登録(届出)済み未使用車。ユーザーは安く購入できるが、ディーラーのメリットとは??

2019年11月14日

駐車

中古車情報誌や中古車情報サイトをみていると、登録済み未使用車や届出済み未使用車などという文字を見かける事はありませんか?登録済み、届出済みというのはナンバープレートが装着されているという事ですが、どうしてそんなクルマが存在しているのでしょうか?この不思議な現象の謎に迫ります。

なぜ、登録(届出)済み未使用車が存在するのか?

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登録済み未使用車や届出済み未使用車(軽自動車は登録せずに届出なのでこう呼ばれます)は、なぜ存在するのでしょう? クルマを買った人がキャンセルするからでしょうか? もちろんそうしたケースもまれにはあるでしょうが、多くはバックマージンのための自社登録で発生します。クルマは1台売って「いくら」という儲けのほかに、何台売ったら「いくら」というマージンが存在することが多いのです。

例えば、9台売ってもマージンが無く10台目でマージンが発生するなら10台目はディーラー名義で登録してマージンをもらった方が儲かるという仕組みです。これが、10台目以降1台ずつとか、15台目からはマージン30%増しとなると、1台1台売って儲けを増やすよりもマージンで稼いだ方が効率良く儲けることが出来るのです。

ではなぜメーカーやインポーターはマージンを出すのか?

自動車メーカーにはそれなりの意地や競争もあり、登録台数でライバルと競っているときなどは販売会社に「マージンを増やすから頑張って売って欲しい」といった依頼をすることがあります。インポーターも同様にライバルで競っている場合もあるでしょうし、輸入車のインポーターの場合はそもそもインポーターにマージンが支払われる事もあるでしょう。そうしたことが影響して登録(届出)済み未使用車が発生するのです。

ユーザーにとってのメリット、デメリットは

ユーザーにとっての最大のメリットは価格がリーズナブルなことでしょう。多くの場合、登録(届出)済み未使用車は新車よりもリーズナブルな価格設定がされていることが多いです。そして、すでに登録が済んでいるので名義変更だけで乗ることができます。展示車で未登録の場合は、持ち込み登録が必要となることが多く、乗るまでに時間がかかることも多くなります。

また、軽自動車で届出に車庫証明の必要な場合、新車は車庫証明がなければ届出が受理されませんが、中古車扱いとなる届出済み未使用車の名義変更には、車庫証明は不要ですので、ひと手間省けるという便利さがあります。

最大のデメリットは次回の車検に向けてのカウントダウンが始まっているということです。乗用車で登録後、半年経っていれば車検の残りは2年半しかないことになります。また、メーカーオプションなどが選べないという面、ボディカラーや内装色が選べないという面もあります。登録(届出)が2人目となるので、ワンオーナー車ではなくなるということもデメリットと言えば、デメリットでしょう。


(諸星陽一)

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