。
あまりにも愚痴ばかりなので、いい加減聞くのもイヤになってきた頃
「じゃあ、私(がいる過酷現場)と交代する?」と聞いてみると
キッパリ「やだ!」
……………。
「……だったら文句言わずにそこでちゃんと教えなよ」
「こっちは現場コロコロ変わっていつも精神的にキツイんだよ!」
…とは言いませんでしたが。
でもいつか、言ってしまいそう…
自分達がいる現場で、仕事をきちんとこなすのは当然の事です。
そして、その場でのお互いのフォローや、教えるという事も大事な仕事だと思うんです。
中には「教えるのがイヤ」と知らん顔する人もいます。
でも、そういう問題じゃないと思うんです。
私は『教える』という事は苦ではないので、教える時はとことん教えます。
私自身、細かく教えてもらえないとうまくできない、できるようになるまで時間がかかった人間なので…余計そう思うのかもしれませんが。
自分が初めての現場に入った時
うまくできなくて
放置プレイされて
でもなんとかやろうと頑張っても
「ちょっと早くやってよ!もういいわ、どいて!」と振り払われたり
慣れない現場でも自分なりにやろうとしても
ないがしろにされ…
辛くって、泣きそうになって
トイレ行ってそのまま帰ってしまおうかと思ったりした。
ブログのはじめに戻りますが
42年間勤め退職された方が最後に残した言葉
「42年間歩んだ苦楽の想いが頭の中にいっぱいです。頑張って下さい。さようなら」
最後の日。
従業員みんなで、お見送りをしました。
花束贈呈、記念撮影。
私は
この方の替わりができる人はきっといないんだろうな、と感じました。
穏やかに仕事ができるという事と、緩い現場は違います。
ある程度の緊張感は必要です。
今の自分
仕事するのが、正直キツイです。
精神的にかなり参っています。
でも、仕事自体は嫌いじゃないから…
今は、他の仕事するなんて考えられないから
弱音いっぱい吐いちゃうかもしれないけど
自分に言い聞かせて
がんばって、やっていこうと思います。
Posted at 2011/10/30 00:27:17 | |
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