夏のクルマに襲いかかるさまざまなトラブルとその対策

2019年5月24日

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クルマにとって夏という季節はかなり過酷な状況となります。とくに最近は夏の気温が高くなってきているので、今までにも増してさまざまな危険度などはアップしています。今回は夏に特に気をつけたいことを中心に話をしていきます。

まずは液体関係のチェックを

かつては夏になると高速道路の路肩にクルマを止めてボンネットを開けているクルマをよく見かけたものですが、最近はそうしたクルマを見かけることも少なくなりました。JAFのロードサービス救援データ(2018年お盆期間)を見ても、ラジエータートラブルは0.93%、エンジンオイルの不足・補充は0.96%とわずかしかありません。しかし私はこうした冷却水やエンジンオイルのチェックをおすすめします。

なぜか? それはものすごく簡単にできて、効果が高いからです。現代のクルマの多くのラジエターはリザーバータンクを備えていますから、リザーバータンクに入っている冷却水の量を目視するだけで済みますし、エンジンオイルやミッションオイルはレベルゲージを抜いて確認するだけで大丈夫です。そんな簡単なことをするだけでトラブルを未然に防げるのだから、まずはやりましょう。足りないときにどうするか? は人それぞれです。自分で足してもいいし、ディーラーやガソリンスタンドに持って行ってもいい。でも、点検くらいは自分でしてもバチはあたりません。

エアコンが使えないという地獄の環境

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かつてクルマのエアコンはオプション扱いでした。エアコンがオプションの時代はエアコンを装着していないクルマもありましたが、窓を開けておけばどうにか耐えられるレベルだったと記憶しています。しかし、現代はそうはいきません。クルマから放出される熱も大きいですし、ビルや家屋からはエアコンの熱が大量に排出されていますので、環境そのものが暑くなっていますから、エアコンなしの渋滞路などは耐えられない状況となっています。エアコンのトラブルで多いのが冷媒不足です。以前はサイドグラスと呼ばれるもので冷媒の状態がチェックできましたが、今のクルマはそうしたチェックができないものも増えています。もし自分でチェックするなら、エアコンのパイプのうち室内とつながっている太いほうのパイプを触ってみて、氷のように冷たければ問題なし、さほど冷たくないようなら冷媒が減っている可能性があります。もちろん、エアコンがきちんと作動して、車内が冷えるなら問題はないと考えていいでしょう。

灼熱となる夏の車内

JAFが興味深いテストを行っています。8月の炎天下、気温35度のときにクルマの車内がどれくらいになるかというものです。このテストによれば、黒いクルマで窓を閉じた状態だと車内の最高温度は57℃、ダッシュボードの最高温度は79℃にもなっています。

ここまで温度が高くなればさまざまな弊害が起きます。子供や高齢者を車内に放置すれば命の危険が生じるのは当たり前です。それを防止するためにエンジンをかけたままエアコンを作動したままでも、何かのトラブルでエンジンが止まればあっという間に車内温度が上がりますので危険性はあることにはかわりはありません。とにかく、クルマの中に人が残るのはなんであれ危険なのです。

また、使い捨てライターなどは温度が上がることで暴発したりすることがあります。発火することはまずありませんが、暴発したときの破片で車内がキズ付くこともあります。スマホなどを置きっぱなしにして、熱により破損しリチウムイオン電池が発火する可能性もないとはいえません。スマホは車内に置きっぱなしにしないことが賢明でしょう。


(諸星陽一)

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